20話 おや? 黒瀬灯の様子が……?
超越個体ゴザンの肉を捕食
奇物「金剣」の吸収を確認
同期率が急激に上昇します
「ぐぅぅぅ!?げはっ、なん、だ!?」
吐き気と眩暈が襲う。全身から冷や汗が止まらない。やっぱり食うべきじゃなかった!
〈存在が変化するのだ。それが当たり前だ〉
どういう意味だ!説明を!
〈仮にも竜すら殺せる存在を食い、さらに強者の血を吸い続けた剣を飲み込んだ。それで位階やら存在が変わらないはずないだろう〉
人を辞めるってことか?
〈そうだ。より強い種に生まれ変わる〉
左腕には鱗のようなものが生えてきて爪も鋭く長くなってきた。明らかに人ではない何かに変わろうとしている。ミチミチと音を立てて変わり続けている。次いで右腕も同じように変化している。まだ手だけなのが救いか。
……普通に嫌だけど。人のままがいい。
〈もう止められん。そのまま変化するのを感じてろ〉
「よし、レフィ」
「なにかしらクロセ?」
「再生剤を俺にかけてくれ」
〈そんなものかけても止められんぞ〉
だろうな。だけどお前知らないだろ。
〈なにをだ〉
天才的な思考をする人間を。
「準備できたわよ」
「よし、それじゃ俺の両腕を切ってくれ」
スパンッと気持ちのいい音が鳴った後に、ぼとっと地面に落ちる。
〈な、なにを!〉
「国級の再生剤かけてくれ」
「ええ。仕方ないわね」
濃い緑色の液体を腕の断面にかけてもらう。
ニョキッと出来立てホヤホヤの腕が再生する。もちろんさっきまであった鱗や異常発達した筋肉はない。
「成功したな」
「やっぱりキモいわね」
〈え、キモ〉
一般の探索者が持つ再生剤はここまで効かない。だが国級しか持つことを許されない再生剤なら話は別だ。
緑の森エリアボス「大蛇」を参考にした量産品とは違い「大蛇」素材を使われて作られているそれは無くした手足すらも再生される。
もちろん激痛が走るがさっきのいまで大して痛くはない。感覚が麻痺してるからな。
「これにてエリアボス討伐完了でいいよな?」
「ええ。助けれる人は助けたし最善ね」
〈人間って怖ぁ。ここまで狂うとは〉
お前が言うなお前が。勝手に人間を辞めさせようとしたりして何言ってんだ。
〈より強くなれるならそれがいいと思って〉
せめて人間ベースで考えてくれ。明らかに人型でもなかったぞアレ。
〈それは……たぶん竜もどき〉
〈竜に至れない半端者。だが竜の力を持っている上位の魔物。今よりも断絶強かったのに〉
り、竜!?それなら話は変わるな!えー竜か。もったいないことをしたかなぁ?
〈ちなみに生肉しか食えんぞ〉
ならいいわ。ならなくて良かった! やっぱり人間が1番だな!




