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17話 親と子


「迷ってごめんなさい。今来たわ!」

 

 ようやくレフィが来た。これで勝てる。流石に1人では倒すことはできなかったが成果はそれなりにあった。

 

 腕一本と片目の欠損。それと多量の出血。中級探索者なら大金星だろ。エルの助言もあっての戦果だ。なければ死んでた。

 

 アシュラが突撃してきたら不壊を使い、動きが止まればナイフで斬りつけて傷が深くなったらナタで切断。

 おかげで武器はどっちも刃こぼれが酷くてもう使えない。エルの補強も、もう出来ないくらいボロボロだ。


「これならあとはレフィに任せてゆっくりできるな」

 

「ええ、任せなさ……!アカリ!」


 あ?なんだ?いきなり叫んで。


「ここにいたか、わが息子」

 

「うお!?ゴブリン!?」


 俺の隣にいつのまにかゴブリンがいた。存在感が薄くていつからいたのかまったくわからねぇ。言葉からして今来たのか?


「2つ、聞く」

 

「ギィ……オヤジ。どけ邪魔だ」

 

「1つ、なぜ上に向かう。行くのは禁止しているのに」

 

「餌がいるからだ。狩るのが簡単で美味い。行かない理由がナイ」


「2つ、なぜ人を狩る。敵対するなと言ったはず。食うのも禁止したのに」

 

「ア?そんなんアノカタが言ったからに決まってんだろガ。バカか?」


 親子……なのか?アシュラがまともに会話している。ことの成り行きを見守っておくか?

 アイコンタクトでレフィを見ると、頷く。ハンドサインは……ええそうしましょ、……了解。少なくとも親の方はまだ友好的だ。

 過去に人に助けられたとかか?まあなんでもいい。少しでも情報を集める。


「……失望シタゾ息子ヨ。その程度で歯向かうとは」

 

「ギィハハハ。オレの方がツヨイ!オレの方が大きい!だから若いゴブリンはオレについてきた!オヤジはもう邪魔だ!!」


 アシュラが反抗期だったっぽい。親ゴブリンはそこらのゴブリンよりも身長も低くアシュラとは2倍以上も背が離れている。

 誰が見てもアシュラの方が強く見える。……んだがなんだろ。親ゴブリンは静かすぎる。アシュラを全く相手にしていない。


「アカリ、よく見てなさい」

 

「なんか変だよな。アシュラが焦ってる」


「あの親ゴブリン。たぶんアシュラより……」


 え?なんだって?


「……そこまで堕ちタカ。ワレが始末をつけよう。そこの御二方、そこから動かない」

 

「オレがやるんだ!アノカタの邪魔をするなぁぁ!!!!」


 アシュラが三腕を使い全力で大剣を振りかぶる。対して親ゴブリンは錆びた剣のみ。

 助けた方が良かったか?あれでは抵抗できずに……

 

鱗流(うろこながし)


 はあ!? 剣で受け止めてそのまま地面に流した!? あの細腕で? 今にも壊れそうな錆剣でどうやって?

 流石のアシュラも渾身の一撃だったのか唖然としている。


首斬(しるしぎ)り」


 とん。軽く飛び、アシュラと同じ目線まで飛んだ。

 そして一線、あんなに硬い首がまるで野菜のように斬られた。

 いとも簡単にどんな技術なのかもわからない。首は錆びた剣の上で落ちることなく乗っている。

 どんな技術だよ。


「……御二方。今回はコヤツの体で済ませてクレ。首は村で埋めたい」

 

「ええいいわ、とは言えないわね。こっちも被害が出ているからね。ダメよ」

 

「そうカ、仕方ないナ。ホレ」


 曲線を描いて首が俺に向かってくる。うえ白目向いてグロい、服に血が付くしクセェ。

 意外とあっさりな展開だ。てっきり無茶な要求に怒って襲うかと思ったがそんなことはなく全然気にしてない。


 〈あやつ……どこかで見た気が……むう?〉

 

 知り合いか?それとも探索中に出会ったか?

 

 〈わからん。だが気になる〉

 

 一応強さも知りたいし見とくか。


「黄金眼、開眼」

 

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