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11.エピローグ 試験終了!

第1部最終回的な感じです。

割とあっさり

力の試練を終えた後、ウェザリゴからの熱いまなざしを苦笑いで返しながら、ユートは試験結果の発表される会場へと歩を進めた。


とは言っても、先に各試練の評定については点数を聞いており、全ての試験で満点を取れなどと言われない限りは合格は揺るぎない。とユートは思っていた


「なんというか、受かった試験の発表だけ待つのって張り合いがないよなあ。」


そんな独り言が自然と出るほどに、ユートは試験の全過程が終わったという安心感に浸っていた。


発表会場に着いたユートは、会場に設置されている椅子に静かに腰掛け、安心感とともにその体を沈めていった。


暫くすると、目の前にいるフェムトが声を上げ、試験会場の受験者に説明を始めた。


「皆さん、昇格試験の全過程、お疲れ様でした。


これから順々に名前をお呼びいたしますので、返事をしてから書類を受け取ってください。


書類は退出後に開封してください。受け取ったら速やかに退出をお願いします!」


その言葉を皮切りに、名前が呼ばれ始めた。


そこから5分が経過した。


ユートはまだ名前を呼ばれていない。


さらに5分。


まだ呼ばれない。


次第に、まだ呼ばれていない者たちに焦りの表情が浮かぶ。


ユートとてそれは例外ではなかった。


15分。


未だにユートは呼ばれない。


そして20分が経ち、席に座っている者も少なくなって来た頃、フェムトの声が響く。


「ーー以上です!呼ばれなかった方達はそのままお座りください!」


…落ちた。


ユートはそう思った。


何がいけなかった?評定がほぼ満点であったがやはり完璧でないとダメなのか?というような考えがぐるぐるとユートの頭の中を巡る。


周りの受験者もそのような様子で、自己嫌悪や後悔の入り混じった顔をしていた。


「ーーさて、皆さん退出しましたね。」


暗く沈んだ会場に、フェムトの声が響く。


「皆さん、次はもっと頑張ってくださいね。


次の試験は今受けたものよりもっと厳しいものとなると思います。


ですから、そのための鍛錬と、実績を十分に積み上げながら頑張って行ってください。」


次の試験はもっと難しくなるなどふざけたシステムだな、とユートは思った。


一度昇格の機会を逃せば、それよりも厳しい条件での再試験。


篩落としはこの時点で終わったようなものなのかとユートはヨークへの申し訳なさや、自分への後悔でうな垂れた。


なおも暗い様子の試験会場。


「ーーなかなか察しの悪い方達ですね。


でははっきりと申し上げます。


いまここに残った皆さん、この度の試験、お疲れ様でした!合格です!」


会場全体に、呆けた空気が流れる。


「…へ?」


思わず間の抜けた声を出すユート。


「ですから、ここに残っている皆さんが合格したんです!


先ほどの皆さんはなぜか不合格通知を持って、嬉しそうにしていただけなんです!」


暫しの静寂のあと、声が上がった。


「「うおおおおおおお!!!」」


歓喜の声が会場に響き渡る。


そんななか、ユートは安堵と歓喜が混じり合った状態で、呆けたまま暫く動けなかった。


「では認定証を順々にお渡しいたしますね!名前を呼ばれたら来てください!」


フェムトがそう言うと、辺りは少し静まった。


そうして、ユートが呆けたまま認定証の授与を見ていると、ついに自分の番が回って来た。


「ユートさん!此方にいらして下さい!」


「はい!」


思わず大きく返事をして立ち上がるユート。

周りに少しだけ笑われていた。


恥ずかしそうに頭を掻きながら、ユートはフェムトの前に立つ。


「ユートさん、おめでとうございます。今回の試験、素晴らしい成果だったと思います。


流石、各所から期待されているだけのことはありますね。」


そう言われながら認定証を受け取るユート

その認定証を読みながら、ユートは席に戻っていった。


認定証には、以下のように書いていた。


:この度、ユートを二級神として認め、以下の権限を付与することとする。:


・異能全権限解放:世界創造系統能力の付与を解放


・多世界干渉権限取得


・転生者斡旋権限の増幅


・創造神との交渉権限取得


・一級神昇格試験の受諾可能


…etc


ずらりと、様々な権限が書いてあった。


中には、今までの転生よりも高度なことの出来るオプションまで付いており、仕事についてより考えることが増えたとユートは感じていた。


「…こっから忙しくなりそうだな。」


そうごちりながらも、ユートの目は少し輝いていた。


「それでは皆さん!次の昇格試験でお会いしましょう!さよーならー!」


全ての認定証を配り終えたフェムトが、そう締めると、ユートは気づけば自分の力場へと戻って来ていた。


この戻り方は心臓に悪いなと思いつつ、ユートは自分の酒場へと歩く。


「どうでしたか!試験は!」


扉を開けるなり、開口一番そんなことを聞きながら、メルとアグナがユートを出迎える。


「ああ、おかげさんで無事受かったよ。勉強期間中色々ありがとな。」


カウンターに座っていた転生者たちも、何処か安堵した表情を浮かべていた。


「よーし、じゃあ早速合格祝いのパーティを始めますか!ユートさん!」


準備を始めるメルに呼び掛けられたユート。


「ん?なんだ?」


間の抜けた返事をするユート。


「合格おめでとうございます!あと、お帰りなさい!」


満面の笑みでそう言うメルに、ユートも微笑みかけながら答える。


「ああ、ただいま。皆。」


立場は変われど、日常は変わらず。


転生者達を迎えた酒場は今日も賑やかに回っていく。


これからも沢山の苦悩や逆境が待ち受けるのだろう。


それでもユートは、こいつらとならやっていける。と、微笑みながら思うのであった。

昇格ついでに第1部完的な感じです。


大体これでラノベ一冊分ぐらいなので、作家さんってすごいんだなと思いながら締めの文を書いていました。


完結したわけではないので、新章が始まったらまたよろしくお願いします。


一応次回は、番外としていろんな設定とかこんな風に思ってるみたいな覚書を出そうと思います。

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