お泊り2
風呂から上がると二人は雅の両親に「おやすみ」を言い雅の部屋へとやって来た。
「雅の部屋はなんだかファンシーだな」
「......完全に母さんの趣味です。僕の希望なんて聞いてくれなかった。あとベッドのぬいぐるみは友達がゲーセンでとったのを押し付けられたやつです」
「僕の趣味ではありません」という雅に、千寿は似合っているのにな、と思った。それが顔に出ていたのだろう。雅がポカポカと叩いてきた。
「千寿さん"似合ってる"って思ったでしょう?!わかってるんですよ!......僕はこんな少女趣味みたいな部屋嫌なんですよ......」
「それじゃあ、ウチに越してきた際にはお前の好きなようにするといいお前ならシックなものも似合いそうだ」
そう言うと、雅は目をらんらんと輝かせた。そして、大きなクマのぬいぐるみを抱きしめ、ベッドに転がった。......うん。やはり可愛い。千寿はたまらず雅の上にのしかかる。
「ち、千寿さん?」
「雅、後ろを向いてはくれないか?」
そういわれ、何が何だかと分かりませんと思いながらも千寿に背を向ける。すると千寿は雅の項を露にすると、項に思い切り吸い付いた。
「んン?!」
「これは仮契約だ。......お前が高校を卒業したらその項をオレに噛ませてくれるか......?」
「!はい!もちろん!!......今世こそは貴方と番になりたいです」
雅は千寿に向き合うと思い切り千寿を抱きしめた。そして、二人は惹きつけられるかのように口づけを交わした。互いの口からは甘い吐息が漏れる。そして離れると、雅は官能的な表情で千寿を見つめる。そんな様子に、千寿は理性を保ちながら身体を離す。
「?千寿、さん?」
「い、嫌......お前が悪いわけではない。......ただ、お前にそんな顔されると我慢が効かなくなるから」
顔を真っ赤にして顔を背けた。そんな千寿の反応に、雅は愛おしさを募らせる。あぁ、なんて幸せなんだろうか。そう思っていたら、千寿が雅に視線を送ってきた。そして、バチっと視線が絡み合うと、千寿は「ハァ」と大きなため息を零した。
「お前はどこまでオレの理性を試せば気が済むんだ?」
「べ、別にそんなつもりは......」
「じゃあどういうつもりなんだ?あぁ、お前の事だ。きっと無意識なんだろう」
「何のことだか、僕にはさっぱりなんですが!」
そう雅が言うと千寿はクスクスと笑い始めた。
「な、何がおかしいんですか?」
「おかしいわけではない。ただ自棄になる姿があまりにも可愛らしくて。つい、な。」
雅は枕を掴むとボスボスと千寿を叩きだした。その顔は真っ赤である。形勢逆転と言ったところか。
「さぁ、もう疲れただろう。寝るぞ」
「......逃げましたね?」
「さぁ?何のことやら」
そして二人揃ってベッドへと入ると、抱き合いながら眠りへとついたのであった。どうか夢でも逢えますように......




