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地下牢の華  作者: 朱音小夏


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思い出の場所

待ちに待った土曜日。雅は服を引っ張り出してああでもない。こうでもない。と四苦八苦していた。やがて、服が決まり着替えを済ませると、リビングへと行き両親に変なところがないか確認してもらう。


「へ、変じゃないかな...?」

「可愛いわよ、雅ちゃん!天城さん今日も夕飯食べていかれるかしら?」

「どうかな...。」


そうしていると、チャイムが鳴った。きっと千寿だろう。雅は急いで荷物を持つと玄関へと向かった。


「おはよう、雅。」

「おはようございます、千寿さん!」


そう言うと千寿は雅を上から下まで見ると、「うん。可愛いな。」と素直すぎる感想を述べた。雅が恥ずかしがっていると、琴音がひょっこりと現れ、「天城さん!おはようございます!」と言って出てきた。


「この子ったら着替えに何時間もかけてたのよ?」

「かあさん!!」

「あら、ごめんなさい?あ、そうだわ!さっき話してたんだけども、よかったら今日もお夕飯食べていきませんか?」


急な誘いで千寿も驚いたが、雅からの"食べて行ってほしい"という視線に負け、「では、ご馳走になります。」と言った。


「その時なんですが、大事な話があるのですがよろしいでしょうか?」

「?えぇ。大丈夫ですよ。良い話しかしら?」

「期待していただいて結構ですよ。」


千寿の言葉に琴音は「キャー!」と何故かまだ言ってもいないのに嬉しそうにしていた。


「そ、それじゃあ僕達出かけてくるから!行ってきます!」

「行ってらっしゃい♡」


琴音の熱い視線に堪えられなくなり、急いで外に出た。千寿は「良かったのだろうか?」と思いつつも、大事な話しが出来る機会が出来たので良しとすることにした。そして車に乗り込むと、雅に「どこに行きたい?」と問いかけた。すると雅は「プラネタリウムに行きたいです!」と答えた。


「プラネタリウムか。」

「はい。貴女が僕の誕生日に見せてくれたあの星々が忘れられなくて...。出来たらまた一緒に見たいんです。」

「覚えていたのか。」

「もちろんです!忘れるわけないじゃないですか。...大事な僕の誕生日プレゼント...。」


千寿は雅が覚えていてくれたことが嬉しくて思わず顔を赤らめた。そして、そんな顔を雅に見られえたくなくて顔をそらせた。雅はなんなんだろうと千寿の顔をジッと見たが千寿は照れ臭くなって雅の顔を掌で覆った。


「っぶ!」

「そんなに見るな。...恥ずかしい。」


かっこいいはずなのに可愛く感じてしまった雅は、クスクスと笑いを零した。


「大好きですよ、千寿さん。」

「...お前ずる賢くなったな。オレは愛しているぞ、雅。」



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