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地下牢の華  作者: 朱音小夏


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33/44

同棲?

「どうぞ泊って行ってください。」と言われた千寿だが、流石に明日も仕事がある為丁寧にお断りをし、夕飯を食べ終えた後帰宅をすることにした。雅はパーキングまで千寿を見送りに行くと言って、二人揃って紅月家を後にした。


「今日はありがとう。雅。」

「こちらこそ、急な誘いに応えてくれてありがとうございました。」

「そうだ。連絡先を交換しても?」

「もちろんです!」


そう言うと雅と千寿はスマホを取り出しLINEの交換をする。雅はとても嬉しそうにしている。そんな様子を見て千寿は愛おしく感じた。


「...雅。」

「え?...んン。」


千寿は雅を抱き寄せると、そっと口づけをした。啄むようなものから深いものまで。雅の口からは熱い吐息が漏れる。


「ん...ハァ...んァ。」

「雅...愛してる。これからはずっと一緒だ。」

「僕も...愛しています。前世からずっと。」


今まで離れていた分を取り戻すかのように抱き合う。互いの鼓動が伝わってくるのが心地よくて、安心する。


「それじゃあ、また連絡する。今週の休みにでもデートをしようか。」

「!デート!したいです!!」


食い気味に返事をする雅に千寿はクスリと笑う。前世でも子供っぽい性格だったが、まるで変わらないな、と心の中で呟いた。


「決まりだな。行きたい場所を決めておいてくれ。オレも考えとく。」

「はいっ!」


名残惜しいがもう遅い時間だ。雅も家に戻らなければいけない。今日はここまでであろう。


「それじゃあ、おやすみ。いい夢を。」

「はい。おやすみなさい。」


雅は千寿を乗せた車を見送った。そして雅も家へと戻ると、両親は「いやぁ、今日は実におめでたい日だ!」と酒をあおっていた。


「雅!まさかお前が玉の輿にのるとは思ってもみなかったぞ!」

「良い人そうで安心したわぁ。これなら雅を安心して任せられるわ。」

「え?任せるってどういう...?」


意味ありげな琴音の言葉に雅は不思議に思った。そして次に出てくる言葉に雅は開いた口が塞がらなかった。


「実はお父さんの転勤が急に決まってね。雅の高校入学が決まった後だったからどうしようかと思っていたのよ。今度天城さんと会うならまたウチに寄ってもらってくれないかしら?雅の事をお願いしたいなぁ。と思っているのよ。」

「そんな大事な話し、なんで今言うの?!」

「いやぁ、息子が番を連れてきたのが嬉しくてな!すっかり抜けていた!」


アレックスの言い分に雅は呆れてしまった。酒が入っていたのも手伝っていただろう。それで千寿がいる時にはその話しが出てこなかったのだろう。せっかくLINEを交換したんだ。後で連絡しておこう。断られるとは思わないが少し緊張するな。そう思う雅であった。


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