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光と闇のシンフォニア  作者: 花宮 あいら
光焔の王女
82/135

16ー2 未来を奪いし者

37章 聖界での時間


あの頃は、幸せだったと、アイリスはしみじみ思う。



「聖界…」



もちろん、自分の居ない間に変わってしまっただろうけれど。




♢♢♢




「アイリス、お母様がいらっしゃってますよ」


「お母様!」



聖界は、エアリアルと平行する異界。

時間の流れは同じであるものの、それ以外は全く違う。


ここでは魔力の量が桁違いに多く、魔法によって空間はほぼ無限といっていいほど広がり続ける。


なのになぜだか、空気が魔力で淀んだり、穢れることは一切ない。


そして、一番エアリアルと違うところは「禁忌」が定められている目録があり、戦争や殺し合いは禁止されているところだろう。


またエアリアルとの交流は盛んで、お互いの文化も似ているところがある。留学なども許可されており、王族が留学にくることもしばしば。


エアリアルが戦争になれば、その世界にいる子供も疎開してくることだってあったそう。


エアリアルからすれば聖界は、時の守護者に干渉されることのない唯一の異なる世界であり、物置のようでもあった。



「アイリス、お勉強のお時間ですよ」


「はぁい」


「アイリス、愛しているわ」


「…ふふ」



綺麗で澄んだ魔力の中で育ったアイリスは、エアリアルの淀み始めた魔力を知らず、剣や槍を振り回すことも、一切無かった。


それは、アイリスが8になった晩のこと。



「アイリス、おいでなさい」


「はい」



その日、養母はいつもと様子が違った。



「エアリアルで、戦争が始まったの」


「え………」


「この意味が、分かるわね?」



───私も、行かなければならない


……………………王族として



「…はい」



アイリスはそれから剣や槍を振るい始めた。めきめき上達する彼女をみて、養母は胸が痛む思いだった。


そして、二年後。



「いって参ります」


「生きて、また会いに来てね」


「はい」



アイリスは、エアリアルへ戻った。

そして、現実を知る。



「お母様!!」


「大…丈夫よ、アイリス………」


「お母様あぁぁぁっ!!」



母も、父も死んだ。

死んだ、のにルナは呪いに更に蝕まれていった。



「う……ぐっ…は…」


「お母様!」


「うふふ…ふふ………」



ルナとアイリスは、親子じゃなくなった。

その瞬間に。


────お母様を、私は殺さなければならない




♢♢♢




「どうして、こんなことになったのでしょう」

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