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光と闇のシンフォニア  作者: 花宮 あいら
光焔の王女
68/135

13ー4 黒いナイフと道化師と

24章 守りたいものは


「…」


「なんで、お母様の魔力が渦の出現から著しく減少したのか──それが分かりました」



急にルナのもとに訪れたアイリスが、長い沈黙から語り出す。



「原因は…私です」


「アイリス?」



闇の城の書庫を読みふけった代償に、アイリスは知らなくていいものまで知ってしまった。


──時空転移は、呪いを持つ者の子のみが発動することのできる特別な術。


大規模な時空転移を行えば、その代償として、使った者の親の魔力が一時的に枯渇する。魔力を有している呪いを持つ者は、最悪の場合死に至る。



「…だから、私が悪い。もう、お母様方は、私のことに首を突っ込まないでください。今まで、ありがとうございました…」


「アイリス、何を言っているの!」



ルナは、アイリスを一喝した。



「娘を守るのは母親のわたしの役目です。

 それができなくて何が母親なんですか!」


「…」


「わたしには…あなたにはアリア様もマリンも、たくさんの仲間がいる。

 それにこれは…わたしが選んでしたことです。あなたが、気に病んで前に進めないほうがよっぽど辛い。」


「…ごめんなさい」



感情を吐露するルナに、アイリスは素直に謝った。

母親がそうして叱ってくれることは滅多になくて…嬉しかった。



「わたしの持つ呪いは、わたしにとって色んなものに影響を及ぼします。

 結婚した最初のころは、真夜中以外、金髪青瞳でいる魔法をかけていました。呪いのせいで、この銀髪(いろ)だから。でもね…愛する人が受け入れてくれたことで…わたしは強くなれた。だから、今度は焔の王女を救うの。

 未来に光をもたらす…光焔の王女を。」


「ありがとう、お母様…」



あの時の一時的な魔力の減少は、勿論ルナにはかなり応えるものだった。しかし、マリンやリンが頑張ってくれたおかげで今生きている。



「アリア様だって…きっと同じことを思っているわ…」



そうですね…と一筋の涙を伝わせて、アイリスはルナにすがりついた。


それから、一日がたち、滞っていた魔物の駆除と索敵を再開した。もちろん、国には内密にしてあるため、プライベートな時間として扱われてしまっている。

ロワやエステレアは知っているため、そんな事は少ししか無いのだが。



「…さて、またエレメントについて調べましょうか」



気を取り直して、アイリスは言った。



「随分また元気になったものね」


「マリンさん…はい!」



マリンがアイリスをなでる。くすぐったがってアイリスはくしゃくしゃにされるのをすこし拒んだ。



「アリア様…?」



ふと振り返っても、アリアの姿は見あたらなかった。

さて、これで一つ伏線回収です

どんどん回収していきたいものですね(*・ω・)

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