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光と闇のシンフォニア  作者: 花宮 あいら
光焔の王女
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12ー4 エレメントの力を

19章 行く先は


「…探す…とは、どうやって?」


「そうね…時間もないし、一旦城に帰るわ。アイリス、あなたは闇の王国に行きなさい。手掛かりがあるはずよ」


「分かりました。」



アイリスはひゅん!と焔を纏って転移していった。残されたルナとアリアはあ然としていたが、我に返って拳を握り締める。



「闇の力…?」


「…おそらく…」



口ごもるようなアリアに、ルナは無理しないで…と優しく彼に寄りかかった。



「…どこかに、眠っている…」



一言、一言紡ぐようにアリアは彼女を抱き寄せ、掌を上へかざした。



「闇の力がな…」



自分に刻まれた「刻」の印を愛おしむように、彼は瞬きをただ繰り返す。地面を這うようにルナに忍び寄る瘴気を、アリアは払うように立ち上がり、ルナもまたそうした。



「…アイリスは…」


「ん?」


「アイリスは、いつもあれだけの魔力がある…それは彼女の何がそうさせているのでしょう…わたしの呪いをもってしても、あれだけの魔力を使えば…。彼女の焔に、何が…」


「…たぶん、それは…今考えるのは後にした方がいいらしい」



彼は唐突に剣を持ち出す。呼応するようにルナも聖槍を持つ。



「魔物が…彷徨きだした。おそらく…アイリスのいるほう。

 転移していった方向に向かっている。」


「…え…アリア様、どうして…」


「最近の歪んだ時空の流れにいたことが…オレの何かになったような妙な感覚があるんだ。恐らくあの魔物は、アイリスがこの時代に来たときに一緒になって転移したんだろう…」


「エレメントの力は…ほんとうに強大なものなのでしょうか」



ふと、ルナはアリアに問いかけた。

なんとなく、エレメントの力が、左の聖痕が反応した気がした。



「少なくとも、お前の命を守るくらい…にはな」


「もしも、エレメントの力が操られていたとしたら?誰かに…もし、アイリスの辿った未来に繋がるようになっているとしたら?」


「考えられない訳じゃないが…まずは魔物(あいつら)が先だ。

 まずマリンに伝える。オレはお前ほどの魔力はないが…一応王族だ。それくらいの相応の魔力はある。」


「…ええ、分かっています。それがあなたのどれだけの力となるかも。3年一緒にいたら…それくらい分かります。」



にこ、と気丈に笑って、ルナはリンが用意してくれたペガサスに乗り込んだ。飛ばし、風の魔法で軽く速度を上げる。ペガサスは風を嫌うが、ルナの魔力に包まれる風はもろともしない。



「もし、戦う運命ならわたしは…大切な人を、守りたい」



そう風に流して聞こえないように呟いた。

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