12ー3 エレメントの力を
18章 真の女王
その日、ルナはアリアと二人で話していた。
「アリア様」
「ルナ、どうした?」
すう…と深呼吸をして、ルナはアリアに打ち明けた。
「わたし…母親として、しっかり出来てるでしょうか」
「…あぁ…父親であるオレだって、気後れしてしまうくらい」
くしゃ、とアリアがルナの頭を撫でる。目を瞑るルナに触発されたかのように、彼女の唇にキスを落とす。
「ん…アリア様…」
「何時だってオレは…お前を忘れた事なんてないから」
「…わたしも、です…」
ぎゅっとルナはアリアの服の袖を握る。アリアはそのままじっとしていた。…と、そこへソレイユが入ってきた。
「忙しいところだと思うけれど、失礼するわ」
以前のその威厳がまた一層美しく彼女を引き立てていた。
エレメントの力は…あまりにも強大で、偉大だ。
二人はとっさに離れて、心臓をばくばくさせていた。
「…残りのエレメントは、光の力はお母様、蒼の力は未だ不明、闇は、ロワ王と、あなたの兄弟がお持ちでよろしかったかしら?」
「…いや、父上はエレメントを持たない王だったはず」
「そうなのですか?」
知らなかった事実を聞かされ、ルナは驚きの声をあげる。
「ああ、父上はエレメントの加護を賜っていない。
…賜ることが叶わなかったのかも分からないが…」
「なら…蒼と闇の残る一つは不明…。そうね、アイリスなら何か知っているかしら。」
「お呼びでしょうか」
ばっちりのタイミングでアイリスが転移してくる。
毎回高度で魔力消費の激しい魔法を使って、彼女は疲れないのだろうかと、心配になる。
「蒼の力はわたしの兄弟…が受け継いでいます。
…闇の力はお父様の親族の誰か…だったような。」
「そう、なら…アイリスには、兄弟がいたのね?」
「はい。クラリスという空の力を継いでいる…大事な…私の兄弟です」
「妹、弟どっち?」
興味本位で聞いてみる。
と、アイリスは口の前に人差し指を当てて、しーという仕草を見せた。
「ふふ…秘密です。もしこの世界にクラリスが生を受けたときどちらか分からないから…」
「アイリスったら、可愛いところもあるのね」
「…そ、そんな可愛いなんて…」
くすくす、と笑ってまた真面目な顔に戻る。
「でも、もしクラリスが生まれなければ、エレメントは揃わないってことよね?」
「いえ、多分未来がほんの少し変わるだけ…で、力を持った子は誕生するかと」
するとソレイユは踵を翻して、ルナの方を向いた。
「ルナ。」
「真の女王として…あなたはその身を捧げられる?」
その質問の意味は分からなかったが、ルナは返事を返す。
「…はい。」
「…分かったわ。クラリスのことは置いておくとして、まずは闇のエレメントを持つ二人を探しましょう。」




