9ー4 新たな命
4章 もう一人の力を持つ者
「アリア様、昼食をご一緒致しませんか?」
「ルナ、今いく。」
数日後、二人は昼食を一緒にしていた。
お互いに国の仕事で忙しく、
最近あまり話ができていなかった。
「頂きます」
「アリア様、わたし、アイリスを
聖界に預けようと思っています」
「え、聖界に?」
「はい。今、アイリスが持つエレメントである
焔の力が減退しています。
蒼には聖界の入り口もありますし。」
聖界とは、このエアリアルと繋がる世界
王族とその臣下のみが踏み込むことを許されている。
いわば、パラレルワールドのようなもの。
蒼に2つ、光と闇に1つずつ入り口がある。
「そこでなら、焔の力を失わせず、
危ない目にも逢いません。」
「とりあえず、蒼のことを調べてからにしないか?
…嫌な予感がするんだ」
「…そうですね」
それから数日が経ち、マリンから書状が送られてきた
──拝啓、暑く色彩豊かな夏も
終わりを告げようとしています
その書状には、そう綴られた後に、
焔の力が消えかかっている
アイリスを聖界に行かせなければ、
彼女の力がが危ない
という言葉が書かれていた。
「そんな、どうしましょう…!」
「どうした、ルナ」
「アリア様、これ」
書状を見たアリアは、素早く従者に命じた。
「そうだな、蒼に行く準備を頼む
それから、アイリスは大丈夫だ
この子は強い。闇の国では乳母に育てられる。」
「…はい…」
それから急ぎでマリンの元へ行き、
焔のエレメントの事について話した
「力の消耗を防ぐには、アイリスが聖界にいること
それで収まらなければ、その時はまた考えるわ」
「分かった。だがアイリスは聖界に預けるかは
…少し時間を貰いたい」
「ええ、でも…」
その時、外でドーン!という何かの爆発音が聞こえた
急いで外に出てみると、焔の力が渦巻いているのが
マリンには分かった。
「何なの、一体…!?」
その時、渦から何かが降り注ぐ。
それはこっちにも向かってきた。
「まずい。よけろ!」
「…っ!強い力!」
よけるのに必死になって、ふと空を見たとき
焔の渦が消え去ると同時に降り注ぐ何かも
消え去ったように見えた。
「今のは何だったんでしょうか…」
「分からないわ。これから探してみる
もしも、刻の守護者が招いていれば…」
「刻の守護者?」
「ええ。この時空を管理している者
時を守り、鍵を持っている。
エレメントを持つものにしか心を開かないわ。
その時空を使ってああしたとしたら…」
「その方に会えば、先程の渦も分かりますか?」
「どうかしらね」
「とにかく、さっきの力でアイリスが心配だ。
一旦戻って明日また来る。」
「わかったわ。私も調べておくから
あなた達はアイリスを聖界に送ってちょうだい。
刻の守護者はその世界も管理しているから。」
焔の渦を起こしたのには
刻の守護者が送った誰かなのか
戦いが幕を開けようとしています。




