7ー4 大いなる闇の中へ
34章 山越え
「…皆。作戦を開始する!いくぞっ!」
アリアが作戦開始を宣言して、全員が返事を交わす。
「はい!」
「はっ」
「御意。」
「王子、第一段階を開始します」
第一段階は、トリクル要塞を出て蒼と闇の境界から開始する。
闇の境界を踏み越えると、そこは大きな山。聳える峰は気高く、人々を拒絶する。
その山は登る者はほぼいないために、警備も薄い。
「…よし、無事に越えられたな。
3部隊に散開!」
「アリア様!馬からペガサスへ!」
華麗に飛び移るアリアに、ルナは思わず見とれる。真剣な眼差しと、ルナに向ける甘味を含んだ顔が憎らしい。
「あぁ。頼んだレンディス!」
「はっ。この道です。あなたはその馬へ!」
「はい、レンディスさん!」
馬に乗った部隊は、レンディスに連れられながら道を間違えそうになりながら進む。
………そのたびにレンディスが指示を出しているものの。
「俺たちはこっち!道を一歩間違えれば死に至る。
慎重に進むぞ!」
「はい…!」
「死」という言葉がトリガーになったのだろう。一気に志気が上がった。
「敵軍兵士発見!慎重に進め!勘ぐられるなよ!」
「はっ!」
気付かれそうな大きい返事に、ノルンやララは首をすくめる。
村人を仲間に入れるのは抵抗があったものの、二人は予想以上の活躍を見せていた。
「そこから弓を!」
「はい!」
ペガサスが山の上を飛び越え馬は山を駆け回りそして、敵軍である兵士を交わす。
そうして山を越えたとき、小さな集落がぽつぽつとあるのを見つけた。
ルナは指を指してアリアに伝える。
「…アリア様。あそこに村がありますよ!」
どうにも様子がおかしい。アリアはそう思って目を凝らす。人気が無さ過ぎる。
「いや、あれは、廃村だ。
それも新しい。多分戦争でああなったんだろう」
「そんな…!」
ルナが驚愕と落胆の声をあげて絶句する。
アリアはルナの気を取り直させようと、この後のことを説明した。
「今は道を急ぐ。今日はこの先の王都の手前で休む」
「…はい。」
ルナ、アリア、リンは手前の宿屋、レンディスたちは東街道沿いにある小さな村、バリオンたちは西にある湖の小さなコテージに泊まった。
だが、その夜。
ルナのもとへ、刺客が訪れる。
優雅に、綺麗な金色の髪は、変身によって違う色味をみせる。
作戦を開始したルナたち。
3つの部隊に別れた彼ら
少数に勝ち目は薄いけれど




