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光と闇のシンフォニア  作者: 花宮 あいら
光と闇のファンタジア
26/135

5ー5 王の元へ

25章 石碑へ


「あと少しです」


「ええ、そうね」


「…!お母様!」



虹のふる丘に登る途中で、石碑の結界の近くに女王らしき人影がいるのを見つけた。

駆けながら2人で近付くと、それは違うようだった。



「…誰でしょうか…」


「!お母様!危ないっ!」



そうソレイユが叫んだ瞬間、ルナの隣に彼女の姿は無かった。



「お姉様!?」



まばたきをすれば、ソレイユは気高き女王の前で、血を流しながら倒れていた。



「ソレイユ!あぁ…!しっかりして…!」


「鎖よ!」



その人影はルナの拘束魔術すら効かず、ぱきんと跳ね返す。人影はその場で、ただ狂ったように笑っていた。笑い転げていた。

全身がフードで隠されて、まるで何者かに操られているような動きだった。



「…女王の命は奪えなかったか…

 まあいいだろう

 王女に傷を付けられたのは良かった…くく…」


「…!」



エステレアが、自らを滅ぼさんとばかりに手に淡く綺麗な光を乗せる。煌々と揺れる輝きは、ルナでさえ見たことないほどのエステレアの魔力が籠もっていた。



「神聖なる光よ、不浄なる者を…」


「その呪文は私には聞かないよ、女王」



男の声だった。



「…あなたは誰ですか。」



ルナがその男に問う。



「私は、ブルーメと申す者

 女王、あなたなら聞き覚えがあろう?」



はっとした顔で、エステレアが彼を睨む。



「…ブルーメ…なぜあなたがここにいるのかしら

 死んだはずでは無かったの」


「おやまあ。私が闇の王に

 取り立てられたことすら知らなかったのか。」


「…!なんてことを!お姉様を…傷つけて…

 許せません…」



男、ブルーメはフードの中でにやにやしながらルナを眺めていた。

その間にも女王は治癒魔法を詠唱し、ソレイユの傷を癒やそうとしていた。



「女王よ!ここに宣言しよう!

 我ら闇の勝利だと!

 跡取りであるそいつは、もう戦うことなどできない

 そして、後はお前たちの番だ!」



ルナは、いつにない憤りと憎悪を覚えた。

光の王族は、めったにそんな事が無いほど負の感情に乏しい。

ルナは聖槍の刃先を振り上げ、周りと自らの魔力を頭上に集め出す。



「…聖なる槍の秘められし魔力よ…」


「ルナ、おやめなさい!

 あなたまで魔力と生命力を枯渇させてしまえば…」



悔しさを滲ませて、ルナはたまった魔力を解き放つ。振り上げた槍を思い切り、振り下ろす。



「…悪しき行いを一掃せよ!」


(お母様…ごめんなさい…)



光に討ち滅ぼされ浄化されていく悪の前で、溢れ、ほとばしる魔力を

ルナは光の中で放ち続ける。

結界や、国の限界まで放つ。


その中で、彼女の意識はだんだんと遠のいていった。

ルナとソレイユはどうなってしまうのでしょう

そして、ブルーメは光の中で何を思ったのか。

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