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光と闇のシンフォニア  作者: 花宮 あいら
光と闇のファンタジア
23/135

5ー2 王の元へ

22章 決断


(くそっ…!)


「…ルナ、幻術を使え。」



小声でアリアがルナに呟く。

このままでは殺されてしまうと、ルナの本能も警鐘を鳴らす。



「アリア様!」


「父上。残念ながら、この者はルナではありません」



アリアが弁解しだす。ばればれであろうとも、彼女の命には変えられないと。ルナは従って詠唱を始めた。バレないように必死に。

ロワは怪訝な顔をして、心の奥底では二人を嘲笑っているようだった。



「なに?」


「ルナ、今だ。幻術を!」



誰にも聞き取れないほどの小声で、叫ぶように言葉を発し、ルナは姿を変える。

魔力を制御しつつも、白くぼさぼさな髪、茶色い瞳と曲がった腰、いわゆる老婆のような姿になって、アリアにもたれかかる。



「…」



祈るような気持ちと面もちで、ルナとアリアは切り抜けられることを一心に祈る。

ロワはくっと笑い、肘おきに頬杖をついた。



「ふうむ。まあよい。下がれ。」


「ありがとうございます。」



跪いて一礼し、ルナはその醜い姿を保ったまま、アリアと城を後にした。

ぱたぱたと走るアリアに、ルナはだんだんと走るスピードが遅くなっていく。



「大丈夫か?」


「アリア様、もう、良いですか?魔力が限界です…」


「あぁ。すまないルナ。」



幻術は魔力の消費が激しく上位魔術のためにルナの魔力でも5分が厳しいくらいだった。

枯渇した魔力がルナを少しずつ蝕む。



「はあ、はあ……アリア様、魔力を貰っても良いですか?」


「分かった。」


「…ふっ!」



息を切らしながら懇願するルナに、アリアはそっと、優しく頷く。ルナと手をつないで魔力を彼女の身体へと回す。


───魔力移行(パワームーヴ)


右から左へ、左から右へぐるぐると暖かな力が回る。これが光の王族の魔力…と吸い取られる魔力に、アリアも少しふらつくのが分かる。

闇とは相容れない、美しく白い輝き。

魔力が身体を回り終えたとき、ルナは少し回復した。



「これで大丈夫です。ありがとうございます。」


「…これから、どうする」



アリアはルナとペガサスに乗り込んで、ばさばさと飛ばす。

ルナは俯いて、あ……と迷いながらも言う。



「アリア様に、きてほしい所があります」


「…分かった。」


「では、要塞へ戻りましょうか

 そこでなくては、話ができません。」



アリアがルナを抱きかかえながらペガサスは勢い良く飛び、トリクル要塞へと戻っていった。

ルナはアリアに何を話すのでしょうか?

ルナとアリアは結婚しているのに

婚約者のようなことをしてしまいます

とりあえず、二人は結婚していますよ!

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