5ー1 王の元へ
21章 王のお膝元で
それから数日後、ルナたちは闇の王国の城下町にいた。賑わいを見せ、潤う街の雑踏の中でルナはきょろきょろしながらアリアについていく。
「ここが城下街…前にアリア様と二人で行った離宮の近くの街とは全然違いますね」
「あぁ。賑わってるな」
「そうですね。戦争をやっているとは思えないほど。」
「城へ急ごう。」
城の近くまで来ると、あたりが騒がしくなってきた。
城門の前では兵士が臨戦態勢でこちらを睨む。
と、兵士の一人が叫んだ。
途端に一大事だと言うように兵士たちが集まってくる。
「アリア様だ!」
「なんだと!?王女も一緒か?」
「そうみたいだ。どうする?」
「将軍様にご相談に行こう」
「いや、その必要はない。」
兵士らが振り向けば、そこには鋼鉄の鎧を身にまとった人がいた。
慣れた手つきで二人を手招く。紳士の礼をして、跪く。
「王子。よくぞお戻りになられました。
どうぞこちらへ。」
いわれるがままに彼らは城の中へと通された。
「…なぜ、王は、父上は戦争など?」
「…分かりません。急に、わたしたち帝国3騎に対し光の国を制圧せよと仰られまして。
そして1騎のレンディスはそちらへ、戦は好かないので私はここで城の警備をしております」
「…そうか…」
話しているうちに王の間へと到着した
王の声がする。
「…アリア、入れ」
「はい、父上。」
入った先には、王と、その回りには兵士。
そして、仮面を被った人が立っていた。
ルナとアリアは美しい礼をする。ルナの白いローブが床に垂れる。宝石のような紫紺の瞳が、ロワを見据えて揺れる。
「何故にお前は我の邪魔をする」
第一声で聞かれた。ルナが答える。
「わたしは、わたしの祖国に戦争を
仕掛けるあなたが分かりません。
なぜ、急にそのようなことを行ったのですか?」
「そんなものは簡単なこと。
光の輝きが目障りだっただけのこと。」
「…そんな!」
ルナが言葉を無くし、立ち尽くす。
なんて滑稽なものだと、頬杖をつきながらロワは高笑いをするだけ。
「アリア。お前に命令を下す。
今この場で、お前の妻を斬り捨てろ」
「なっ…」
アリアが絶句する。反論しようとも、妻であろうと敵国の王女。揺るぎないロワの目線に、アリアは動揺する。
「お前の妻は光の王国の王女だ。
それだけで我には目障りだ。耳障りだ。
お前が手を下せば王女は苦しむまい。」
「…そんなことはできません
命令を取り下げてください。」
その口答えがロワの気に障ったのか、彼は横あった斧を持って立ち上がった。一振りでもすれば、城が吹き飛ぶのではないかと思うような威厳があった。
「ならば我が直々に手を汚すか?」
その言葉に、アリアが鞘に入れた剣を手に触る。つるりと光沢のある剣が、どす黒く鈍く光った気がした。
「…くっ!」
選択を迫られるアリア。
ルナとアリアの行く末は──?
こういう選択は好きです
次回が気になる感じで終わるのは
本当にドキドキします




