2ー5 光と闇が混じり合う刻
10章 初めて奏でる協奏曲
「アリア様、おやすみなさい」
「おやすみ、ルナ」
二人は眠りについた。その中で、二人は夢をみていた。
不思議な感覚におそわれる。ふわりと舞っているような、留まっているような。
今自分がどんな姿でいて、何をしているのかすら分からない。
今がいつで、過去や未来や今も、分からない。
『オレたちは…過去からきたのか?
それとも…未来?』
『わたしは、本当のわたしは、誰なのですか?』
二人の声がこだまする
けれど、答えは返ってこない。
『なぜ、わたしはここにいるのですか?
どうしてここに呼ばれ、何をしろと?』
そう言ったとき、やっと声が帰ってきた。
『逃げるな、戦え』
『いずれ分かるだろう』
女か男か分からない中性的な声だった。
言葉の割には柔らかな口調で、それから女性のようだと結論づける。
と、アリアがキョロキョロと辺りを見渡しながらその声の主に問いかける。
『…戦う?
戦争は起こってないだろう
何と戦うんだよ』
『今はまだ言えない』
その言葉に、アリアとルナは少し落胆した。
声の主なら分かると思ったのに、と淡い期待を抱いていた。
声は、更に二人を鼓舞するものになった。
『だが、何があっても逃げるな
前を向け
お前たちが世界を導く者となろう。』
『導く者?では、お母様やお姉様は───!』
光がその声の姿を眩ました。
目元に日の光のような、柔らかな暖かみを感じる。ぱちりと目を上げれば、夜空はかき消えて、快晴の青空が広がっていた。
「あっ…!朝…」
「っ…!」
二人が同時に目を覚ました。二人で目を合わせる。ルナは恐怖感から解き放たれたように、反射的にアリアの手を取った。
俯いて、名前を呼ぶ。アリアは愛しいと思いながら、それを見ていた。
「あ…アリア様…」
「どうした?」
一呼吸おいて、ルナは夢見が良くなかったことを話す。
「夢の中で、誰かが、誰だか分からない誰かがわたし達に『逃げるな、戦え』って…」
「オレも聞いた。
なんだったんだ、あれは…」
ルナは驚いた。二人で同じ夢を見ていたなんて。なら、あそこにいたのはアリア本人だったのでは、とも思った。
「多分、同じ夢だったと言うのならば、
わたし達の魂が共に叫んだことでわたしの呪いがきっと働いたのでは…」
「…ただ、あれは…」
アリアが何か言いかけたその時だった。従者の走る音が聞こえてきた。こちらに向かってくる。廊下を思い切り走る音が部屋にまで響き渡るほど慌てている様子だった。
先にドアを開けて、従者を数秒待った。
「どうしたんだ、一体」
「大変です!アリア様、ルナ様!」
慌てた声で、どたん、と音をたてるように従者は息を荒げる。
「何かあったのですか?」
ルナがそう聞くと、従者は血相を変えて二人に告げた。
「闇の王が光の国を侵攻し出したと!」
不穏な空気が漂い始めました。
二人は世界に立ち向かっていくことになります。
そこを救うのがヒロインとヒーローという
王道を行きたいと思ってしまう(笑)




