表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光と闇のシンフォニア  作者: 花宮 あいら
終わらない四重奏─カルテット
104/135

20―2 狂い始める世界─エアリアル

7章 描かれなかった先に2


「上手くいったか……」



戻ってきたアリアはまず立ち上がって辺りを見回した。

古城に戻ればルナたちもいたし、完全に安心しきっていた。ベッドに横たわる。



「……とりあえず、休まないとな。無理な魔術で身体が消耗しているし…」



しかし、突然訪れる。



「……!」



ぐらりと視界が揺れる。輪郭がぼやけ、世界が闇へ変わる。



「ぐ……はっ…」



終わりの、始まり。




♢♢♢




時は今に戻ってくる。



「アリア様?」



コンコン、とルナはアリアの部屋をノックした。アリアは気付いていながらも無視をする。

ルナは「いるんですよね?」と心配げに声をかけてくるが、アリアの返答も反応も無い。



「入りますよ!?」



声を荒げつつルナが扉を開ける。



「アリア様!!」



ベッドに倒れたアリアをいだいて、ルナは治癒魔法を唱えた。けれど、彼は苦痛に歪んだ顔を浮かべたまま。



「…っ…アリアさま…」



ありもしなかったであろう禁忌と、関係があるのか。



「アリア様…」



ずっと、気付いていなかった彼らの敵は誰なんだろうか。




♢♢♢




「……洗脳は成功です」


「ふむ…それで、アリアはどうした?」


「……意識を昏倒させていますが、王女の治癒魔法によって、効果は長く持たないかと」



ぎり……()()は、忌々しげに爪をかむ。

闇の真っ暗な世界。ずっとそれが捕らわれる、悲しい世界。



「あの王女は、どこまで行ってもつきまとうのですね……煩いことこの上ありませんが、仕方ありません。余裕な顔をしていられるのも、今のうちです…ふふ」


「我らは、ずっとあなた様をお待ちしております故。早くこの忌々しい封印をときたいものですがね」


「良いのです。我が娘アイリスがここにきてしまった以上、そう簡単には殺せません。闇の王ロワを私の力の片鱗で服従させれば、世界は破滅へと進むかとも考えましたが…浅はかだったようですね。まぁ、まだ誰もわたし達のような存在なぞ、知る由も無いでしょうけれど…」



ふふ……と妖艶に笑うそれは、にこりと自分を待つ人へと笑みを向ける。

人らはぞくりと背筋を震わせて、その場にうなだれる。



「軟弱な人たちですね。あの王女も王子も、わたしにかかれば一瞬で消し炭にしてさしあげられるのに。……ただ、この神殿では間が悪いですがね」



女神と呼ばれし少女の作る、神聖なる神殿の像が、なまめかしく怪しい輝きを一筋、誰にも気付かれることなく放っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ