お食事会②
いつも読みに来ていだだいて、ありがとうございます。
今のところ、穏やかに食事会は進んでゆく。
そこでずっと思っていた疑問を口にしてみる。
「あの、今更ですが、ヴァイスリヒト侯爵家嫡男の婚約者が私のような貧乏子爵家で本当に良かったのでしょうか?」
ニクラウス様は微笑んで言う
「ああ、ちゃんとそういう事が見えるのだね。それはとても良い事だね。
そうだね、今現在、王家にも公爵家にもレインハルトと年か釣り合う女性はいないのだよ。
まあ、ヴァーグナー侯爵家のフレイヤ嬢がいるが、レインハルト的には論外だそうだし。
つまり、強いて政略結婚すべき相手がいないという事だ。と、なればたとえ子爵家であっても3年間学年首席の才女を娶るというのはそうおかしな話しじゃない。
ましてやあなたは少し見ていれば分かるが、マナーも文句ない。今から我が侯爵家に入っても全く見劣りしないレベルだ。
勉強もマナーもさぞ幼い頃から名のある教師についていたのではないかね?」
「いえ、お恥ずかしい話しですが、教師を雇う余裕もなくて、勉強もマナーも母から教えてもらっただけなのです。」
するとゾフィー様が
「お姉様が。お姉様様仕込みならマナーも公爵家級のはずね。」
と納得している。
ニクラウス様がうなすきながら続ける。
「それにね、もう、レインハルトかウザくてウザくて。
2年前から毎日、毎日、あなたの事を
『それは素晴らしい女神がいる』だの『だれよりも美しい』だの『彼女の輝きにとろけてしまいそうだ』とかね……」
「ち、ちょっと父上!ストップ!バラさないで下さいよ。」
レインハルト様が立ち上がり、手を振り真っ赤になって慌てている。
「と、言う訳だからね。ローレライ嬢、あなたとの婚約を認めないと、あとからレインハルトにどんな目に遭わされるかと怖くなってね。」
と、にこやかにウインクする。
「それがこんな素敵な女性で私達も本当に良かったよ。」
うひー、2年間も毎日そんな事を家族に言ってたのか。
私の方が恥ずかしいわ。私も真っ赤になってしまう。
「だからね。」
ゾフィー様が続ける。
「あなたでいいのよ、ローレライさん。貧乏子爵家だとか、そんな事は気にしないでいいの。
色々と言う人は出てくるでしょう。でも胸を張っていなさいね。」
初対面の私になんて優しい人達なのだろうか。胸が熱くなる。涙腺もゆるくなる。
「ありがとうございます。本当にありがとうございます。」
「それにしてもねえ、もう、さっそくすごい独占欲よねえ。彼女のそのピアスと指輪。
レインハルト、あなたがそれに決めたのでしょう?
なんでも程々にしておかないと、、呆れられてしまうわよ。」
ゾフィー様は呆れながら言う。
「そ、そんな、それはその。でも、でも、
ロリー、呆れないよね?」
不安げにレインハルト様は私を見る。
プフッ
「大丈夫ですよ。そういう所も可愛いと思います。」
「かっ、可愛い?私が!?」
レインハルト様がびっくりしている。
「ホホホホ、女に可愛いと言ってもらえたら一人前よ。
良かったわねレインハルト。」
そしてみんなで笑った。
いいお食事会だった。




