第39話 森の遭遇戦
彼らの予感は的中した。
森の奥深くで、財務卿が送り込んだ刺客、闇魔法を使う者たちが待ち伏せていたのだ。
闇に溶け込むような黒衣の男が3人、彼らの行く手を阻んだ。
動きが完全に同期しており、どれが本物か見分けがつかない。
ガレスが即座に大斧を構え、前に立った。
「レオン、アーサー、キース、証拠を守るぞ!」
アーサーが杖を高く掲げ、複雑な呪文を唱え始めた。杖の先から柔らかな光が広がり、周囲を照らし出した。
「闇は光に弱い。これで少しは有利になるだろう」
キースは素早く弓を構え、森の影に身を隠した。
彼の片目は、常人には見えない微細な動きを捉えていた。
「3人の内、1人は幻影だ。本物は2人だけ。左側と真ん中だ」
彼の鋭い観察眼が、敵の数を正確に見極めていた。
レオンは証拠書類をしっかりと胸に抱え、剣を抜いた。
かつての勇者としての技量は衰えていなかったが、今は仲間を守ることに全てを注いでいた。
戦闘は短時間で終わった。
ガレスの重厚な斧技が一人の刺客を押さえ込み、アーサーの光の魔法がもう一人の動きを封じ、キースの放った矢が幻影を消し去った。
レオンは最後の一撃を加える代わりに、刺客たちに警告を与えた。
「財務卿に伝えよ。真実は必ず日の目を見ると」
刺客たちは傷を負いながらも、闇の中に消えていった。
ガレスが大斧の血を拭いながら言った。
「これが最初の刺客なら、これからもっと強い者たちが来るだろう」




