第22話 決戦の夜
夜、4人はアーサーの術で示された場所へ向かった。
それは鉱山の裏手にある、廃墟同然の倉庫だった。
外には2人の見張りがいる。
キースが影から2本の矢を放った。
矢は音もなく飛び、見張り2人の兜の隙間を正確にかすめ、気絶させた。
かつて「勇者パーティ」の弓使いよりも、はるかに洗練された技だった。
倉庫の中では、商会の幹部らしき男が書類を燃やしていた。
傍らには囚われの身のマルコ少年がいた。
他にも数人の労働者が鎖で繋がれている。
「もうここも危険だ。王都の本店に連絡して、場所を移すぞ」
レオンが倉庫の扉を蹴破った。
ガレスが斧を振り回し、商会の私兵たちに突っ込んだ。
アーサーは杖を掲げ、倉庫内に保護の結界を張った。
キースは影に潜み、援護の矢を放ち続けた。
戦いは長くは続かなかった。
商会の私兵たちは、薬に依存した労働者を脅すことには慣れていたが、本物の戦士たちには敵わなかった。
幹部は最後の手段として、禁術の巻物を取り出そうとした。
アーサーが素早く杖を突き出し、呪文を唱える。
「禁術の巻物よ、お前を封じる!」
アーサーの杖から放たれた光が、巻物を包み込んだ。
巻物は灰と化し、幹部は絶望の叫びを上げた。
労働者たちは解放され、マルコ少年は祖父の元へ戻された。
商会の不正の証拠となる書類の残りは、レオンたちが確保した。
彼らはそれを、まだ良心ある地方領主の元へ届けるつもりだった。




