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のんびり.4

リオの回想



朝、にいちゃんの畑の方が騒がしいので行ってみた。

「名にやってんだよ~」

「コケ!コケケ!」

「にゃう~」

なんだ?畑の一部が盛り上がっているな?

青葉の部分が揺れ揺れだ。自己主張してるみたいだ。

冬大根なのに?おっかしーの。俺は試しにそいつを抜いてやろうと思った。



揺れすぎて、他の野菜にまで伝染してパーティータイムになったら、静かな村が騒がしくなるからだ。


魔獣たちと一緒にうんしょうんしょと引っ張って抜いた!

なんだか、凄く暴れていて中々抜けなかったけど、俺たちが力を合わせればなんとかなる!



「え?」

それは、冬大根じゃなかった。俺の知ってる冬大根には顔なんてなかったからな。こえ~!


しかも、手足みたいのもあるぜ。そいつはじたばたするので、地面に置くと、すっげぇ声で泣き出した。


「もっげぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

その大音量の声に魔獣たちがバタバタ倒れ、近くを通りかかったおじさんも倒れた。


俺が驚いている隙に、走って逃げ出した冬大根を追いかけたけど、見失ってしまったんだ。






ハヤテ視点



「へ、変な野菜だな。プラチナ分かる?」

「も、もしかして、マンドラゴラかも?」

首をかしげながら答える。その何気ない仕草がかわいい。

いや、そうじゃなくて。どう言うのとだろう。


「……あんなの植えたっけ?」

「お兄ちゃん、魔物の種がまだ、実ってないのがあったんだよ」

「そうか。それがマンドラゴラか。でも、そんなにヤバイのか?」

名前は、ラノベかなにかで聞いたことがある。

でも、それは魔法植物かなにかだよな。


「マンドラゴラは、引き抜くとものすごい声で鳴いて、その声聴いたら死んじゃうんだよ」

「いや、駄目じゃん!」

思わずプラチナに突っ込んでしまった。


「あれ?でもリオくんは平気だよね?」

「ああ。そうだな。俺は冬大根に選ばれたから?」

から?じゃなくて、違うだろ。それに、冬大根じゃないし。


「ともかく、探さないと危険過ぎるよ」

「そうだな。プラチナの寝言と一緒だな」

「ええ?私、そんなに寝言酷いの~?」

プラチナが、リアを見るとリアは暖かい目で見守っている。

天使が子供に気を遣わせるな。それはともかく早く探さないと。


リオには村に帰ってもらうことにして僕たちは村を見て回ることに。


倒れてる。倒れてる。カワイコトさんは井戸で洗濯している途中だったようだ。

カナエのおじいちゃんや、食堂のおじさんも倒れてる。


温泉を、リアに見てもらったけど平気だったみたいだ。


「はうぅ~」

神社の前に来ると、ミコが膝を着いていた。

「大丈夫か、ミコ」

「は、はい。なにやら面妖な野菜がここに来たかと思うと、くるくる叫びながら踊っていました」

苦し気なミコにプラチナは、ヒールをかける。

ヒールで直るものなのだろうか。


「……ふぅ。助かりました。ありがとうございます」

ミコに肩を貸しながら立ち上がらせると、耳が少し赤い。まだ、調子が悪いのかな。


「それで、そのおかしな野菜はどこへ行ったかな?」

「そこの社の中に入って行きました」

神社の賽銭箱のとこに建てられている建物。

普通は、神様が祭られているから罰当たりなマンドラゴラってことになるな。


警戒しながら戸を開けて見ると、そこには祭られてる仏像とかがある訳ではなくダンジョンの入り口だった。


「……えと。ダンジョンがあるんだけど?」

「まあ。なんてことなのかしら。もしかして、おかしな野菜は神隠しにあったのかしら」

ミコが、おかしなことを言ってる。しかし、表情は至って真剣だ。


ダンジョンは、自然発生するから、ここに現れたってことかな。

「みんなで行って見よっか」

「ああ。探索出来る奴は準備をしてからここに集まってくれ」

僕の言葉に頷くみんな。新たなダンジョンが、なんでこんなとこに?

取りあえず嫌な予感しかしないんだけど。



つづく

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