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☆いきなり転生☆ さらに~   作者: たかさば


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134/143

きらめく数多の星々の力…今ここに!

可児侑久は、ごく普通の正義のヒーローである。

毎日ちょっと恥ずかしい掛け声で変身し、毎日人知れず悪の組織のザコどもをけちらす、齢25の正義のヒーローである。


今日も今日とて、確かに友情の欠片を感じていたのに最後の最後で裏切った敵をやっぱ人ってのは一回悪に染まっちゃうとダメだなと思いながらとどめを刺した後、行きつけのコンビニでシチューパンと麻婆ドリンクを買って家路についていた―――のだが。



キイィイ!!キ――――イイイイイイイ!!!


ドガ――――――――――――ん!!


ぐわしゃぁああ!!


ぶちゅ。




真っ白な空間。

可児侑久の魂と…、女神が対面している。


「可児侑久さん、あなたは気の毒ですが人生を終えてしまいました。転生してもらいます」

「はあ…」


「あなたにはチートをお一つ差し上げます。ステータスをご確認ください。」


────────

可児侑久(25)

レベル116


称号:転生者


保有スキル:きらめく数多の星々の力…今ここに!


HP:6109

MP:2424

────────




「というわけで…、久々に感じる異世界の風!マラッカジャック(力を付与した異星人)、元気かなー?」


べよん、べよん。


水色の、ぶよぶよした丸い塊が…正義のヒーローの前に現れた!


「スライムだなあ、敵か仲間か、それとも…」


様子を見ている、正義のヒーロー。


「…ヒーローの姿でも会話はできる。保有スキルを試して…フルパワーで戦える状況にしてからコミュニケイションを取るべきだろう。《きらめく数多の星々の力…今ここに!》」


きゅいぃ―――――――――――ん!!!!


5~100億光年先の星々からエネルギーが集まり始めた!!


「…って、うん??いつもと勝手が違う気がす…


ブス、ぶすぶすぶすぶすブス……


なんと…正義のヒーローが燻り始めたぞ?!


どうやら地球の座標に合わせてエネルギー奪取プログラムが仕組まれていたため、想定外の事が起きて自壊が始まった模様。


「あ…あ…、じゅっ…、……」


目の前で起きた摩訶不思議な現象に心を奪われたスライムは、数万年に一匹と言われる持ち前の明晰な頭脳をフルに活かして事件の真相を求め奔走した。


エネルギーの痕跡から底意地の悪い異世界人のたくらみに気付き、反法と重法(七則計算の一部)を駆使して研究に没頭したスライム。

のちにツインクル走行やおはじき打法、クチョキシ区間にハルメタル走行の樹立およびケイ論の発表など目覚ましい活躍を見せたものの、結局生存中にヘム79星雲に乗り込んで鉄槌を下すという夢をかなえることはできなかったとのこと。





「う、うーん???なんか夢でも見ていたような??」


正義のヒーローは時間を巻き戻されて、コンビニの入り口前に立っていた。

コンビニの入り口で立ち止まる前に、ちょっとだけ時空がゆがんだのだが…、それに気づく様子はない。


正義のヒーローは、コンビニでシチューパンと麻婆ドリンクを買って家路についた。


家の近くの交差点で、車の暴走事故が発生していた。


「あ~…、あれだけ潰れてると助けても無駄になるな、早く家帰って明日の人助けに備えてぐっすり安もっと」


正義のヒーローは、いきなり目の前に現れて有無を言わさず異空間に連れ込んだ宇宙人にもらった力をフルに使って己が悪と認定した人を片っ端から成敗して悦に入っていたのですが、学生時代に彼女をNTRった憎たらしい後輩を見捨てたあたりから倫理観が暴走し始め、人助けを盛大にアピールするようになり、ちやほやされていたある日頭の良い悪い人にハメられ身動きができなくなって、ブチ切れすべてを無に返してやろうと星々の力を集め始めた瞬間に銀河警察にしょっ引かれてしまい、恐ろしく時間が流れるのが遅い次元に拘束され、最近ようやく34歳になったとのことです。


なお、刑期はあと36年残っており、出所する頃には生まれ育った星は消滅している見込みだとのことです。


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