チーズチーズしたチーズ
夕食はお鍋にチーズと白ワインを入れて煮詰めたチーズフォンデュ。
パンはトーストしてさいの目に切り、人参とジャガイモを一口大に切って茹でる。
カボチャと鶏肉はスライスして、ぶつ切りのソーセージ、ベーコンと一緒に炒める。
サラダはいつものレタスのザク切りに人参の千切りを乗せて、先ほど炒め物をしたフライパンにオリーブオイルを少し垂らして玉ねぎのみじん切りを入れて、ドレッシングとしてかける。
具材は多いけどすごくシンプルな料理が完成した。本来はチーズにもっと工夫を入れるのだろうか?
あんまりにも簡単なのでチーズにハーブを散らしてみる。
うーん。見た目はおいしそうになったけど。
まあ、いただきます。
パンをフォークに刺してチーズを絡める。
うんうんこれこれ。見た目はすごくいいぞ。
トロリとしたチーズにハーブの緑が映えておいしそう。
念入りにふうふうと冷まして口に入れる。うん。おいしい。パンにチーズ乗せたやつみたい。白ワインとハーブの風味もあるけど基本チーズだ。
次はベーコンで食べてみる。ふうふう。もぐもぐ。うん。おいしいね。ベーコンにチーズかけた感じ。ちょっとしょっぱいかな。
サラダを一口食べて一旦休憩。食事にはこういうのも大事なんだ。
変化球のカボチャを試してみる。ふうふう。もぐもぐ。うん。しょっぱいチーズと甘いカボチャでまた違ったチーズだ。うん。チーズだね。
他のも食べてみたけどあんまりにもチーズだ。これはチーズ好きの人の食べ物だね。おいしいけどチーズチーズしてる。し過ぎてる。
ならばいっそのこと、とチーズを切ってフォンデュしてみる。
おっ、これは具の方が溶ける前に口に入れないといけないから大変だぞ。すごくワクワクしてきた。
フォークにさしたチーズをサッとお鍋に入れてサッと取り出す。よしよしいい感じだ。
垂れるチーズをくるくると回して絡め、少し冷ましてから口に入れる。
もぐもぐもぐ。
外側のチーズはとろりとしていて中のチーズは半生で少し柔らかくなってまた違ったチーズが楽しめますね。
つまりチーズだ。チーズオンチーズだ。そりゃそうだ。
チーズフォンデュって、チーズが好きな人の食べ物なんだなぁ。勉強になった。
夕食を済ませお風呂に入る。
今日は晴れてたので屋上で入りました。
すごく気持ちよくて、気持ち良かったです。
お風呂なんて毎日入るものですからね。そんな別に特筆するべきことは無いです。
夜空がきれい、ぐらいですかね。
穴っぽこ暮らしなのであんまり見えませんけど。
そんな感じで入って出ました。
お風呂上りは寝巻き用のワンピースを着てその上にエプロンをつけて、髪が乾くまで内職します。
エプロンしてないと削った木屑なんかが服に付いて、ベッドに入った時に「あっ痛い何か刺さった!」ってなりますからね。
今日は靴をどうにかしようと思います。
今ある靴は、最初に履いてた革靴と、アーティファクトの箱から掘り起こしたブーツと、あとアルパカちゃんのサンダルですね。
それと今履いてるスリッパ。めっちゃかわいいリボンの付いたピンクボアのスリッパ。靴じゃないけどまあ履物なので。
私が使う革靴とブーツとスリッパは共通する欠点があります。
そうです。靴には大きく分けて二種類の靴があります。
滑る靴と、滑らない靴です。
私のは全部滑ります。全部地面との接地面がつるつるつるりんこです。
まず革靴。
これはもう全然ダメです。皮を切って足の形に縫製しただけです。
言ってしまえば皮袋です。ほぼただの皮袋です。雨なんかでお水が入ったら中に貯まってガッポガッポ言うでしょうね。すごく楽しそう。
次がブーツ。
まあたぶん、足が速くなるとか?疲れにくいとか?そういう効果があったはずです。
見た目もかなりおしゃれ。おしゃリズムです。素材はなにかの皮で、全体的に濃い緑で縫い目は明るい緑の糸を使ってますね。
上はふくらはぎまであって少し余らせた皮を折り返すデザインです。なんとかかとにヒールも付いてます。これは厚い皮を縫い合わせてるっぽい。
でもソールはつるっつる。なんてこった。
最後にスリッパ。
おいおいスリッパはスルーでいいだろ。と思いました?私も思います。
でもこれが意外とすごい。
これだけなんかボアと中のもこもこがたぶん謎の接着剤で付いてるんです。本体は触ってみるとすごく薄い。
ホワイ。これどうやってくっついてるの?誰か教えて。
これだけは今の私には結構なオーバーテクノロジーです。
さて、つるりんこ問題ですが、私考えました。
裁縫のスキル書にも靴の作り方は載ってるのですが、ほぼ先ほどの革靴と同じ、変な形の皮袋状態です。
一生懸命考えました。このままだとちょっと濡れた岩場とか歩くとつるっと転んじゃいます。
でもソールを作る技術なんか無い。
ので、サンダルを応用します。
アルパカちゃんのサンダルは、皮ひもをグラディエーター風に編んで作ったものです。要はワラジです。素材がワラじゃないだけ。
大きさを靴のサイズにして編んで、履いた靴の底に結びつけちゃえばいいんです。
さすがに現代の靴ほどじゃないにしてもつるつるはかなり解消されると思います。
少なくとも今の私の技量と家にある素材を鑑みた結果これがモアベターでしょう。
問題は耐久性ですよね。やっぱり足の下に付ける物ですからそれなりにストックが必要でしょう。
なので今日は皮をひも状に切って編んで切って編んでの繰り返しです。
まあこういうコツコツやるのは、嫌いじゃないね。むしろ好き。どんどん編んでいこう。
そういえば、昔中国の偉い人が若い頃にワラジ売りをしていて、偉くなった後も隙を見つけてはワラジを編んでお城を抜け出して町で売ってたって逸話があったなぁ。
やってみた今ならすごくわかる。無心に編むのは楽しい。
はい。今日は三足編めた所で髪が乾いて眠くなったので終了。
私は売り歩く予定が無いのでこれで当分は大丈夫かな。
寝よう寝ようさっさと寝よう。
編んだワラジを売りに行く夢でも見よう。
……ぐぅ。
こっちに来てからは寝付きがすごくいい私です。
その日は不思議な夢を見た。
明かりも無い真っ暗な洞窟にいるらしい。
その中を延々彷徨っている。誰が?何かが。
小さく声が聞こえる。
「……マデ……ツマデ……」
うん?妻で?もう一度言って。
「ツマデ……イツマデ……」
段々ハッキリしてきた。もっと大きい声で。ちゃんと聞くから。
耳をゾウにして聞く。本当にゾウになったわけじゃないよ。それぐらいの気持ちだよ。
真っ暗な中、声にだけ集中した瞬間。
「いつまで縛り付けるんだ!!」
ビックリして飛び起きる。
いえ、いつも割と飛び起きり気味で目を覚ましますけど、今日は本当に漫画みたいにガバッと起きました。
あー寝汗がすごい。シーツが私の形にぐっしょり濡れてる。
なんかすごく疲れる夢だった。さあ起きてご飯食べてパジャマとシーツと下着をお洗濯しよう。
…こう書くとおねしょしたみたい。
違うよ!断じて違うからね!
いやいやムキになるのが怪しいとかじゃなくてね?汗だよ?
と、アルパカちゃん相手にひとり芝居をした朝でした。




