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目が覚めたら洞窟の中でした。仕方がないので生活環境を整えつつ帰還を目指します。  作者: Jまる


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第23話 如月桔梗

 マッシュさんとの話し合い後一度その場を辞し、1人島へと戻ってきていた。

 さくらたちは全員エリーゼさんの様子見に残してある。

 女性同士のほうがやりやすいこともあるだろうし、私は余計なことに介入すべきではないと思うからだ。


「度重なる従者の召還、管理者権限の行使・再取得である程度大きな召喚もできそうになってきたか」


 誰もいない島だからと独り言をつぶやく。

 まだまだ従者たちはいるが、まずは島の開拓のための人員を呼び出す必要がある。

 さて、だれで行くべきか……。

 まずは建築が得意な人物を呼び出すか。

 でもあの子は後々面倒なんだよなぁ……。


「【アクセス デュオ クリエイトポータル】」


 作り出したポータルは普通の人間くらいなら通れるほどの大きさになっていた。

 だけど私が通るには他のパラメーターの問題を解決しなければいけない。

 なので、今は人型の存在を呼び出すことを優先にした。

 

「どうか落ち着いていますように。期間限定呼び出し契約 桔梗」


 わずかな願いを込めて作りだしたポータルの先に声を掛ける。

 するとポータルの中からにゅっととある人物が顔を出してきた。


「……」


 その人物は呼び出した相手である私をじっと見ると、目を細めてため息を1つ吐く。


「てめぇ。いねぇいねぇと思ってたらこんなわけのわからねえとこにいたのかよ」


 顔を出してきた人物はそれだけ口にすると、ポータルから出てきてこちらに歩いてきた。


「あー。すまん。ちょっと面倒なことがあってね。手助けしてくれると助かるんだが……。桔梗」


 呼び出した人物の名は【如月桔梗きさらぎききょう】。

 白髪赤眼、白い肌の鬼族の少女だ。

 身長は155cm程度とそれなりに小柄だが見た目だけで言えばかなりの美少女といえる。


「で、何を頼みたいんだ? 詠春、頼み事は聞いてやるけどお礼は出せるんだろうな?」


 今の私の恰好は相も変わらず狩衣姿だ。

 そんな私の姿を上から下に、下から上に視線を動かしてじろじろと確認してくる。


「お礼の件は後で頼む。今は頼みたいことは建築だ」

「あん? あたしのところにか? 手下共は暇してるから問題はねえけどなんでだ?」


 まるで絡むようなもの言い方だが、これは彼女の元々の話し方なのだ。

 怒りっぽいとかそういうものではないので誤解しないでほしい。


「今いるところはちょっと大きめの島でね。さくらたちに開拓を手伝ってもらってるんだ。雛も建築には参加してくれてるんだけど、如何せん人手が足りなくて」

「ふぅん」


 桔梗はそれだけ口にすると、周囲の確認を始める。


「広さはまぁまぁか。木の太さもまぁいい。建築資材の準備は詠春にやらせるとして、石材もどうにかなりそうか。ん~、まぁやってやるよ」

「お、本当? それなら助かるけど」

「たーだーし、条件を付けさせてもらう」


 快く承諾してくれたと思ったらこれだ。

 今度はどんな難題を突き付けてくるのやら。

 桔梗は頼み事を聞いてくれはするが面倒な条件を追加してくることがある。


「あたしの寝る場所だよ。最優先で作らせてもらうぜ」

「お、なんだ。そんなことならいいよ」


 どんな条件を追加されるかと思ったら案外普通の条件だった。

 それなりの年齢ではあるのだが、鬼族としてはまだ少女の部類の桔梗だ。

 さすがに男みたいに雑魚寝というわけにもいくまい。


「ほぅ。ずいぶん素直に受け入れるじゃねえか」

「そりゃそうだよ。男女しっかり分けるのが本来は望ましいからね。やっぱりさくらたちの専用の家も用意すべきだろうな」


 桔梗がかなりまともな条件を出してきたので、さくらたちの家についてもこの際作ってしまうべきだろうと考えた。

 だがその考えも、桔梗の「ハッ」という吐き捨てるような言葉によって瓦解してしまう。


「だーれがあたし1人の寝る場所だって言ったんだよ」

「あれ? じゃあさくらたちも一緒にお願いできるか?」


 すると桔梗は露骨にイラっとした顔をしてーー。


「てめぇも一緒に寝るんだよ。いつまでも逃げられると思うんじゃねえぞ?」

「いやまて。その話は保留にしたはずだ!」

「別にすぐに食おうってわけじゃねえよ! こちとら100年待ってんだ! 添い寝くらいさせろよ!」

「ぐぬぬ……」


 私は人選を誤ったのだろうか? 桔梗とその配下たちは建築が得意な団体だから適任だと思ったのだが……。


「ぐぬぬじゃねえよ。父様とうさまも添い寝だけでもして来いってうるさいんだよ。別にやることやれってわけじゃねえからそろそろ覚悟を決めろよなって言ってんだ」

「はぁ。そうだよね。とりあえず今後どうするかは置いておいて一旦条件は飲むよ。不動さんの件出されるとさすがになぁ……」


 私は一体どうなるのだろうか。

 一抹の不安を抱えつつ、今後の展開に頭を悩ませるのだった。

 この様子では他にも知り合い関連で厄介ごとが舞い込むぞ!?


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