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SilentRoseQuest  作者: 石食み
第1章
12/33

01-07

 さて、ようやく客観的に自分の姿を確認することが出来た。

 やはりどこをどう見ても鴉のそれで、人間的要素は1つとしてない。

 手(というか翼)は折り畳まれている状態がデフォルトのようで、だから咄嗟に手を出せなかったのかな、と納得してしまった。

 口には立派な(くちばし)が伸びており、これで体感普通に喋れているのだから不思議である。

 そして全身白銀である。キャラクリで設定した髪色と同じだと思うので、あれが鴉になった事で体毛として全身に生えたのだろう。

 パッと見はもうただのアルビノである。

 というか、嘴で思い出したのだが。


「そういえば、スタフィーとは普通に喋れるんだな」

「?」

「や、ここに来る前に……多分人類種?とやらに会ったんだが。言葉が通じなかったんだ」


 そういうと、何故か呆れのオーラが立ち上る。


「……それ。当然」

「えっ」

「亜人種の言語。人類種と獣人種の言語と違う」

「そうなのか……」


 言われてみれば【亜人種知識】に言語の言及があった気もする。

 これはもう一度総ざらいした方が良さそうだ。

 他にも見落としがあったら困る。


「それより」


 ステータスを確認しようとすると、スタフィーが近付いてくる。

 焚き火に近付いた事で今まで見えなかった細部を見て、気付いた。


「これが証」


 そう言って見せてきたのは、私が怪我をした左半身、その翼の付け根だった。

 そこには、そこだけ異彩を放つ紅色があった。

 傷跡の縫合痕の様に生えているその毛は、まるでそこだけ稲妻が走っているようだった。

 証という事は、恐らく私の身体にあるという事なのだろう。


「わふ」


 そして、私が気付いたことを理解したからだろうか。

 そこでポンッと気の抜けた音が響く。

 見れば、スタフィーが少女の姿に戻っていた。

 ……生体がファンタジーすぎる。


            ◆



〈ステータス〉


名前:クォンタム

人種:亜人種【鳥種-鴉カラス】

性別:男

年齢:19

存在値:Lv.1

異形度:9

称号:【亜人、始めました】【紅狐(こうこ)呪い(まじない)

職業:――


〈スキル〉

【魔導文字】Lv.1【身体強化】Lv.1【狂化】Lv.2

〈称号スキル〉

【亜人種知識】【紅狐の呪い】

〈技能〉

【精神耐性】70【痛覚耐性】70【演技】50

Pt:300,選択してください

〈所持金〉

0 C


【紅狐の呪い】

特別価格5,000C,確かに頂いたからのう、亜人

効果:スキル【紅狐の呪い】を獲得

条件:紅狐■■に興味を持たれた


【紅狐の呪い】(スキル)

その体毛は、呪い(のろい)の証か、呪い(まじない)の証か

効果:


 ……うん。

 やばくね?


「……紅狐?」

「様」

「…………紅狐、様?」

「そう」


 ふと、なんの意味もなくスタフィーを見る。

 彼女は、いつの間にか三本の尻尾揺らめかせ、特徴的な()()でこちらをじぃっと見ていた。


「御館様が、貴方を助けた」


 その後、元の姿に戻ったスタフィーの手解きを受け、なんとか一通りの動きが出来るようなになった。

 どうやら彼女はチュートリアルのお助けキャラの様な役割があったらしい。

 ゲームを開始して早数時間。

 ようやくまともに行動出来るようになった。


 ただ、飛ぶことだけはどうしても出来なかった。

 彼女も手を替え品を替え飛ばそうと助力してくれたが、どうしてもあと一歩というところで踏みとどまってしまう。

 最終的には諦められて、何処かへと帰っていってしまった。

 ……満足に飛べるようになるのは、どうやらまだ先の事のようだった。


 彼女を見送ったあと、時間もいい時間なので今日は終わることにする。

 前途多難な始まりになったとはいえ、総合的には楽しかったな、と思った。


             ◇


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

Tips:呪い

この世界の呪いは二面性の対比が大きく、正負どちらに傾向けるかは割と自由が効く。

災い転じて福となす。受けた呪いを生かすも殺すも、その人次第だ。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ε-(´∀`;)ホッ [一言] リアルでもアバター残ったりはしないのね。リスポーンはなさそうだけど
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