第57話 エイコとベラケレス番外 監視カメラ担当サオリの独り言
ベラケレスはエイコを電脳ハンターに引きずり込んだことで負い目を感じて自己嫌悪に陥ってる状態だったそのころ。
あきれ顔でその様子を眺めていた女性がいる。
監視カメラ担当、サオリさんである。
エイコが研究所にやってきたのは26のとき。
実は来た当初、かなり男遊びが激しかった。
サオリさんによると、毎週男が違った……とのことであった。
ひどいときは火曜と木曜で違ったってば。
研究所の目を盗んでさーあっちこちのバーで引っ掛けてさ。
いや、私も何度か一緒に行ったこたーある。ある、けど! あの子めっちゃビッチだったから。
あたし途中でついていけなくなってやめちゃったの。友達はやめてないよ、夜遊びについていくのをやめただけ。
そんなエイコさんですがあるときから男遊びをぴったりやめております。
それが、ベラケレスは自分が電脳ハンター統括なんて役目を押し付けて忙しくしてしまったから。
彼女は本当は脳科学者になりたかったのに、自分が無理やり彼女の人生を曲げてしまったと思って落ち込んでる状態です。
しかしサオリさんは知ってます。
いやいや、女だって男だってさ。死ぬほど忙しくても恋愛はするからね。むしろそういうときほど、生存本能で男も女も求め合うもんなんですよ。
エイコが男遊びしなくなった理由?
んなもん、おめーだよベラケレスちゃん。あんたが隣にいるからだよ。
サオリから見ると、なんでコイツら気づかないの?というくらい両思いである。
しかし、悲しいかな、当人たちだけが気づいてない。
しかもエイコは男遊びしなくなったのにどんどん綺麗になって光り輝いていったのは、なんでですかね。
普通、あれだけ派手に遊んでた子が急に男っ気なくしたら、多少は荒むか、暇を持て余すもんよ。
おめーだよ。好きな男がずっと隣にいたからにきまってんじゃん。
……とサオリさんは思っております。
あれは、なんだろうね。サオリは首をかしげる。
エイコは本当にどんどん綺麗になっていく。来た当初は、まだ雛のようだった。
それが、あっという間に、羽に光が乗ったように輝き出した。
目を細めるとうっすら虹色の光彩が見えるくらい。
相手も自分を好きっぽい。こっちも好き。でも寄ってはこないから、本心までは分からない。
という中途半端な状態が緊張感になってエイコをどんどん綺麗にしていったじゃないですかねー。
サオリはあきれながらも、眩しいものを見るようにそう思うのだった。




