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傾国の悪女になんかなりません! ~蛮族令嬢クリスティナは予言された破滅フラグを【カンスト】パワーでへし折ります~【書籍化】  作者: 川崎悠
三章 民なき領地

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83 幕間 二人の失恋

「……エルトらしいな」

「そうですね、レヴァン様……」

「君はいいのかい、ルーナ」

「え?」

「だって君、エルトのこと、好きだっただろう?」

「そ! それは!」

「近くにいて、君を見てきたからね。わかるよ」

「……そう、なのですね」


 ルーナは顔を真っ赤にする。


「……はい、お慕いしていました」

「やっぱり」

「ですが」


 ルーナは視線をクリスティナに向けて、ふにゃりと笑ってみせる。


「私のこの気持ちは、きっと〝憧れ〟です。力強く戦う彼の姿を見てきました。あの方が私ではない女性を慕う姿に傷つくとともに……笑ってきました。その姿が微笑ましいのだと。私は、ベルグシュタット卿を手に入れたかったわけではないのです」

「……そうか」


 レヴァンはルーナのその表情に魅入る。

 失恋を受け止めながら笑っている。ルーナという女性の強さを感じていた。


「レヴァン様もですよね」

「うん……?」

「クリスティナ様のこと、お好きだったのでしょう?」

「……うん」


 レヴァンは眩しそうに二人の姿を見守る。


「でも、僕は間違ってしまった」

「……私もお止めできませんでした」

「後悔しなかった日はなかったよ」

「……はい」

「でも」


 レヴァンはルーナに向き直る。


「もう、後悔するばかりの日々は終わりだ」

「……レヴァン様」

「前を向いて生きていくよ、あの二人みたいに」

「……はい」

「ルーナも一緒に」

「私も……?」

「ああ。失恋した同士で」

「……ふふ、そうですね」


 ルーナとレヴァンは苦い失恋を噛み締めながら、二人の姿を眺めるのだった。


第三章 ここまでです!

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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書籍1巻も発売なので、応援よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
第三章完結お疲れ様でした! レヴァンはクリスティナのこと好きだったんですね…そんなふうには見えなかったので驚きました。 まだカイルの方が恋慕を示しているのでこちらは納得の失恋でしたが。クリスティナは相…
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