EP13 ここは地獄の三丁目
ここは地獄の三丁目。炎が舞い、血飛沫飛び、鉛の玉が空に尾を引く。
魔法の世界ではありえない光景がそこに広がっていた。
その頃、村の集会所では・・・
バ―ンズたちの尽力もあって大広間は避難してきた人々で溢れかえっていた。その中には、怪我をした者、赤ん坊を抱き抱えた者、返り血で赤く染まった服を着た者など様々な人がいた。
そんな中エルクゥ村長が窓から見たものは、巨人の群だった。姿形こそ似通ってはいるが、持っているものや背中に付いているものが全く違うものが数十体ほど混じっていた。
その中には、腕に筒のようなものを数本束ねたようなものを持った物や巨大な刀を持った物などまさに異質な光景だった。
「何これ・・・まるで地獄じゃない・・・」
そう呟くしかできなかった。
そして、その巨人の群のど真ん中・・・
≪索敵開始します。周囲の町は地獄絵図ですね≫
「ははっ。まさに戦場だな。心躍る」
お忘れだろうが俺とて一応戦闘用サイボーグ。戦うために生まれ、今でも学費は傭兵稼業で稼いだ金で払っている。
ホントに公立高校基本学費無償って素敵。ほとんど金がかからない。
(食費など以外は)
あ・・・いかん帰りたくなってきた。さっさとこの世界での仕事を終わらせて帰らねぇと。
≪考え事もいいですけど早くこれ動かしてくれますか?家がなくなりますよ?≫
「それは困る。さっさと片付けるぞ」
≪そうこなくっちゃです!≫
「早速だがパイルバンカーを使う。出してくれ」
≪了解です。え~っとこれをこうしてこうすればっと≫
パイルバンカースタンバイ。さて。後は動くだけだが岩が邪魔だ。。
「プラズマフィールド起動。まずは岩はがすか・・・」
≪フィールドブレイクっていうのがあるんですけどやります?≫
「ナイスだ斬。やってくれ」
フィールドブレイクとは、簡単に言うと『自爆しない自爆』である。言ってる意味がよくわからない?
要点のみ説明すると、さっき展開したプラズマフィールドの出力を一時的に限界まで高め、その際発生する強力な静電気で爆発を起こすというものだ。
なお、この際一切装甲にダメージを負うことはない。
そして、ヴォルテックスの周囲が一瞬光ったかと思うと次の瞬間には爆発を起こし、その黒い装甲を露出させていた。
「まず前方の50体を全滅させる。行くぞっ!!」
ヴォルテックスが動いたのに気付いたのかMFが6機、こちらへ向かってくる。
その時、俺は異変に気付いた。
メインカメラがUSMFシリーズの特徴であるモノアイタイプのモノではなく、ツインアイタイプになっているのだ。
しかもモロ生物チック。獣の目玉のようだ。あっ、こっち向いた。うわキモッ!!目キモッ!!
しかも装甲の継ぎ目から肉みたいなのが見えた。そのせいで更にキモい。というかグロい。
こいつらはおそらくナニカに寄生されている。向こうの世界から来たとすると暴走した新型の生体CPUか何かか・・・?
何にせよ俺が知っているものとは何かが違う。早急に葬る必要がありそうだ。
こういった場合頭ぶち抜けば止まると相場は決まっている。(ただし人間に限る)
「頭だ。頭狙うぞ斬」
≪私はなんか四肢切り落としてから思いっきり踏みつぶしたほううがいいような気がします!!≫
「ふむ、それも試そう。だがまず頭だ」
そういいながらまずこちらの様子をうかがっていたMFの頭をパイルバンカーで串刺しに。
「やったか・・・?」
≪それフラグです。敵まだ動いてます≫
「よし。こいつは微塵切りだ」
≪パイルバンカーにスピアモードが付いてますけど使います?≫
「よし使おう。起動準備しといてくれ」
≪わかりまs攻撃来ます!!≫
「ぅおっとぉ!!あぶねぇ!!」
首の無くなったMFがやっと攻撃を仕掛けてきた。それをかわし、反撃しようとした。
だが、更に追撃。回避しつつ、腕を一本パイルバンカーの杭でへし折った。
しかしまぁ世の中そううまく出来てはいないようでへし折ってちぎれた所から触手が伸びてきた。・・・グロい。
「これも駄目だとすると再生する前にどこかにある中枢を破壊しないとだめか・・・?」
≪それならちょうど中枢発見しました。ここをつぶせば死ぬと思います≫
「了解。ウィークポイントの表示を」
≪了解。サイトに表示します≫
サイトに表示されたウィ―クポイントは本来ならコクピットがあるべき所。コアパーツだ。
しかもその部分は本来人が乗り込むところ。装甲は屈強。ホントパイルバンカーがあってよかった・・・。
「さて。打ち抜く!!」
そのままリロードの終わったパイルバンカーでコクピットを打ち抜いた。そしてそのまま
「スピアモード起動。バンカー回転開始」
ブレイカ―の体中から棘が。しかもの一本一本にドリル状の溝が彫ってある。
そして、それらはすべて回転を開始した。
グチャグチャと飛び散る黒い液体と赤い肉のようなもの。そして金属同士が擦れ合って生じる火花。
そして今度は杭も回転し始めた。三回転させたところで完全に挽肉化したソレを地面に叩き付け、
腰にマウントしてあったバトルライフルを取り出し、こちらに気付いていないMFの軍勢に向け、発砲。
近くにいた二機の腕が吹っ飛んだ。
「さて、腕はどうなる・・・!」
しかし、腕から触手が何本か伸びて束になり、そのまま腕のような形になった。
「・・・コアパ―ツぶち壊さんと駄目か。まるでゾンビだ」
≪他の生物に寄生しないだけまだましですけどね≫
「そうだな。こんなことをしている場合じゃない。来るぞ」
腕が吹っ飛んだMF含めぞろぞろと群れがこっちへ来る。さぁ。無双の時間だ。
「斬、システムを戦闘モードに」
≪了解です。システム、戦闘モード起動。攻撃準備完了。ターゲットサイト出します≫
今までは戦闘モードではなかった。
何故かって?スキャンが終わってなかったからさ。
ここにいるMFは合計で500。
だが今まで俺が戦ってきたもので最も多いのはシベリア戦線の時で1万だった。
あの時は本部は壊滅、所属していた部隊長も逃げ出し統率なんて取れたもんじゃなかった。
ホント、あれでよく死ななかったな俺・・・。
≪とりあえずそのおかしい生存体的考えやめてください。そのうち死にますよ?≫
「・・・お前もしかして前世は俺と同じ世界の住人だったりしないだろうな・・・」
≪さぁ?ただ何故か時折御主人の言動に懐かしさを覚えるんです≫
・・・元の世界に帰れてもやっぱこいつもついてくんのかな・・・。
あの世界に連れて行ってオタク化したらどうしよう・・・。
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