表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毎日来る副校長が、なぜか“会計の瞬間だけ消える”話  作者: おみき
第9章 HOPE ―変わり始める日常―
76/177

第73話 選ぶということ

夜の道を歩く。


街灯の下、同じ道を辿る。


見慣れた景色。

変わらないはずの帰り道。



足は、迷わず進む。


考えなくても歩ける距離。



それなのに。



今日は、少しだけ足が遅い。



理由は分かっている。



考えているからだ。



何を、というほどはっきりしていない。



ただ。



このままでいいのか、という感覚。



ずっと前からあったもの。


でも、見ないようにしていたもの。



信号で立ち止まる。


赤い光が、静かに点っている。



周りには、同じように立ち止まる人たち。


誰もが、それぞれの場所へ向かっている。



綾は、その中に立っている。



同じように。



でも。



同じではない気がした。



信号が変わる。


人が動き出す。



綾も、一歩踏み出す。



その一歩が、少しだけ重い。



そして。



少しだけ、軽い。



矛盾している。



でも、それでいい気がした。



――選ぶ。



その言葉が、ふと浮かぶ。



選ぶなんて、大げさなことじゃない。



どこに行くか。

何をするか。

何をやめるか。



ほんの小さなこと。



それでも。



今までより、少しだけ意識している。



それが、変化なのかもしれない。



歩きながら、空を見上げる。


夜は、変わらない。



それでも。



同じ夜ではない気がした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ