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毎日来る副校長が、なぜか“会計の瞬間だけ消える”話  作者: おみき
第7章「同じ音、違う意味」
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第48話 止められた夜

バーだった。



夜。



音楽。



酒。



軽い空気。



いつも通りの場所。



そのはずだった。



違和感は、小さかった。



視線。



空気。



少しだけ、ずれている。



井上は、気づく。



遅くはない。



でも。



間に合わない。



背後。



動く気配。



押さえつけられる。



息が詰まる。



「……おい」



冷静に声を出す。



それでも。



分かる。



終わる。



ここで。



あっさりと。



「残念だな」



笑い声。



軽い。



それが、現実だった。



井上は、初めて思う。



(ああ、こんなもんか)



命。



自分の命。



こんな簡単に終わる。



価値なんてない。



そう思った。



そのとき。



扉が開く。



音が変わる。



一瞬だけ、空気が止まる。



入ってくる。



一人。



世古。



理解が追いつかない。



なんで、ここにいる。



その疑問より先に。



現実が動く。



音。



衝撃。



人が倒れる。



全部が変わる。



井上は、動けない。



ただ、見ている。



あの男を。



迷いがない。



躊躇もない。



必要なことだけを、やる。



そして。



終わる。



静かに。



世古は、井上の前で止まる。



何も言わない。



ただ。



見る。



それから。



「……帰るぞ」



それだけ。



井上は、動けなかった。



理由が分からない。



なんで助けた。



なんで。



俺を。



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