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第56話 屋上で

引き続き部室で何が起こったのか考察が始まった。


「まず、何が起こったのか整理しよう」


推川さんが机に手を置いた。


「小早川さんと言い争った後、愛美さんは写真部に行った。その後、屋上に細川と藤原と愛美の3人で行った。そして愛美さんは亡くなった。2人は生きている」と推川さん。


「では2人が愛美さんを」と僕が言う。


「そうかもしれない」と言って推川さんが頷いた。


「では何故自殺扱いになったのかですね」


「屋上のドアが閉まっていたからだな。外部侵入の形跡がない」


部室に静けさが落ちる。


電灯さんも、見上さんも、我妻さんも固唾をのんで、僕らの推理に聞き入っている。


「う~ん。あっ!」


「どうした進倉」


「前に金沢さんが「藤原が屋上の鍵を持って鍵屋に行ったのを見たぐらいね」と言っていましたよね」


「それだ!藤原はスペアキーを作っていたんだ。そして愛美さんが亡くなった後、2人で屋上から出て鍵を閉めた」


「それですね」


「ふむ。これでドアが閉まっていた説明になる」


「これなら自殺の線も怪しくなりますね」


「では次は何故、藤原と指紋が細川の指紋がでなかったのかだ」と推川さん。


「拭いたは違うな。そしたら愛美さんも屋上も拭きまくらなければいけない。ならば手袋をしていたしかないか」と僕が言う。


「おそらく写真部で2人はネガを写真にしていたんだと思う。それで手袋をしていた。そこへちょうど愛美さんがやって来た」


「あるいは最初から悪意があって手袋をした」


「それはないな。殺す前提だったとでも?流石に飛躍しすぎだぞ進倉」


「そうですね。推川さんの推理の方が正しそうですね」


「まあこれも推測にすぎないのだがな」


「でもそれが1番しっくりきますね。後は2人が愛美さんを突き飛ばしたのでしょうか?当時は柵が1メートル。2人がかりなら十分落とせる高さです」と僕が言う。


その話を聞いて我妻さんが涙ぐむ。


「いえ。これはまだ決まったことじゃないですし」と僕があたふたしながら言う。


「いいんです。もしそれが本当なら私はあの2人を許しません」と固い決意をする我妻さん。


「さて、これからどうしましょうか?」と僕が聞く。


「細川にこの話をぶつけるしかない。彼女は藤原と違って感情の幅が激しい。彼女が認めるか反論すれば……」


「では家に乗り込みましょうか」


「そうだな。もうそれしかあるまい」


こうして、細川の家へみんなで向かうことになった。

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