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第41話 改ざん

学校が下校時間になっていたので、近くのファミレスで合流した。


「見上説明してくれ」と推川さん。


「個人日記サイトを全部見てみたの。何度も。初めは少しだけ違和感があった。でもそういうの、その時の気分や状況で多少書き方が変わるからね。だから何度も見た」


ここで見上さんはドリンクバーで持ってきた紅茶を口につける。


「でも途中から、微妙なクセみたいなのが違うのよ。改ざんした人はかなり研究したみたいだけど、本人じゃないからね。どうしても違いがね。特に最後の方は違うと断定出来るわ」


「それはどこから改ざんされてるんだ」と推川さん。


「クラスのみんなとの日常は本人。赤ちゃんが出てくる生まれて最初の頃は本人だけど、その後から改ざんされたね」


「つまり?」


「個人日記サイトには、赤ちゃんを1人で育てる辛さが書かれてたでしょ。あの辺りから改ざんされている」


「改ざんされる前の内容はわからないのか?」と推川さんが電灯さんを見ながら言う。


「無理だね。まずパスワードとかがわからない。もしわかっても15年近く前だと復元は不可能」と電灯さんが断定する。


「お手上げってわけか」と推川さん。


「でもさ。改ざんするってことは、犯人たちからしたら、都合が悪いから改ざんしたんでしょ?そして都合のいいように」と僕が言う。


「ま……まあそうなるな」と推川さん。


「わかることは子育ては辛くなかったってことじゃないかな」と僕が言った。


「そうかもしれないね」と見上さん。


「お母さん……」と我妻さん。


「でも他にも当然書いてあったかもしれなかったけどね」と僕が言う。


「例えば?」と推川さん。


「恐喝の内容、もしくは恐喝者が書かれていたかも」


「流石にそれはどうだろう」と推川さん


「まあ今となっては、そこは誰にもわからないですよね」


「それでさっき連絡したが、電灯、恐喝の写真とか細川さんのことはどうだった?」


「ちょっと待ってよ。あんな短時間じゃ無理。明日以降も調べないと。ただ写真は無理じゃないかな。流石に恐喝写真をネットに晒す犯人はいないでしょ」


「そうか。なら細川さんについて調べてくれ」


「おーけー。で特に何を?」


「彼女は写真部だ。そのことについて」


「わかった。それで小早川さんの方はどうだったの」と電灯さんが聞く。


会話の内容は推川さんが喋った。


何故か全部質問したのが推川さんになっていたが、まあいいか。


「ふうん。じゃあ愛美さんは恐喝のこと知っていたかもしれないと」と見上さん


「小早川さんの話だとね」と推川さん。


「となると改ざん内容に、そのことが書かれていたかもしれないか」と見上さん


「まあ今じゃわからないけどな」推川さん。


我妻さんが下を向いている。


「我妻さんどうしました?」と僕が声をかける。


「色々ショックだったんで」


「恐喝に改ざんされたんですものね」


「それに細川さんとも」


僕は言葉が出なかった。


たしかに我妻さんの立場になったらいい思いはしないだろう。


「だれかが改ざん前の個人日記サイト見ていないかね」と推川さんが話題を逸らす。


「これは完全に個人でひっそりやっていたものだからね。僕らだって発見したの偶然みたいなものだし」と電灯さん。


「そうか。では明日からどうするかだが、電灯は細川さんを中心に捜査。余力があれば恐喝写真も一応」


「任された」


「あとは田所さんと金沢さんに愛美さんの個人日記サイトを見ていないか聞いてみることか。そして本丸細川さん攻略を考えよう」と推川さんの激励で本日は解散となった。

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