第31話 大泉学園へ
4人は田所さんの家を出た。
「色々収穫がありましたね推川さん」と僕が聞くと
「あ~緊張した」と推川さん。
「お疲れさまでした」と僕が言う。
学校に戻りながら話をする。
「これからどうします?」
「小早川の情報が僅かにだが出た。電灯と相談だな」
部室に着くと電灯さんがパソコンをいじりながら「おかー」と言う。
「電灯。小早川の新情報だ。彼は今、日雇いのアルバイトで生活をしている」
「となると候補は……」と言ってパソコンを操作する。
「スマホでアプリ登録か、派遣会社に登録か、求人サイトなどで探すかか」
「アルバイトで生活って言っていました。となると長期か頻繁に仕事があるところですかね」と僕が言う。
「大泉学園で日雇いでよく募集してるのは、食品の工場、ドラッグストア向け物流センター、本の配送センター、スーパーの警備員。これらには長期も歓迎と書いてあるし」
「うむ。これらのどれかで働いている可能性が高いな」と推川さん。
「どうします?張り込みでもしますか?」
「候補は4か所でいいんだな?」と推川さん。
「ごめん言い方が悪かった。今の4つは仕事内容で勤務先はいくつかある。例えば食品工場なら2つ。配送センターは1つとして、スーパーの警備員は4つだね」
「つまり8か所候補があるのか」
「みんなで手分けすれば」と僕が言う。
「まず電灯。小早川の現在の顔予想を頼む」
「あいよ」
「3人で候補の終了時間や勤務時間に張り込むか」
「そうですね」と僕が言う。
「あの、まさか私を入れていないんですか?」と我妻さん。
「当然だ。依頼者であって探偵じゃないんだからな」
「私も張り込みます」
「あなたは絶対にダメ。理由は愛美さんに似てるから。相手が先に気づくと隠れたりするだろうし」と見上さんが言う。
「あっ」と残念がる我妻さん。
「そういうことだ。我々探偵に任せればいい。いいな見上、進倉」
「えっ3人って電灯さんじゃなくて僕なんですか?僕探偵じゃないんですが」
「細かいことを言うな」
「ほい」と言って電灯さんが僕らに現在の小早川さんの予想の顔をスマホに送ってくれた。
「まずはスーパーから行こうか。店内を1時間ちょっといればいいだろう」と推川さん。
「駐車場、納品口、店入り口辺りによくいますね」
「うむ。休憩やスタッフルームにいる可能性もあるから、1時間ちょっとだ」
「私はどうすればいいんでしょう」と我妻さん。
「電灯と留守番だ。そして電灯に勉強を教えてもらえばいい」
我妻さんは不満そうな顔をした。
「では見上は○○店へ。進倉は○○店に。私は○○店へ」
こうしてついに本格的な小早川探しが始まったのである。




