第24話 再び金沢さん
僕と我妻さんと見上さんは再び、金沢さんのマンションに向かった。
途中見上さんが、渡辺がいないか確認しながら、歩いてくれた。
マンションに着くと、オートロックの部屋番号を押した。
「はい」
「すいません。僕たち○○高校の…」
「何しに来たの?」
「またお話を聞かせてもらいたいと」
「金沢さん。我妻です。お願いします」
「はぁ……今日は何人?」
「3人です」
オートロックが解除され、僕らは金沢さんのもとへ向かった。
部屋の前に行き、チャイムを鳴らした。
ドアが開き、僕たちは中へ入った。
前回と同じくリビングに案内され、僕たちはソファーに座った。
「それで?」と金沢さん。
「まず、小早川先生が今どうしているか知っていますか?」と僕が聞く。
「小早川?誰だっけ?」と金沢さん
「え~と1年の時に担任だった国語教師の」
「ああ。思い出した。いたねえ。男の先生だよね?」
「あまり覚えていないんですね」
「ちょっと待って。今思い出すから」
「細かくは覚えてないけど、愛美たちにはやたら優しかった気がする」
「他には?」
「それだけかな。私や藤原さんには、何も言ってこなかったから」
「そうですか。田所さんってどんな人です?」
「田所は愛美にべったりだったね。ただドライなところもあったかな。2年になると愛美が来なくなったのもあるけど、会う頻度は減ったかな」
「なるほど。細川さんはどんな人です?」
「細川はみんなと仲がよかったよ。ただ感情的になりやすいね。3年の途中からなんか変な言い方だけど、老けだした。本人には言わないでね」
「そうなんですか。何かあったんですかね」
「失恋とかじゃないのかな」
「かもしれませんね。さっき藤原さんの名前が出ましたけど、どんな人ですか?」
「藤原?特に印象ってほどは。たまにきつい発言するぐらい」
「きつい発言ですか」
「放課後、4人で話してた時に、愛美に言い寄ってきた男の人がいたの。その人にクラスで言い寄るなよ。うぜえとか気持ち悪いとかそんな感じ」
「なるほど。気が強い人なのかな」
「ところで、これらの話って意味あるの?」
「はい。当時のことを知りたくて。あと渡辺についてもお願いします」
「渡辺?」
「愛美さんにふられたら、付きまとってきた男性です」
「う~ん。いたね。そんな人。ちょくちょく愛美に絡んでくるから、ふられたんだから、もう関わるなって言ったことがあるよ」
「ありがとうございました」
「あの。母についてもう1度お願いします」と我妻さん。
「以前言った通りだよ。かわいかったから羨ましいと思っていたよ。そして何に対しても危なっかしい面があった」
あれ?前回と違うことを言っていると僕は思った。
そのことを追及するか迷った。
すると「金沢さん、前回と母の印象が違います」と我妻さんが言った。




