コンセント≪諦め≫(2/2)
同日の、少し曇りかけた午前。
透見川家の玄関チャイムが鳴った。水鈴は私室からその音を聞いた。
続いて、扉の閉まる物音が二度して――また胡乱な勧誘か何かだろう、とうんざりする考えを巡らせる水鈴。
しばらくすると三度目の物音、今度は水鈴の私室の外側から聞こえた。
「えっ、と……今日は、お客さんと会う予定はないですよー?」
水鈴は牽制にしては芝居らしい、主張を欠いた声をかける。
返事はなく、また室内にはみずからの引きずるような小さな喘鳴のみが鳴りわたる。
来訪者が誰であるのか、水鈴はわからなくなった。
それと同時に、扉越しにみえる異質な存在感に対して、疑念あるいは困惑交じりの確信をも覚える。
「ソフム……?」
水鈴がその名を呼ぶことを待っていたように、存在感との遮蔽物がなくなる。悪魔召喚の儀式なのか。水鈴が頭の中で思いえがいていた通りの姿をした、ちんちくりんの真っ白い子どもが部屋へと入ってくる。
画面はいっきに白飛びのごとく強烈な白を呈した。水鈴の声に応じ、白色は教職用≪スキン≫のあどけなさと、尊大さとを表情ににじませている。
「お久しぶりで――」
「どの先生ですか?」
水鈴はツッコミのごとく即座に問いかける。
そうでなければ目の前の≪スキン≫がよく見知った、あるいは2度目や3度目……もしかすると、顔見知りのフリをした初対面のソフムである可能性も考えられたためだ。
ソフムはおだやかな表情で、ベッドの上できょとんとする水鈴に近寄る。
静かに、白衣の内側から茶色い包みを取り出す。包みを破ると、中から衣の落ち着いたコロッケが顔を見せる。
「コロッケはふたりいましたけど……」
「おっと! これはただの差し入れでした」
ソフムはコロッケを撤回し、包装をむいたものを自身の口の中へ、新たに取り出したもう一つを水鈴の枕元へ置いた。室内の空気はとたんに焦げた小麦粉の匂いへと衣替えする。
水鈴はたまらず上体を起こした。
改めて、ソフムはハードカバーを取り出す。顔の前を隠すように掲げ、表紙を水鈴に見せる。
水鈴はすぐに、小説のタイトル『湧き出る猫』とデフォルメされた猫のイラストに見入って、理解したとコクコク首を揺すった。
「ハムスターの!」
「ええ、はい。まあ、ハムスターは君なんですけれど」
子どものようにはしゃいでソフムの正体を言い当てる水鈴。
コロッケを頬袋に詰めて味わっているその≪スキン≫は、1度しか顔合わせしたことのない、情報科のソフムだった。
「身体のほうは……いえ、なんでもないです。昨日はどうして過ごしたのですか?」
「えっと、寝て、ごはん食べて、あとは寝てて……」
「せっかく義務から解き放たれたというのに。他にしたいことはないのですか」
「お、思いつきません……」
ソフムは水鈴のベッドに腰かける。
大きめのぬいぐるみが乗った程度に沈んで、きしみを上げるベッド。
水鈴はソフムの顔色をうかがう。
ソフムは呆れと安堵のない交ぜになった態度をし、蒼白な水鈴と対面している。
換気のためわずかに開いた窓から細い風が吹き込むと、風にソフムの白い柳めいた長髪が舞い上がって、水鈴の上へと降りかかった。
「今日は、本当に体調の心配をしに来ただけでした。しかし……講義をしましょう」
「えっ?」
「なんですか? 私は、先生なんですよ?」
驚いてみせる水鈴に、ソフムが不服を示す。
ソフムは両腕を後頭部に回して髪をまとめる。魔女のもつ箒のごとく束になった髪が、ソフムの首の動きに応じて小刻みに揺れる。
「いらない紙はありますか」
ソフムはなんの説明もなしに要求を口にする。
水鈴は一度思案し、とっさの閃きでドレッサーの引き出しに入った仕様書があると答える。ソフムはすっとベッドから立ち上がる。
家具の仕様書を取り出してきたソフム。
ベッドへもどる寸刻の間に仕様書の表紙のみを破いて手に持ち、2等分した後、正方形に切り出した。
その一方を水鈴に手渡す。
「つぎに折り鶴を折ります。よく見ていて?」
水鈴が折り紙を知らないことを見透かして、ソフムは水鈴の枕元によくよく見せるような姿勢で紙を折り始める。
正方形はやがて羽や尾のそれらしい形を成していく。羽を広げ、最後にソフムが息を吹き込むと、模様の入ったふくよかな1羽の鶴が、水鈴の前に現れる。
「すごいすごいっ! 紙一枚からこんなのできるんだ……」
水鈴は感激し、自身も手元のペラ一枚でマネをしようとするが何にもならない。
「鶴は長寿の象徴。つまり、君たち『人間』で言えば――≪ノストルム・アルカ≫のことです」
「そうかな? そうかな……」
ソフムから折り鶴を受け取る水鈴。発言については意味不明だと、頭に疑問符を浮かべる。
「≪アルカ≫とはなんです?」
「えっと。≪人命データ≫を保管しているサーバです。愛玩用と第一世代≪スキン≫は、≪統制器≫をつけたときから≪アルカ≫と、必ずつながっていなくちゃいけない……」
「その通り、模範的回答ですね!」
無茶ぶりの質問にも的確に回答する水鈴の利発さを、ソフムは明るい声で褒める。
「けれど、重要なことが欠けています。本来『人間』においては、≪アルカ≫による≪人命データ≫の保護がなければ、不死ではない……生物として完結しているのです。≪アルカ≫など、必要ないものです」
「そんなこと……」
「≪アルカ≫とつながり続けることが義務化されているのは、あくまで君たち『人間』が不死を求め、不朽の魂魄にこだわり、≪スキン≫を『道具』たらしめるため。肉体を『資源』と見なす行為こそ、この≪スキン≫社会を作り出した。第一世代がたどり着いた、命の結論なのです」
「そんなこと、わかってます」
水鈴ははっきりと言い切る。
ソフムは詫びるように一度軽くあごを引く。
「なはっ、君に教えたいことは、≪アルカ≫がどうして君たちの≪人命データ≫を取り込んで、≪スキン≫交換時にそれをもっともらしい形で継承させるのか――そのことです。この折り鶴を≪スキン≫の人格に見立てます、君はこういう人間だった!」
ソフムは声高らかに言った、そのそばから折り鶴を分解し、元の正方形のペラ一枚に戻してしまう。
「君が死に、その人格を≪人命データ≫へ置き換えするとき――」
「待ってください! 置き換え、ってどういうことですかっ……」
水鈴が何度も言葉をさえぎる。ソフムはそのたびに口を閉じ、耳を傾け、微笑む。
「≪統制器≫は、人格……この折り鶴だったものに、あまねく刻まれた折り目を≪人命データ≫の更新材料として≪アルカ≫に送信します。ただ、この折り目が山なのか谷なのかといった情報は送信の際に除外され……」
ソフムは次に、自身のペラ一枚についた折り目をなぞってフリーハンドで線を描き、線のそれぞれに番号を振る。
そしてその紙を水鈴の前にかかげて見せた。
「折り目の数と順番のみが指定されて、≪アルカ≫はこの淡白な線が描かれた紙を見ながら、元の折り鶴をつくることになります。君が≪アルカ≫だったとして、これをどう折り上げますか?」
「ええー、無理だよーっ!」
折り鶴の折り方を知らない水鈴。
先ほど見学したソフムの手さばきの記憶と、眼前の線が描かれたペラ一枚の設計図、それが折り鶴になるという情報を用いて取りかかる。
焦りから、時間が経つにつれ折り紙に手汗がうっすらと染みる。
やはり、結果は何にもならなかった。
「なはっ、さすがに意地悪でしたね」ソフムは水鈴の頑張りを一笑に付す。
「この処理は、≪アルカ≫の高度な人工知能が行っています。線と番号のみから、整合性のある人格を編み出すのです。もっとも、折り紙の折り方は鶴ばかりではなく無数に存在します。中には、完成品と呼ぶに値しない、紙クズのようなものがやってくることもあるはずですよね」
ソフムは掲示していた、線が描かれたペラ一枚をクシャッと丸めて紙クズに変える。
それを再び広げると、手汗をかいた水鈴に問答無用で手渡す。
「この、紙クズのシワの1本1本に番号を振り、≪アルカ≫が丁寧に折り上げたとすればどうですか?」
「……違う人格ができる?」
「どうでしょう? では今度、その人格を読み込まされた新たな≪スキン≫は――っと、語るまでもないですね」
「なんで、なんでっ! 水鈴がもう死ぬっていうこんな今に、≪アルカ≫の、そんな話をするんですかっ!」
ソフムの話は紛れもなく、水鈴が≪スキン≫社会への不信感を確かに自覚したとき――しずりの≪スキン≫交換にまつわるものだった。
皆が強固につらぬき、口々に謳う「≪人命データ≫があるから死んでも大丈夫」という社会通念。
水鈴が疑念を強めるほど、紙ヤスリのように巻きついては、その無知なる子どもの精神を容赦なく削り落としてきた。
そこにいる水鈴は、心身ともに摩耗し、衰弱死を待つばかりの状態にある。
そうでなかったものがそうなった。
確信の持てない『信念』――今の≪スキン≫にこだわること――を突き通すことに、疲れてしまったのだ。
もう、このまま眠るように死ねるのなら、それでいい。
しずりは正しい。皆が正しい。
自分だけがおかしかった。
本当は死んでも、何事もなかったように目を覚まして、代わり映えのしない日常にもどるだけ。ここはそういう世界だ。
――水鈴は、そう信じて、最期を迎えようとしていたのに。
ソフムが植えつけた『可能性』がいま、天地開闢の勢いをして水鈴の中に巨大な『迷い』を生み出した。
「前に言ったでしょう、君は一度きりではないと。もしも次の君が、君でないとしても、終われないのです。違和感にさいなまれ、他人とズレた感性を引きずって、擦れ合って、この先も……そしていつか、君の原形がなくなっても続いていく。それが≪スキン≫社会なのです」
「やめてっ、ください! 講義なんですよね? 水鈴をどうしたいの……」
水鈴は頭を抱えて、覇気のない精いっぱいの声で叫ぶ。折り紙を放り投げる。
中空で遊ぶその折り紙に、ソフムはダボダボの白衣から手を伸ばして掴まえる。
「先日、君の映画を観ました。私は口達者な水鈴くんしか知りませんから、こうして。寡黙で得体の知れないお人形、しかし人の温もりにふれ、じょじょに人間の少女の面持ちになっていく……ジェスチャーだけの演技なのに、心惹かれました。そうして思い至ったのです。君がもう、『諦観』してしまっているだと」
ゆっくり、ソフムが遠い目をして語り始めた。
「ていかん?」
「諦めの一種です。ものごとに実現性がないと知り、それまでの行動をやめること。……しかし諦めには、得てして再定義と屈折がともなうものです、別の選択肢をとるという。君の諦観は、極めてネガティブな、選択の拒絶です。死を受け入れる……それはたやすいことじゃない。もう君はよくやっています。それでも、まだ選択していない……」
「だから何をっ、水鈴になにをっ。もう――」
水鈴が泣き出す。ほとんど涙は出ず、赤く腫れた目元が湿る程度の泣き顔になる。
「すみません。怖い思いをさせましたね。君は、何も悪くないというのに……」
謝罪を口にしても、慰めるつもりのないソフムはただ水鈴を傍観している。
1分程度、沈黙が続く。
「ただ、嬉しくて、舞い上がってしまって。私が生きているうちに、君みたいな≪スキン≫に出会えるとは思っていなかったから。だから、いつまでも選択しないでいる君に……何といえばよいか」
「……先生なら、どうしますか。自分がソフムじゃなくて愛玩用だったら?」
「願ったことはあります。……しかし、そのような叶わない妄想は口にしません。私は死んだら死ぬ。本当のそれっきりです。その事実は揺るぎようがない。だから悔いが残らないよう、今日ここへ来て、君に選んで欲しかったのです」
「何を?」
「一度きりの死を」
それを知って、水鈴はソフムの目的を理解する。
同時に、言葉の現実味、それがどういった発想から編み出されたものであるのかということは、理解から取り残された。
「そんなことできるんですか?」
「もし、君が今の≪スキン≫でいることに価値を見出しているなら、可能なことです。つまりは尊厳死……身も蓋もない言い方をすれば、積極的な自殺です」
ソフムの言葉に、水鈴はとある≪スキン≫を思い出させられる。
「どう死ぬかなんて、≪人命データ≫がどうなるかには関係ないじゃないですか」
「……その通り。だから、これは私のエゴイズムですよ。この≪スキン≫の殺戮が法によって保障された社会に、≪人命データ≫があるにもかかわらず、気高く1つの≪スキン≫を守り抜いて死ぬ。私はそんな人物に、君こそふさわしいと思いました」
「そんな、水鈴が……」
「私は、君が望んでくれたら……この世界を変えるつもりです。君が好きな旧時代の映画のように、誰もが一度きりで終わってしまう命に思い悩み、自分にしかできない生き方を探す旅人として生き、さいごは尊厳死できる――そんな世界に。私はソフムとしての尊厳を捨ててでも、この願いを果たしたい」
「それって。何かの映画ですかっ」
水鈴は場違いと感じながらも、ソフムの規格外の野望を聞いて、笑わずにはいられず声を弾ませる。
それにもソフムは「なはっ」と笑いを重ねて、楽しげに水鈴のベッドをきしませた。
「いいえ。けれど、未来が願いの通りになったのなら、そのときは君を救世の祖として語り継いでいきます。そうですね、伝説的な『少女』として。映画監督にも声をかけます」
「妄想は口にしない、じゃなかったんですか?」
「なはっ、叶う可能性があることならよいのです」
「…………正直に、言います」
「君は出会ったときから正直過ぎるくらいですよ」
沈んだ面持ちの水鈴を、ソフムは軽薄な口調で茶化す。水鈴は表情をほころばせる。
「水鈴、まだわからなくって。死んだらきっと楽になれるんだろうな、早く楽になりたいなって気持ちと……やっぱり、怖い気持ちとがあって。迷ってるけど。選ぶことが怖いです」
「私も、そのときはきっと水鈴くんと同じ境遇になると思います。けれど、死は安らぎを得るためにあるものではない。たとえ今日死んでも、明日死んでも水鈴くんの心が晴れ渡ることはありえません」
「それはわかります」
「だから……っ――巻き込んで、ごめんなさい」
突如、声を震わせたかと思うと、自身の制服の上に大粒の涙を落としはじめるソフム。
動揺した水鈴は声も出せない。
かつて平静を保っていたソフムの声音で、しゃくり声が何度も何度も上がる。
「君はっ、私がいなければいずれ安らげたかもしれない。死が救いとなったかもしれない。何を今さらって思います! 君の最期をかき乱して、その上つらい選択を迫って。……けれど、私は君にすがりつくしかない! 私にとって君は1人しかいない。このまま死ねば、必ず君は≪スキン≫の1つに、社会の単位になってしまう。それが嫌で。私は、最後まで君のソフムを演じようとっ……」
水鈴の首元で静かに駆動する≪人倫統制器≫は、目の前のソフムから受ける印象が泣き落としであることを見抜いていた。
涙が真実であれ、偽りであれ、すべてはエゴイズムによる要求を押し通そうとするもの。
水鈴を情にほだし、『わかりました』と言質を取ろうとするものだ。
それでも水鈴はソフムと涙をわかち合った。
自分では流せなかった涙液がとめどなく涙腺からほとばしる。
水鈴は胸が苦しくなり、思わず手を当てる。
「水鈴……やっぱり、まだ生きたい。先生と色んな話して、コロッケ食べて、遊んで……」
「それは叶いませんよ。水鈴くんはわかっているはずです。私の知る君は、ここにしかいない」
ソフムは泣き止んで、再びおだやかな顔をして水鈴に向き合う。
「私の願いの話。本当は、君が主役でなくてもよかったのかもしれない。≪統制器≫の修飾を超えて、一度きりの死を望む≪スキン≫であれば。誰であっても……それでも、出会ったのは君でした。君のような隣人が、次に現れてくれることを私は想像できない。私が生きているうちに――」
「じゃあ先生も、水鈴にはやく死んでほしいんですねっ」
「そう、なりますね……」
元にもどったように水鈴がソフムの言葉をさえぎり、強い言葉で追及する。
「そっか。水鈴のこと、誰も助けてくれないんだ。つらいからやめてって言っても、苦しくても」
「どうか私のことは恨んでください。今日、君を殺しに来たのも同然ですから……」
「でも、それはもういいんです。だって、みんなの水鈴は最初っから『データ』だもん」
ところが、水鈴はとても朗らかで、薄ら笑いを浮かべて、およそカラ元気にはみえない生き生きとしたようすだった。
「先生のなかで、水鈴はまだ『データ』になってませんか?」
「……愚問ですね」
ソフムがぽつりとつぶやく。
ベッドに深く、水鈴がたおれる。毛布の中から手を伸ばし、たおやかな指でソフムの指と絡ませ合う。
「最後に先生が来てくれて、よかったです。……ううん。最期は先生がいいっ! 水鈴の≪統制器≫、切ってください」
水鈴は甘える子猫のような声で、はしゃいでソフムにお願いをする。
切る、が意味するのは、≪人倫統制器≫の『≪人命データ≫の暫定的更新』機能をオフにすること。
すなわち≪ノストルム・アルカ≫内に保存された水鈴の≪人命データ≫が完成・完結し、それ以降の水鈴は魂の寄る辺なき存在に成り下がることだ。
無論、≪スキン≫社会ではそれを死とは呼ばない。
名前をつけるに値しない現象の1つ。
そうとは知っていながら、なぜかソフムは取り乱し、水鈴に考え直すよう告げる。
「っ、いいのですか。そんな方法では、君は激痛に襲われて……痛みのない方法ならいくらでもあります。私が手を貸します、その覚悟でここへ来ました!」
ソフムの言う通り、≪人倫統制器≫の『痛覚』修飾があるうちに、≪スキン≫とともに命を落とす方が水鈴への負担は少ない。
「ありがとうございます! パパに言って、あの機械を持ってきてください」
「……わかり、ました」
水鈴が湛えた満面の笑みに、ソフムはそれ以上何も言い返すことができなかった。
一度水鈴の私室を出て、階下にくだったソフムは水鈴の指示通り、≪人倫統制器≫の各種機能を操作するための端末を持って水鈴の枕元へともどる。いつの間にかまた泣いているソフム。
水鈴は物音一つ立てず、ベッドで横になりソフムを見つめる。
小判型の端末と水鈴の≪人倫統制器≫がコードで接続され、ソフムが画面を操作すると、これまで≪人倫統制器≫が上げたことのないヴーッ! という警報めいた音が鳴る。
それが約1分間続いた後、水鈴に懲罰的な電気刺激が加えられることで死に至る仕組みだ。




