表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ異世界転移センターへ  作者: カイ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

768/866

689

勇者候補君たちが特訓を始めて2か月目に突入した。

第1週目は、顔合わせを兼ねて面接時間を長く設けたが、次の週は手短に終えることにした。

本番も近いことだろうし、貴重なご指導の時間だから、そっちが優先。

闇の勇者君は、健康的な生活を送っているので、特に注意事項はない。

いつもと変わらない、優等生な受け答えで顔色もいいし、健康面での心配は特になさそうだ。

光の勇者君からは、「あの飴をください。」と珍しくお願いをされた。

手軽に食べられるのがよほど気に入ったみたいだ。

1日3個まで、と口酸っぱく言って、一週間分の量を渡した。


そして、第3週目のご指導の日、少しだけ面接時間を長く設ける。

「御前試合の日が決まりました。」

そう言った闇の勇者君の表情はとても硬いものだった。

「いよいよですね。いつ行われるのかな?」

「来週の休日です。」

「ということは、来週が最後の指導の日となるのですね。なんだかあっという間ですね。」

「はい。すごく貴重な経験をさせてもらいました。試合に負けて討伐メンバーに選ばれなくても、なんとかやっていけそうな気がします。」

― 言うことがいちいち優等生だなぁ。

「あなたの糧となるのなら、指導に当たった先生方も嬉しいと思いますよ。もちろん私もです。」

「ミサト先生の厳しい健康チェックも、すごく腑に落ちました。なにごとも体が資本ですもんね。」

「そうですよ。よく食べてよく寝る。これが一番の基本です。とはいえ、食べすぎは良くないですけどね。」

「はは、確かにそうですね。お腹が膨れると動けませんよね。」

― 私にまで気を遣ってくれるとは、抜け目ないな!


それまで黙って聞いていたリュウ先生が、闇の勇者君に質問をする。

「討伐メンバーはどういう構成?募集してたと言ったけど、集まったのかい?」

「構成は、前衛が2人、剣士と盾役です。後衛が3人、攻撃魔法、支援魔法、回復魔法の人たちです。前衛は騎士団から選抜、一般募集したのは後衛の2人です。」

「騎士団に魔法を使う者はいないの?」

「魔力の多い人が、必ずしも騎士団に所属しているわけではないので。」

「なるほどね。剣士は何人試合に出るのかな。」

「異界から召喚された僕たち2人だけです。」

― 在籍している人たちじゃどうにもならなかったから、召喚されたんだもんね・・・。

2人より強い人がいたなら、わざわざ召喚しないよね、そうだよね。

ということは、2人はやっぱり強いということだ。

どちらかが残っても、騎士団の戦力として欠かせない存在であることに間違いない。

多少居心地は悪いだろうけど、冷遇されることはなさそうでひと安心だ。


「先ほど、後衛の2人と言ったけど、1人は決まっているってことかな。」

「・・・ええ、そうですね。回復魔法担当は既に決まっています。」

― おや、表情が曇ったぞ。

「そうか。・・・どうした?顔色がすぐれないな。」

「回復魔法担当は、国の第三王女様で、巷では聖女様と呼ばれている方なんですが・・・」

― 出たよ、聖女様!しかも、王女様ときたもんだ。

「王女で聖女か・・・。それはいろいろと気を遣うだろうな。」

「ええ、そうですね。王家の威信も示したいようでして・・・。」

― 異界の勇者と我が国の王女で聖女が、魔王討伐したら、国中フィーバーだろう。

もっと実戦に長けた使い手もいるだろうに・・・巻き込まれる人たちが可哀想だな。


この王女で聖女様が、とんでもないトラブルメーカーになろうとは、その時はまだ知らない私たちであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ