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今日は光の勇者君との面接日。
昨日は、心配そうな闇の勇者君に『もっと話したらどう?』と言おうと思ったが、やめておいた。
連絡事項の伝達など、話す機会はあるだろうし、そのときにでも気になることを聞けばいいはずだ。
それもままならないというのは、やはり親友ではないということなのだろうか。
それとも、親しいからこそ聞けないこともあるのだろうか。
自分が迷っているときは、ヘタなアドバイスはしないほうがいいに決まってる。
ということで、そのあたりはうやむやにして終わらせた昨日だった。
光の勇者君が三室にやってきた。
昨日と同じように、今日から私が担当になることを告げる。
「最近、毎日のように図書室に来ていると聞きましたけど、ちゃんと休憩取ってますか?それに、ゴハン抜いたりしてませんか?」
「生活指導ってそういうことですか。あー、まー、はい。」
― そのテキトーな返事は、ロクな食事してないでしょう!
「戦うには、技術だけじゃなくて体を作るのも大事なことです。人間の体は食べたものでできています。さらに質のいい睡眠をとらなければいい筋肉も育ちません。魔法や剣の技術も大事だけど、それを扱うのはあなたの体ですからね。三食食べてきちんと寝る。何事も健康な体があってのことですよ。」
― アリィさんの受け売りだけどね!
「あー、はい。気を付けます。」
「それと、以前渡したハーブティーは飲んでますか?」
「・・・・・・」
― やっぱり!袋に入ったまま開けてすらないに違いないな、これ。
「質のいい睡眠をとりたかったら、寝る前に飲んでくださいね。面倒くさがらずに。」
「・・・・・・はい。」
光の勇者君は、私から視線をそらした。
― まったくもう!あからさまにやる気ない態度取っちゃって~。
いよいよとなったら、アリィさんを召喚してやるからね!
気を取り直して、次の質問に移る。
「普段はどのように過ごされていますか?」
「一応騎士団に所属してますから、その任務を。訓練もありますが今は免除してもらってます。任務以外の時間はここに。」
どうやら、任務は放棄していなかったらしい。
仕事はするが、訓練には出ないのは・・・いいのか?
闇の勇者君は、訓練にも参加してそうな話しぶりだったけど。
「そうなんですね。任務というのはどういうものかお聞きしても?」
「主に警護です。以前は魔物の討伐にも駆り出されましたが、今はそれもありません。」
「それは、御前試合が近いからですか?」
「試合に出る人は、そうです。選抜される前にケガしたら本末転倒ですから。」
「訓練には出なくても大丈夫なんですか?」
「さあ・・・どうですかね。今は自分のためにならないから。」
― ん~・・・それで訓練を放棄してるなら、周りの心証は良くはないだろうなぁ。
「そうですか。普段の生活で、困ったこととかトラブルとかありませんか?」
「特には。もともと僕に絡んでくる人はいませんから。」
「それはどうして?」
「最初に、難癖つけてきたヤツらを全員打ち負かしたからです。」
― おう・・・案外血の気の多い子なんだな。
「それは、2人で?」
「いえ、1人で。四六時中一緒にいるわけじゃないですから。1人になったところを狙われました。」
「えええ、騎士なのに、そんな卑怯な。」
― しかもいい大人でしょうに!若者相手にみっともないな!!
「まあ、人間なんてそんなものかと。前の世界でもそんなでしたから。」
― どこにでも、いじめっ子はいるってことね・・・。
「口で言ってわからないヤツには、力の差を見せるのが有効だと学習しました。」
― あ、あははは・・・いつか誰かがそんなこと言ってた~な~。
アーネット先生とか、リュウ先生とか、キャロルさんとか、言ってた~な~。




