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本日は、光の勇者君がセンターに来る日である。
思春期まっさかりの反抗的な態度はとらないだろうけど、キャロルさんとリュウ先生が『協調性が感じられない』と言っていたことから、少々心配である。
こんな普通の自分が天才君とどうやって話せばいいんだ・・・足元見られて終わりじゃないだろうか。
そんな不安を抱え、三室でソワソワしながら待っている私であった。
「・・・来ないですね。」
「そうだな。黒髪より時間かけてるな。」
今か今かと待っているが、彼はなかなか姿を現さない。
「・・・・・・キャロルさん、楽しいんでしょうか。」
「それもあるかもな。どれだけ待たせるんだよ、まったく。」
「これから面接は必要ないって言われたら、どうしますか?」
「あー・・・、どうするかな。毎回待たされるのも、時間の無駄だな。金髪の態度次第かな。」
「ですよねぇ。一週間に一度って、そんなに話すこともないですよね、きっと。」
― こっちだって、話題振るのに困っちゃうよ。
光の勇者君は闇の勇者君と比べると、割と自由な人なのかもしれない。
周りのことよりも、自分のやりたいことが優先なのかな。
いやいや、そもそもメインは剣術のご指導で、面接はついでだもんね。
闇の勇者君だって、リュウ先生のご指導を希望して、結局二室に逆戻りになったし。
こりゃあ、最初から全部二室で済ませたほうが手っ取り早いかも。
しばらく待っていると、天界の方がやって来た。
ようやく来たか、と思って出迎えたが、連れてくるべき人がいない。
「お待たせして大変申し訳ございません。只今、ケリー様のご指導を受けられているので、もう少し時間がかかります。終わりましたらこちらに連れてきますので。」
天界の方は、そう言うと二室へと戻っていった。
「あれ、金髪は?」
「キャロルさんのご指導の後、ケリーさんに代わったそうです。もう少し時間がかかるって。」
「は?ケリーを呼び出したのか?」
「そう・・・みたいですね。なんのご指導でしょう・・・あっ、もしかして魔法の?」
「光の魔法を使うんだったか。そういうことなら仕方ないか。」
「リュウ先生、私たちも最初から二室で待機してたほうがいいんじゃないでしょうか。昨日も結局逆戻りだったし。」
「だからって、いつ終わるかわからないのに、ただ見てるのも時間の無駄だよなぁ。」
― そりゃあ、リュウ先生はいろいろとお忙しいでしょうけど、私は特に・・・。
『面接は私一人で大丈夫ですよ』と言いたいところだが、天才君の相手は一人では荷が重すぎる。
どうすれば効率的か・・・タイムスケジュール組んだほうがいいかな。
キャロルさんとケリーさんの間に、休憩がてら面接時間を設けるとか。
そこで私は、ハッと気が付いた。
― まさか・・・これを闇の勇者君がやっていたんじゃ・・・。
集中すると周りが見えなくなる光の勇者君のスケジュール管理をしていたの?
それなら、この期間の普通の生活?って、大丈夫なんだろうか。
食事とか、身の回りの管理って、光の勇者君にできるんだろうか。
「なに?俺の顔になんかついてる?」
知らぬ間に、リュウ先生を見ていたらしい。
― ・・・・・・このタイプか!!
「ああ、いえ。もしかしたら、金髪君って生活管理が必要な人なんじゃないかと思って。」
「・・・なんで俺の顔を見て言うかな。」
「え、あ、いやその・・・」
― やべ、やっちまった!
「お待たせいたしました。転移者の方をお連れしました。」
天界の方が、光の勇者君を連れてきた。
― ナイスタイミング!助かった~!!




