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「おかえりー、どうだった?なんとかなりそう?」
三室に戻ると、レイ君が私を出迎えてくれた。
「うん・・・ケヴィン様には都合が良すぎるって窘められちゃった。」
「え・・・なにそれ。じゃあ、天界は助けてくれないってこと?」
「そうだね。そもそも担当は私だし、三室でどうにかしなきゃいけないことだったんだよ。それを指摘されちゃった感じ。」
「えええ・・・真面目にそんなこと言ってたの?だって、ブッキングさせたの天界でしょう?じゃあ、今日はどうするのさ。」
「午後のお出迎えの準備もあるだろうから、私が教会まで送っていくよ。」
すると、レイ君が心配そうな表情になった。
「ちょっと、それ本気で言ってる?なに言われるかわかんないよ?ミサトちゃん、大丈夫なの?」
「リュウ先生もちゃんと言ってくれたし、私ももう少ししっかりしないといけないから、平気。」
「・・・シャチョーにお願いしようか?」
「それはナシ。これは三室というか、人界のことだから。アズ様の手を煩わせることはできないよ。」
帰り道、アズ師匠にお願いしようかと頭をよぎったが、それじゃなにも変わらない。
ケヴィン様が仰っていたのは、そういうことじゃないもの。
「夜はどうする?」
「聖女様に聞いてみる。お迎えが必要だったら、レイ君じゃなくても、誰か行ってもらうことは可能?」
「それは大丈夫だけど・・・。でも、それじゃあ聖女様の望みは叶わないんじゃない?」
「そうかもしれないね。けどさ、ルールを守ってもらうのも必要なことだから、それも伝える。」
「なんかなぁ~、それじゃあミサトちゃんの心証が悪くなるばっかりじゃん。やっぱシャチョーを頼ろう?」
レイ君の提案に、私はふるふると首を横に振る。
「誰かが伝えないと。それで担当外されたら仕方ないよ。その時はリュウ先生になるだろうけど。」
「あ~・・・、少なくても俺じゃないだろうねぇ。てか、あの聖女様いつまでここに通うの?」
「さあ・・・ケヴィン様からは聞いてないや。リュウ先生なら知ってるかも。」
「それも困ったもんだよねぇ~。こっちだって予定があるのにさ。それなのに助けてくれないんでしょう?それってひどくない?」
― 確かに、予定をぶっこむだけぶっこんで、助手の交代までさせたのはケヴィン様だ。
リュウ先生は一日拘束されて、本来の仕事は夜に行っている。
それでこっちで何とかしろ、というのは無理がある・・・レイ君の言うことも最もだ。
「長引くようなら、リュウ先生が抗議すると思うよ。それよりまずは、今日を乗り切らないと!」
「ミサトちゃんがそう言うならだけど・・・無理はしないでよね。」
「うん、心配してくれてありがとう。」
そして間もなくお昼になり、リュウ先生と聖女様が調剤室から出てきた。
「本日は、午後はお休みです。私は他の方を担当するため、今日は・・・」
リュウ先生があたりを見渡している。
「リュウ先生とレイ君が担当なので、今日は私が送らせてもらいますね。」
私が前に出ると、二人が「え?」という顔になった。
「そうなんですね。・・・そうですよね、私だけじゃないですものね。」
「すみません。そういうことなので、行きましょうか。」
「はい・・・ではまた明日、よろしくお願いします。」
あからさまにトーンダウンした聖女様を連れて、三室を出た。
聖女様を連れて、タウンへの扉を開ける。
「聖女様、お腹すいてませんか?お昼でもご一緒にどうです?」
「・・・そうですね。ミサトさんに聞きたいこともあるし、ちょうどいいかも。」
― やっぱりそうきたか。
さて、なにを聞かれることやら・・・って、聞きたいことなんて一つだろうけど。
「がっつりとあっさり、どちらがいいですか?」
「ん~・・・お昼だから、あっさりがいいかな。」
「わかりました。じゃあ、案内しますね。」
私は、聖女様を伴い、オープンテラスのあるカフェに入る。




