第25話 ドルゴラッヘ火山-1
バロディノーギア王城、謁見の間。
アイたちはレオナ王子に召集され、彼の前に並んでいた。王子の隣には帝国のモナハ代表、少し離れた場所にはエスペル教団のリオウ、そして周囲には警護の騎士たちが控えている。
レオナ王子は粛々と話を始めた。
「先刻の大きな戦いに巻き込んでしまったばかりだというのに、そのまま君たちに依頼する形になってしまって、本当にすまない。
あの戦いで王国も帝国も防衛機関に甚大な被害を受けて、《影》の……アンクサリスの復活が始まった今、他の地域もその対策に追われている。
情けないことに我々大人は防衛の維持だけで手一杯で、人手が足りないんだ」
レオナ王子は自責を滲ませた顔で詫びを口にする。
「レオナ王子が謝ることないですよ! 元々、異変を止めるのは俺たちの目的でもあったんだし」
アイは声を大にしてレオナ王子に言った。
ラインゼル軍機関で勃発した国同士の武力衝突の中、死闘を共に乗り越えた彼らの間には、今や強い信頼関係が築かれている。
アイの明るい顔を見たレオナ王子の表情も少し和らぐ。
「ありがとう、アイ。
今回は私たちからエスペル教団に異常の分析を依頼し、そこでわかった情報を元に、君たちに異常現象の調査をお願いしたい。
――目的地は、南方に位置するドルゴラッヘ火山だ」
王子が依頼先として挙げたエスペル教団。その司祭であり、アイ一行の保護者であるリオウが、続きの説明を代わる。
「ドルゴラッヘ火山は、有角種族のドルゴラッヘ族が暮らしている地です。
本来、あの火山は周期的に活発期になり地震が起きるので、麓に住んでいる人たちは事前の予報に基づき、なるべく被害を抑える対策をしていました。
ですが、最近はその周期外であるにもかかわらず、微弱ながら地震が頻発しているとのことです。それも……アンクサリスの復活をきっかけにするように」
リオウが最後に口にしたその名で、一同の空気が引き締まる。
アンクサリス――先刻の軍機関にて、裏で争いを仕組んでいた煉獄の使者『コキュートス』が、戦場に広がる負の感情を利用して出現させた巨大物体。その姿は、《明星の救世主》の伝説において一度は大陸を滅ぼしかけ、封印された存在――《影》そのものであった。
アイ一行や、レオナ王子たち王国騎士団の奮闘により、アンクサリスは撤退し、国同士の衝突を停止させることができた。
しかし、その出現をトリガーとして大陸各所の大気中の魔力が影響を受け、変質を見せていた。何より、アンクサリス自体を完全に消滅させたわけではない。今後いつかまた現れる可能性がある、予断を許さない状況なのだ。
「あの火山の内部は、大陸の動力源である『星零石』や加工に必要な石材が採取できる、大陸一の採掘地だ。
火山で採掘し、麓で暮らす人々の安全はもちろん、火山そのものが崩壊するような事態になれば……大陸に行き渡る星零石の量が、大幅に減ってしまう」
「火山の異変が、もし異常現象によるものだった場合、元凶たるコキュートスの足跡を突き止め、《影》のエネルギーを打ち消す必要があります」
「やることはいつもと同じ、潜伏しているコキュートスの尻尾を掴んで、引き摺り出すことか」
「前回の戦場でも、コキュートスを叩いてくれた君たちの実力を見込んで、お願いしたい」
レオナ王子やリオウの説明から、アイの傍に立つジフが目的を要約する。内容を理解した彼らに、レオナ王子が直々に依頼を申し込む。
「君たちが進めていた《救世主》の文献調査も、これからは正式な《影》の防衛対策の一環として本格的に進めていく。
面倒をかけてしまう分、君たちの目的にも、こちらで協力できることは尽力するつもりだ」
「本当ですか!? ありがとうございます!!」
レオナ王子ら王国の人々は、今後もアイたちに協力する姿勢を示した。
元よりコキュートスのリーダー、アルズという男の目論見の真意――何故《救世主》の生前の関係者に固執するのか。その謎を解くべく、歴史文献を調査していたアイたち。異常現象の解決に走るのと並行して、専門機関に調査を引き継いでもらえるのは、非常に心強いことだった。
「アイ、みんな。今回の調査……そして、リンを頼む。」
「はい、お兄様! みなさん、よろしくお願いします!」
名を呼ばれた、王子と同じ深緑の長い髪の姫君――リンが、快活に挨拶した。
彼女もまた、敵国の襲撃から王国を守るためアイたちとともに奔走し、結界を司る大精霊フローランナの治癒を成功させた。
さらに襲いかかってきたコキュートスに立ち向かい、フローランナから授かった連携魔術を習得し、撃破に貢献した。
王国に訪れてからのアイたちと長らく行動をともにしていたリンは、すっかり一行の一員として馴染んでいた。
リンの中に宿った大精霊フローランナは、千年前に《救世主》と契約し力を与えた、五大精霊の一体である。
現代で再び《影》から大陸を救うため、かつての《救世主》の道のりを追うアイ一行にとって、今後も彼女たちの力は大きな助けになる。
何よりも、十歳になったばかりのリンは、すでに政務に励むレオナ王子と違い、居場所に悩んでいたのだが、今回の経験を経て自分の道を見つけた。
それらの背景を認め、両親である国王夫妻は彼女の「アイたちの旅に同行したい」と言う申し出を許可したのだった。
「申し訳ありません、姫様……可能なら私も同行したかったのですが、先ほどレオナ殿下が仰られたように、騎士団も今はとにかく人手が必要で……フーゴもこんな状態ですし」
「痛ってぇ!! やめろ!」
リンの臣下の騎士ヴィッキーが心苦しそうに詫びながら、隣に立つもう一人の騎士フーゴ――骨折した右腕をギプスで吊るしている――の肩を強めに叩いた。
そこに、リンの体から光の球体が飛び出て、宙に浮遊する。
『リンリアーナのことは、ヴィクトリアに代わって私がお守りします。
みなさんのおかげで復活した私の結界も、大樹を介して万全に維持されています。どうか、ご安心ください』
「フローランナ!」
光から発せられた女性の声――大精霊フローランナが告げた。
「大精霊と直々に協力し合えること、本当に心強く思う」
『後ほど国王陛下と王妃陛下にも、改めてご挨拶を。愛しきリンリアーナを私がお預かりすることを、直接お伝えせねばなりませんから』
レオナ王子とフローランナが、国と子供たちを守る者同士として毅然と紡いだ言葉を交わす。
リンの申し出を許可したものの、愛情を注いだ幼い姫君を旅へと見送る王と妃の胸中を、フローランナも慈しむように汲み取っているのだろう。
「帝国を代表し、私からもどうかお願いさせてください。
今まで防衛対策を指揮していたカーサー元帥が、あのような形で突然いなくなってしまい……帝国内も、大変混乱していて……」
見守っていた会話の流れに加わったのは、モナハ代表だった。彼女を見て、アイはふと気付いたことがあった。
「帝国……そう言えば、オリカさんは今どうなってるんですか?」
オリカとは、帝国国防議会に擁立されたモナハ代表の護衛をしていた、帝国軍の女性。
以前、偶然にもアイたちとともに王都で人命救助活動に加勢し、その後も常にモナハ代表の傍についていた。だが、今は彼女の姿はない。
尋ねられたモナハ代表は、辛そうに少し視線を落とした。彼女を見かねてか、代わりに答えたのはリオウだった。
「彼女は帝国軍での軍法会議を控え、今は……刑務所に収監されています」
リオウは、冷徹なまでの事実をそのままに告げた。
「け、刑務所……!?」
「オリカさんだって元帥やアンクサリスを止めるために、俺たちと一緒に戦ってくれたのに!?」
およそ普通なら口にすることのない物々しい言葉に、アイたちは強い衝撃を受けて騒然となる。
純粋な子供たちの言葉に、リオウもまた胸が痛む。
今回の王国襲撃を主導した首謀者、帝国軍元帥ガイラッド・ユレイス=カーサー。オリカは彼の直属の部下であり、襲撃に共謀していた。
最終的にモナハ代表を巻き込まないため自首を選び、レオナ王子らに協力したものの、事前の準備と襲撃の実行には彼女も関わっている。
もし本来の計画が完遂されていれば、オリカがどれほどの凶行に及ぶつもりだったのか。そして実際に両軍に犠牲が出た以上、戦闘停止に助力した成果をもってしても、無罪放免とはなり得なかった。
子供たちが純粋だからこそ、世のありのままに伝えることをリオウは選ぶ。
「彼女は……れっきとした大人で、軍人ですから」
その言葉の意味を、周囲の大人たちも重く受け止めている。しかし、選択の責任というものをまだ知らぬ子供たちは、やはり納得しきれない顔をしている。
どちらの心情も理解し、空気を断つように、口を開いたのはレオナ王子だった。
「ただ、アイの言う通り、彼女が協力してくれなければ解決できなかったことも沢山ある。
俺も彼女とともに戦った立場だ。功績の証明に必要なことは、こちらもできる限り協力する」
「……レオナ……」
「それに、軍機関で降伏してこっちの捕虜になってる帝国兵の奴らも、その後の尋問が進んでる。どこまでが元帥の暴挙だったのかも、洗い出せそうだしな」
「ほんとですか……!?」
レオナ王子の積極的な言葉に、モナハ代表が顔を上げる。フーゴも近況を補足した。それを聞いたアイの顔に少し明るさが戻る。
「ドルゴラッヘ火山への移動手段などは、すでに教団との間で調整を終え、手配を進めております。
調査の準備が整うまでの間、姫殿下やアイくんたちの保護は、引き続き我々王国騎士団が承ります」
「よろしくお願いします、ケレス騎士団長。
詳細はまとまり次第、追って私から説明します。それまでみなさんはこの王城の離宮でゆっくり休んでいてください」
ここでの保護を請け負うケレス騎士団の説明を受け、リオウが礼をする。そして差し当たっての予定をアイたちにも伝えた。
「おっしゃー! コンプレアンスエージェンシー出動ー!!」
「おー!」
「はい!!」
「だからうちはそういう会社じゃないんだってば~!」
レオナ王子から直々に大任を授かり、やる気に火がついたアイが威勢良く拳を掲げる。それを見たガリュマとリンも目を輝かせてアイの真似をする。あらぬ方向性に運び屋の名を使われているカナは訂正の抗議をしている。
「…………」
「だ、大丈夫ですよ、僕たちなら」
王族や高官たちを前に、頭が痛そうに片手で顔を覆うジフを、ショウがなんとかなだめていた。
無邪気な活気に満ちている少年少女たちを、大人たちが微笑ましく見守っていた。
* * *
謁見の間での話を終え、一行が用意された離宮へと下がる最中、アイはレオナ王子から「少し、二人で話さないか」と声をかけられた。
客室の柔らかなソファに腰を下ろした王子は、先ほどまでの堅苦しい雰囲気を解き、くつろいだ様子で背もたれに身を預けている。隣に座るアイもまた、彼の穏やかな空気に誘われるように、自然と肩の力を抜いていた。
「俺たちみたいないい大人が、アイたちに頼ってばかりで申し訳ないんだが……
俺も、これから大星座として頑張る時に、アイも同じ立場で一緒にいてくれるのが……本当に嬉しい」
王子は少し照れくさそうに、等身大の胸中を明かした。そして、ふと思いを馳せるように視線を落とす。
「それに……もう一人、大星座がいたんだろ。アイたちがここに来る前に。
これまでもいろいろ教えてもらったが、本当に……大変だったな」
そして、アイの視線に合わせるように少し顔を向け、アイの苦難を想い胸を痛めるように、慈しむように微笑んだ。
「俺も、その子に会ってみたかったな。同じ大星座でも、いろんな人がいるんだろうなって……。
それで一緒に旅をしてたなんて、本当に羨ましいよ。俺も混ざりたかったなぁ」
「ほんとにさ、豪快で無茶苦茶で、大星座なんて肩書きがどうでもよくなるくらい、あいつ本人に驚かされっぱなしだったんだ。
俺が旅を始めたのも……あいつが見るはずだった景色の続きを、代わりに見届けてやりたかったからで」
「また、無事に会えるといいな」
まるでアイと同じ子供のように無邪気に笑って語らうレオナ王子だが、その言葉にはアイのこれまでの苦難を案じているのが、アイには伝わっている。
「本当は俺も、リンのようにアイたちの旅に同行したい気持ちは山々なんだが……」
「今は王国やいろんな組織の人たちに、レオナ王子が必要なんだからさ。
王子が目標にしてた、一つのチームになって協力するってのを、理解してくれる人が増え始めてるんだ。王子は王子のために頑張ってくれるのが一番だよ」
公には正体を隠しているアイとは違い、前回の戦いで大星座の救いの力を戦場の人々の目に焼き付けたレオナ王子は、名実ともに英雄となった。
《影》の化身アンクサリスが地上に復活してしまったが、王子の活躍に一筋の希望を実感した各地の高官たちは、今一度力と知恵を出し合ってこの危機を乗り越えようと、同じ方向を向き始めているそうだ。
そこに至るまでに、戦場で防ぎきれなかった犠牲や、今後もアイたちのような子供に過酷な戦いを強いる現実に、王子の心は今も痛んでいるのだろう。
だが、ようやく灯ったこの再起の火を絶やすわけにはいかない。強い覚悟と信念をもって、王子は前に進むことを決めたのだ。
「アイの傍で支えられたら、一番良かったけど……どんな時でも、俺はアイの味方だ。
軍機関の戦いでアイが教えてくれたように、この時代の俺たち大星座は、独りじゃなく支え合える。
アイのために俺にできることなら、何でも力になる。そのことを忘れないでいてくれ」
「うん……ありがとう、レオナ王子。俺もこの王国に来て……レオナ王子と一緒に戦えてよかった」
「俺たちはいつでも、君たちが帰ってくるのを待ってるからな」
帰ってくる、という言葉をレオナ王子は口にした。その響きに含まれた確かな居場所の心地は、この異世界に身一つで放り出されたアイにとっては、たまらなく胸が暖かくなった。
《明星の救世主》が生まれ持ち、世界を救った力、大星座。
どこの誰が、どのように与えられるのかも、どの時代に生まれるのかも、誰にも選べない。たとえそれが大国の第一王子でも、異世界で目覚めた記憶喪失の少年でも。
故にたくさんの大星座たちが、想像も及ばぬ孤独をその身に引き受け、互いの存在を知らず、出会えぬまま、長い時が流れたのだろう。
だからこそ、常に傍にはいられないとしても。こうして自分以外の大星座と出会った絆と、それぞれに続く道は、そう簡単に途絶えさせたりはしない。
レオナ王子は広い胸にアイを抱き込み、幼子を安心させるように背中を優しく叩く。今の自分は一人ではないという安堵の形を、互いに確かめるように。
* * *
一方、扉の向こうで交わされる大星座たちの密談を護るべく、廊下ではフーゴとジフが並び立って控えていた。
フーゴの右腕の包帯姿を気にしているのであろう、ジフが何度か視線をやるのを、フーゴも気づいている。
「やっぱダセェよなぁ、これ」
「いえ、そんな……」
この少年は純粋に心配しているであろうことは、直近の戦線で行動を共にしていてよくわかっているが、なおのこと気を遣わせるよりこちらから軽口にした方が良いだろう。と、フーゴは考える。
「……レオナから聞いたけど、もしかして元帥と戦ってる時、俺の幻影が惨い目に遭ったとかいう、そっちの方か?」
「……はい……」
「聞いた限りでも、子供が見るにはショックがデカいかもな」
敵への遠慮など一切存在しない戦場の光景。大人が見ても当然堪えるような光景を前に、ジフが複雑な色を瞳に浮かべるのも無理はなかった。エスペル教団の少年兵といえど、幻影の囮でなければ本当に死んでいたかもしれない相手が隣にいるのは、複雑な心境だろう。
ただ、それを言えば、フーゴにとってもいまだ衝撃的だった光景が、脳裏の片隅に残っている。
――この少年、ジフが、突如乱入した第三勢力『コキュートス』の奇襲を正面から受け止めた時。無数のガラス片とも見紛う氷の破片が、全身に突き刺さっていた。
だが、ジフは痛みに絶叫することも、意識を失うこともなかった。それどころか、淡々と対話を続け、何事もなかったかのように行動を完遂したのだ。大人であっても重症、あるいは即死を免れないはずの致命傷を負いながら。その姿が、かえって正気を疑う奇妙な光景に見えたのだ。
長年の訓練を受けている、というだけでは考え難いほど、尋常でなく強靭な身体と精神力だ。明らかにこの少年には、特異な体質があるのだろうが――
そのことにフーゴが踏み込むには、今の状況では彼のことを知る時間が足りない。最低限、負傷したその場での現場報告と、帰還後も留意しておく旨の念押しはしておいたが。
ジフの顔を見て反芻するフーゴだったが、また不安を伝播させては意味がない。一度思考を振り払い、前向きな話題を引き出す。
「それに比べて、お前はあの戦いで最後に決めたらしいじゃねぇか。教団の精鋭の実力は大したもんだな」
「え……」
「真面目に言ってんだよ。俺が離脱した後もレオナが無事だったのは、お前のそういう活躍のおかげでもある。感謝してんだよ」
「……俺も、本物のフーゴさんがご無事で……本当に良かったです」
フーゴからの礼に、歳相応の照れ臭さが滲んだ声で、ジフも返す。
今まではどこか冷淡で子供らしくない、「完成された兵士」という印象があったが、フーゴがよく見てみれば、ただの社交辞令ではないあどけない安堵を浮かべ、ジフの顔が綻んでいた。
自身の怪我や忙しない状況に気疲れしていたフーゴも、思わず胸が和む。
「お前、見かけによらず結構素直だな。だから吸収が速くて、大星座の相方がこなせるんだろうな」
フーゴに率直に褒められ、表情が緩んでいるのを自覚したジフは、さっと顔を伏せる。それもまた微笑ましく思いながら、フーゴは続ける。
「今はあいつも……レオナも大星座に覚醒して、これから俺たちはお互い唯一の〝大星座の相方〟っていう同志になったんだ。気軽に話せた方がいつでも頼り合えて、少しは負担が軽くなるだろ」
フーゴが語った言葉が、思いがけずジフの中で強く響いた。ジフは弾かれたように顔を上げ、彼を見つめる。
「……はい!」
「しばらくは俺の方が頼りっぱなしかもな」
気合を入れ直して頷く少年に、フーゴは無事なほうの方をすくめた。
「……大星座の、相方……」
長年王族に仕える公正な騎士のフーゴが、そう呼ばれるのは自然だろう。だが、自分も彼と〝同じ〟だと言われるとは、思いもよらなかった。
新鮮な感覚が胸に込み上げ、ジフは呟くように復唱した。




