♥ 船に乗ろう 1
──*──*──*── 4日後
──*──*──*── コドの港町
漸く船着き場のある≪ コドの港町 ≫へ到着したオレ達は、≪ 港町 ≫の前で馬車を降りると、トッポが馬車を四次元バッグに入れてくれる。
オレが何時でもチコの背中に乗れるようにと、ホワギナロがチコの背中に鞍を取り付けてくれる。
鞍がズレたり落ちたりしないように、胸当ても取り付けて鞍を固定してくれる。
トッポがチコに魔導具を着けてくれた。
魔導具を付けられたチコの体が取り付けた鞍と胸当てと共に縮み始めた。
5人乗りのコンパクトカー程もある大きさだったチコが、半分ぐらいの大きさまで縮んだ。
トッポが言った通り、これ以上チコが縮む事はないらしいから、ホワギナロが魔導具へ魔法力を込めてくれる事になった。
ホワギナロから魔法力を注がれた魔導具は、更にチコの体を縮めていく。
チコはオレの肩ぐらいの高さまで縮んでくれた。
アルト・ルキンツ
「 おぉ〜〜、結構縮んだなぁ!
これなら何とか船室にも入れそうじゃないか? 」
妖精王:トッポ
『 バッチリだよ〜〜! 』
精霊王:ホワギナロ
「 ……力はそのままだ…。
……乗る事は出来る… 」
アルト・ルキンツ
「 有り難う、ホワロ! 」
妖精王:トッポ
『 ホワロ〜〜、ニュイ,キーラ,ギッちぃを入れるハンモックをチコに着けてよ〜〜 」
精霊王:ホワギナロ
「 ……いいが…2つも付けるのか…? 」
妖精王:トッポ
『 そうだよ〜〜。
1つは荷物入れだよ〜〜。
テムモンフードとかブラシとか必要な物を直ぐに出し入れ出来るようにだよ〜〜。
荷物入れは鞄風にしてみたよ〜〜。
盗難防止,窃盗防止にちゃんと四つ葉のロゴも入れたよ〜〜。
これで無くしたりしないよ〜〜 』
アルト・ルキンツ
「 有り難な、トッポ 」
ホワギナロがチコの左右の首元へ斜めにハンモックと鞄風ハンモックを掛けてくれる。
鞄風ハンモックの中にテムモンフードやブラシを入れる。
ニュイ,キーラ,ギッちぃにはテムモン用のハンモックの中に入ってもらった。
アルト・ルキンツ
「 ──よし、これで準備万端か? 」
精霊王:ホワギナロ
「 ……アルト…ブェイは≪ 聖精界 ≫へ戻る…。
……トッポ…家族を頼む… 」
妖精王:トッポ
『 任せてよ〜〜!
ボクが責任を持って、家族を衛るよ〜〜。
豪華客船に乗ったつもりで≪ 聖精界 ≫へ戻ってよ〜〜 』
トッポはクルリン──と時計回りに回ると自信満々に答えた。
ホワギナロがオレの影の上に立ち、影の中へ消えて行ったのをした見送ったオレは、勢いを付けてからチコの鞍に股がった。
オレの肩ぐらい迄背の縮んだチコに股がるのは変な感じだ。
妖精王:トッポ
『 アルト〜〜、手綱は使えないからチコのツノを掴むんだよ〜〜 』
アルト・ルキンツ
「 ツノだな。
身体を固定するベルトみたいなのは取り付けれないのか? 」
妖精王:トッポ
『 あっても気休めにしかならないと思うよ〜〜 』
アルト・ルキンツ
「 そうかも知れないけどだな…、出来れば鞍の後ろを伸ばして背凭れにしてほしいんだけど、出来そうか? 」
妖精王:トッポ
『 背凭れかい?
妖精達に作らせてみるよ〜〜 』
アルト・ルキンツ
「 頼むな、トッポ 」
妖精王:トッポ
『 そろそろ、≪ 港町 ≫に入ろう〜〜 』
アルト・ルキンツ
「 そうだな。
──チコ、≪ 港町 ≫に向かって進んでくれ 」
チコ
「 ちぃ〜〜!
ちぃちぃ〜〜 」
チコは左右の翼をバタバタ動かして、喜んでいるみたいだ。
チコのツノを掴んで軽く叩いて合図を出すと、チコは前へ進み始めた。
御機嫌に走るチコは≪ 港町 ≫の入り口で止まってくれた。
入り口で手続きを済ませたオレは、チコに乗ったまま船場へ向かう。
背が縮んでもチコの脚力はそのままだから速い。
歩いて港へ向かうより早く着きそうで助かる。
──*──*──*── 港
港の入り口には船券を買う為の売り場がある。
生憎とオレは、船券を買った経験がない。
トッポに聞きながら何とか船券を買えたオレは、15時に出航予定の船を目指して船場へ向かった。
──*──*──*── 船場
アルト・ルキンツ
「 ──この船に乗るのか……。
立派な船じゃないかよ…。
こんな船に乗るんだから船券が高いのも頷けるな… 」
妖精王:トッポ
『 アルト〜〜、これでも1番安い船なんだよ〜〜。
出航まで未だ2時間もあるし、船内の食堂で昼食にしよう〜〜 』
アルト・ルキンツ
「 そうだな。
その前に船室へ行かないとな 」
チコから降りたオレは、船員に船券を見せてから船に乗り込んだ。
──*──*──*── 船内
チコのツノを触りながら誘導して船内の中に入ったら、船券に書かれている番号と同じ数字の船室を探した。
妖精王:トッポ
『 アルト〜〜、あったよ〜〜!
此処だよ〜〜 』
アルト・ルキンツ
「 でかしたぞ、トッポ! 」
トッポが見付けてくれた船室のドアを開けたオレは、先にチコを船室の中へ入れてから、ドアを閉めた。
──*──*──*── 船室
船室に入ったオレは鍵を掛けるとチコに取り付けている鞍と胸当てを外してあげた。
左右に斜め掛けしている2つのハンモックも外した。
ハンモックの中に入っていたニュイ,キーラ,ギッちぃが出て来る。
2つある片方のベッドをテムモンに使わせる事にした。
鞍と胸当てはトッポに四次元バッグの中に入れてもらった。
2つのハンモックはベッドの突起に掛ける事にした。
フカフカとは言えないがベッドの上が嬉しいのかニュイ,キーラ,ギッちぃは子供のように元気に跳び跳ねている。




