♥ キャンプしようぜ! 2
アルト・ルキンツ
「 ……僕は気になるよ…。
誰かは分からないけど、使い魔を大量発生させた所為で、道が通れなくなって遠回りする羽目になったわけだし…。
勿論、犯人に文句を言いたいわけじゃないよ。
大森林を通らなかったら、ポリシャ姉さんとも出逢えなかったわけだし…。
こうして一緒に旅をする事もなかったんだから、結果的には “ 通れなくて良かった ” って今では思ってるし…… 」
トッポ:ハイエルフ
「 アルトがそう思うなら犯人探しをする必要はないね。
アルトの言う通り結果オーライだからね 」
精霊王:ホワギナロ
「 ……森のエルフと繋がりも持てたからな… 」
トッポ:ハイエルフ
「 そうだね。
使い魔を大量発生させて道を通行止めした犯人には感謝しないとね 」
んんん??
オレの気の所為か?
トッポの目が笑ってないような……。
何か嫌な予感がするんだが……何も起きないでほしいもんだ…。
アルト・ルキンツ
「 トッポ──、廃里を見回りして何か分かった事でも有った? 」
トッポ:ハイエルフ
「 有ったよ。
大きな何かが里の中を這いずった跡を幾つか見付けたからね 」
アルト・ルキンツ
「 何かが這いずった跡って?? 」
トッポ:ハイエルフ
「 そうだね……蛇の類いかな。
這いずった跡からして大蛇の大群……迄はなくても数体は移動したと思うよ 」
アルト・ルキンツ
「 大蛇……。
未だ廃里の何処かに潜んでないかな? 」
トッポ:ハイエルフ
「 仮にそうだとしても、食材の確保が出来るから助かるよね 」
精霊王:ホワギナロ
「 ……そうだな…。
……大蛇は捌き甲斐がある…。
……解体するのが楽しみだ… 」
アルト・ルキンツ
「 そ…そうなんだ…。
頼もしいなぁ……。
ははは… 」
うわぁ…オレとチコ以外は全然怖がってないな…。
トッポ:ハイエルフ
「 アルト、ココアは飲まないの?
冷めちゃうよ 」
アルト・ルキンツ
「 あっ… 」
トッポ:ハイエルフ
「 そんなにニュイが心配なの?
いいよ、ボクが呼び戻して来る。
アルトはチコとテントの中で寝てなさい 」
アルト・ルキンツ
「 トッポ…有り難う 」
トッポ:ハイエルフ
「 ポリシャ、見張りはホワロに任せて、早目にテントで休みなさい 」
エルフ:ポリシャ
「 はい、お兄様 」
精霊王:ホワギナロ
「 ……ポリシャ…入浴してから休むといい… 」
エルフ:ポリシャ
「 有り難う御座います、お師匠様 」
どうやらポリシャは入浴するらしい。
オレはチコと先にテントの中に入る事にした。
履き物を脱いでから、ベッドの上に横になっていると、テントに何かの影が映った。
テントの周りには目に見えない妖精と精霊が見張ってくれているから、何かがテントに近付く事は出来ない筈だ。
何の影かは分からないのが不気味だ。
テントの外にはホワギナロが居てくれるし、ポリシャは入浴をしている。
何かが居れば、ポリシャも気配に気付く筈だ。
考えるな…。
何も考えるな!!
そうだ、羊を数えよう!!
羊を数えれば眠くなる筈だ!!
オレは掛け布団を頭まで被ると、心の中で羊を数え始めた。




