♥ 飲食店でディナー 1
──*──*──*── スタジアム・2階
──*──*──*── 飲食店
無理矢理トッポに引き摺られるまま連れ込まれた飲食店で夕飯を食べる事になった。
ウェイトレスがトレンチに水の入ったコップとオシボリを運んで来てくれる。
トッポがテーブルに置かれていたメニューを開いて、適当に料理を注文してくれる。
どうやら此処は小皿で料理を提供している料理屋らしい。
お酒を置いてない居酒屋みないな感じかな??
小皿の値段だけど、1皿は銅貨2枚だ。
えぇと……1皿約200円か。
割りと安い──のか?
前世では未成年だったから居酒屋なんか入らなかったし、1皿の値段なんて知らない。
どうやら、この店では値段に依って皿の色を分けているらしい。
皿の値段は銅貨2枚 〜 小銀貨2枚らしい。
1皿が約2.000円の料理かぁ…。
トッポにはなるべく安い皿の料理を頼んでもらう事にしよう。
アルト・ルキンツ
「 トッポ、あんまり高い料理は注文しないようにしてほしいな 」
トッポ:ハイエルフ
「 分かっているよ。
初めての店だから、銅貨2枚 〜 青銅貨1枚の料理を選んでるよ 」
アルト・ルキンツ
「 有り難う。
あまり注文し過ぎないでね。
食べきれないから… 」
トッポ:ハイエルフ
「 お持ち帰り出来るみたいだよ。
持って帰ってニュイにも食べさせてあげよう 」
アルト・ルキンツ
「 だったら──、ニュイを連れて来たら良かったんじゃないのかな?
テムモンフードコートに預けたりなんかしなければ── 」
トッポ:ハイエルフ
「 預けた方が良いんだよ 」
アルト・ルキンツ
「 どうしてだい?? 」
トッポ:ハイエルフ
「{ 今から3時間以内に停電が起きるからさ }」
アルト・ルキンツ
「 えっ!?
{ ──停電!? }
どうして── 」
トッポ:ハイエルフ
「{ 声を潜めて。
念の為、スタジアム内を隅々まで妖精に偵察させていたからね。
未然に防げる犯罪なら防ぎたいと思わない? }」
アルト・ルキンツ
「 それは……思うけど…。
トッポ…、妖精に偵察なんてさせてたんだね… 」
トッポ:ハイエルフ
「 全部ね、アルトの為だよ 」
アルト・ルキンツ
「 え…? 」
トッポ:ハイエルフ
「 アルト、楽しみにしてたよね。
初めての街だから。
昨日みたく犯罪者に邪魔されたくないでしょ 」
アルト・ルキンツ
「 昨日の冒険者達は犯罪者じゃないと思うけど? 」
トッポ:ハイエルフ
「 十分、犯罪者だったよ。
ボクのアルトに目を付けて絡んだんだらかね 」
アルト・ルキンツ
「 トッポ… 」
トッポ:ハイエルフ
「{ 停電してもボク達は何もしなくていい。
人様のテムモンを狙う犯罪者達はニュイが遊ぶだろうから、無事では済まないし }」
アルト・ルキンツ
「 ……、……、……遊ぶって言うか、八つ当たりするんじゃないかな?
瀕死の重体にならなければいいけど… 」
トッポ:ハイエルフ
「 ニュイは弁えれる賢い子だよ。
演技の上手い役者だからね、手加減ぐらい出来るよ 」
アルト・ルキンツ
「 そ…そうかな… 」
演技の出来るスライムなんて聞いた事が無いんだが!!
トッポが言うなら、そうなのか?
オレのニュイは詐欺師も真っ青になるぐらいの演技力を持つ計算高いスライムなのか??
……、……言い過ぎだよな。
幾ら何でもニュイを持ち上げ過ぎだ。
オレの可愛いニュイが役者だなんて、あるわけないって!!
トッポ:ハイエルフ
「 アルト、料理が運ばれて来たよ 」
アルト・ルキンツ
「 うん…。
小皿だから食べ易いよね。
少量だから色んな料理を楽しめるし 」
トッポ:ハイエルフ
「 アルトに気に入ってもらえて嬉しいよ♥ 」
頬を赤く染めるのは止めて欲しい。
オレは色ボケしてくるトッポを無視して料理を食べる事にした。
そうそう、この世界──≪ マーザッカイ大陸 ≫の通貨は “ キル ” ってので統一されている。
紙幣はなくて貨幣ばかりだ。
小銅貨,銅貨,大銅貨,小銀貨,銀貨,大銀貨,小金貨,金貨,大金貨,白金貨に分かれている。
日本円に例えてみると──、小銅貨1枚約10円,銅貨1枚約100円,大銅貨1枚約500円,小銀貨1枚約1.000円,銀貨1枚約5.000円,大銀貨1枚約10.000円,小金貨1枚約50.000円,金貨1枚約100.000円,大金貨1枚約500.000円,白金貨1枚約1.000.000円──ってな感じになってるみたいだ。
硬貨の種類が多いのは日本と似てるな。
それにしてもだ、人様のテムモンを連れ去ろうなんて良く考えるよな。
まるでポ◯モンに登場する悪の組織ロケ◯ト団みたいじゃないか。
この世界──≪ マーザッカイ大陸 ≫にはテムモンを入れて持ち運べるモン◯ター◯ールみたいな便利なモノは無いみたいだから、連れ去るのは一苦労だと思う。
人様のテムモンを狙うより、仲間のテイマーに怪物をテイムさせて増やせば良いだけの話じゃないのか??
犯罪集団の考える事は分からん…。
トッポが「 何もする必要はない 」って言うなら、オレは素直に従う。
抑だ、凶悪な犯罪者相手に転生したばっかで右も左も分からないオレに何が出来るって言うんだ?
オレは警察官じゃないし、望んで勇者になった訳じゃないからな、世直し人みたいに悪人退治なんて進んでしない。
こういう事は、ヒーロー振りたい奴が自発的に、すりゃいいんだ。
オレはヒーローじゃないし、ヒーローになるつもりなんか微塵も無いんだから、何もしないぞ!!
今、オレが此処ですべき事はだ、目の前にある料理を全集中して完食する事だぜ!!
アルト・ルキンツ
「 ──何れも美味しいね 」
トッポ:ハイエルフ
「 もっと食べる? 」
アルト・ルキンツ
「 取り敢えず、運ばれて来た料理を完食するから、注文するのは待ってほしいな 」
トッポ:ハイエルフ
「 そう? 」
アルト・ルキンツ
「 ──トッポは一口も食べないんだ? 」
トッポ:ハイエルフ
「 必要ないからね。
アルトが『 あ〜ん 』してくれるなら食べるよ♥ 」
お巡りさ〜〜〜ん、性犯罪者が此処に居まーーーす!!
早く捕まえてぇーーー!!
アルト・ルキンツ
「 ……遠慮するよ… 」
トッポ:ハイエルフ
「 え〜〜〜『 あ〜ん 』してくれないの?
ニュイにはするのに… 」
アルト・ルキンツ
「 ……ニュイはペット感あるし…つい… 」
トッポ:ハイエルフ
「 ふ〜ん?
ペット感ね… 」




