♥ テムモンフードコート
──*──*──*── スタジアム・2階
──*──*──*── テムモンフードコート
アルト・ルキンツ
「 わぁ…此処がテムモンフードコートなんだ?
凄いや…まるで中庭だね。
あの屋台みたいなのがテムモンフードを提供してるのかな?
うわぁ…テムモンが屋台に並んでる!
初めて見る光景だね。
どのテムモンも横入りなんてしないで、ちゃんと一列に並んで待ってるよ。
偉いなぁ 」
トッポ:ハイエルフ
「 人間は自分本意で簡単にルールを破るけど、テムモンは礼儀正しいものだよ。
テイマーの悪い所も真似たりしないし 」
アルト・ルキンツ
「 そうなんだ?
テイマーの方が確りしないといけないのにね。
このネットは何で掛かってるのかな?
テムモンが逃げ出したりしない為かな? 」
トッポ:ハイエルフ
「 違うよ。
テムモンを連れ去る不届きな輩からテムモンを守る為だよ。
ほら、スタッフがネットの中と外からテムモン警備をしてる。
テイマーから預かっている大事なテムモンだからね、大事のないように配慮されてるんだよ。
大きなテムモンも然り気無く周囲を伺いながら小さなテムモンを気に掛けてる。
テイマーが迎えに来る迄、テムモン同士で助け合ってるんだよ 」
アルト・ルキンツ
「 へぇ、そうなんだ 」
トッポ:ハイエルフ
「 テムモン達の憩いの場でもあるね。
此処は広くて天井も高いし、緑も多いし、テムモン用の遊具もあるから、食事をする場所だけじゃないんだよ。
種族を越えてテムモン同士、仲良くなれる場所でもある 」
アルト・ルキンツ
「 いい所なんだね。
テイマーも安心して預けられるんだ? 」
トッポ:ハイエルフ
「 テムモンを預けるなら入り口に居るスタッフに声を掛けるんだよ。
テムモンの種族,名前と預けるテイマーの名前を書くんだ。
預けっぱなしにならないように2時間毎に放送でテイマーを呼び出すんだよ 」
アルト・ルキンツ
「 引き取りに来るのを忘れてるテイマーは稀に居るね。
引き取りに来てくれるなら未だいい方だよ 」
アルト・ルキンツ
「 どういう事? 」
トッポ:ハイエルフ
「 その話を此処でするのはね… 」
アルト・ルキンツ
「 あっ……。
場所が場所だし不謹慎だったね… 」
トッポ:ハイエルフ
「 テムモンフードコートも見たし、飲食店に行こうか 」
アルト・ルキンツ
「 そうだね 」
トッポ:ハイエルフ
「 じゃあ、その前に── 」
トッポはオレのフードの中に居るニュイを鷲掴むとネットの中へ投げ込んだ!?
アルト・ルキンツ
「 ──ちょっ、トッポ?!
いきなり何してるのさ!! 」
トッポ:ハイエルフ
「 何って、念の為だよ。
ニュイは強いから用心棒になるし、暗闇の中でも自由に動ける。
酸弾のコントロールも完璧だよ 」
アルト・ルキンツ
「 いや…確かにそうかも知れないけど、だからって何でいきなり── 」
オレがニュイに対するトッポの仕打ちに対して文句を言ってるのにトッポはオレの言葉なんて、右から左で聞いちゃいない。
スタッフが差し出している用紙に何か書いている。
トッポ:ハイエルフ
「 預ける時間は──。
じゃあ、今から3時間ウチのニュイを宜しく 」
スタッフ
「 畏まりました。
此方の番号札をお持ちください 」
トッポ:ハイエルフ
「 有り難う。
ニュイ──、迎えに来るまで皆と仲良くするんだよ。
逃走しり、脱走したら許さないよ。
お仕置きされなくなかったら、大人しく此処で皆と遊んでいなさい。
いいね? 」
ニュイ
「 にゅ゛?!
にゅーにゅーにゅー!
にゅにゅ〜〜〜!! 」
ニュイは駄々を捏ねて鳴いている。
「 嫌だぁ!! 置いて行かないでぇ!! 」と必死にトッポへ訴えているけど、トッポは冷淡な顔でニュイを見下ろしている。
トッポ:ハイエルフ
「 懇情の別れをするわけじゃないよ。
3時間ぐらい待ちなさい。
演技なんてしてもボクには通じないよ 」
ニュイ
「 にゅ…… 」
トッポ:ハイエルフ
「 良い子で待ってなさい。
あぁ……もし、悪い輩が来たら遊んであげなよ。
死なない程度にね 」
物騒な事を言い残したトッポはニュイへ手を振るとオレの手を掴んで歩き出した。
アルト・ルキンツ
「 ちょっ──トッポ! 」
トッポ:ハイエルフ
「 いいから。
偶には邪魔者抜きで食事をしたいのさ 」
アルト・ルキンツ
「 トッポ── 」
テムモンフードコートへ無理矢理入れられた── 鷲掴みにされて投げ込まれたんだけど… ──ニュイが飼い主に捨てられた飼い犬みたいに見えて仕方無い。
悲しそうな瞳で── いや、ニュイに目は無いんだけども ──トッポに引っ張られて行くオレを見つめている……ように見える。
ニュイ、御免な!
トッポの暴挙を止められないオレを許してくれ!!
アルト・ルキンツ
「 ニュイ〜〜〜!
ちゃんと迎えに行くからね〜〜〜! 」
オレはニュイへ向かって声を上げた。
トッポに引っ張られるまま、オレはとある飲食店の中へ連れ込まれる形になった。




