襲撃者の正体は!?
蒼河遥です。
第7話を読んでいただき、ありがとうございます。
突然アルフレッドを襲った、謎の黒服の男たち。
彼らの身元につながる、思わぬ証拠が見つかります。
そして、アルフレッドが隠していた秘密も、ついに明らかに――。
そして・・・
今度は男の眼前に、オレの剣を突きつけていったんだ。
「さあ~て、お前ら一体、誰の差し金か吐いて貰おうか!」
「・・・・」
オレは男に問いかけていく。
けど当然、男は無言を貫いた。
まあ、そりゃそうだろうな。
じゃあ仕方がない!
「ぐわぁっ!」
ただ聞いても答えないのであれば、奴らの体に聞くしかない!
ということで、オレは男の鳩尾を蹴っていった!
まあ、勿論、多少は手加減しているけどな。
そして、その蹴りによって、
蹲っていた男は後ろに倒れ、そのまま仰向けになってしまう。
そんな無様な男の横へ歩みより、オレはソイツを見下ろしていったんだ。
すると・・・
「ん?これって・・・」
そう・・・
仰向けに倒れた男は、オレの蹴りのせいで、
その黒服の襟元が少しはだけていたんだけど、
よく見ると、その服の裏地に見たことのある模様の刺繍が・・・
オレは剣先でその部分をめくり、改めてキチンと確かめてみる。
するとやはり、その模様はヴァン・ハールト家の家紋だったんだ。
ってことは・・・
さっき男から奪った剣の柄の部分も確認していくオレ。
すると予想通り、剣の柄頭の部分にも、小さいながらヴァン・ハールト家の刻印が・・・
これって・・・
「アル、大丈夫か!」
そんな確認をしている最中、この騒ぎに気付いたらしき師匠が、
数軒先の店から飛び出し、オレの元へ駆け寄ってきたんだ。
更に周囲の路上には、いつの間にか大勢のギャラリーまで・・・
「あぁ師匠、オレは全然平気だぜ」
「そうか、よかった。というかアル、コイツらは一体何者だ?」
師匠の疑問は当然だ。
なのでオレは、言葉より先に、剣の柄頭を彼女のほうへ向けていったんだ。
すると・・・
「これってヴァン・ハールト家の家紋?」
「そうみたいだな」
「でも、一体なぜ、ヴァン・ハールト家がアルのことを・・・?」
師匠が不思議そうにそう言う。
そういえば師匠に、オレがヴァン・ハールト家出身だってこと、話してなかったっけ・・・
まあ、それを話すと、雇って貰えないような気がしてたからなぁ。。
そして、周囲の野次馬が通報したのか、
この騒動の現場に、街の騎士団10人ほどが駆けつけてくることに・・・
う~ん、なんか面倒なことにならなければ良いんだけど。。
「一体、何ごとだ!」
騎士団のリーダー格の人が、まずオレに尋問してくる。
いやいや、オレ、何も悪く無いんだけど・・・
このままだと、何かオレが疑われてしまいそうな勢いだったので、
事の次第をそのまま話すことにしたんだ。
すると・・・
「で、お前の名前は?」
こういう状況だと、必ず聞かれてしまうやつ。
この辺、深く突っ込まれてくると、オレ、非常に都合が悪いんだよなぁ。。。
「アル」
取り敢えず、愛称だけ答えて誤魔化すことに。
けど・・・
勿論、それだけで許して貰えるはずもなく。。
「アル・・・お前の本名は?それにどこの家の者だ?」
さあ困った。
どう答えれば良いかな・・・
「オレはアルフレッド。
親は居ないので、今、この師匠の家にお世話になっている」
取り敢えず、事実を話していく。
だってオレ、実家から勘当されて親が居ないんだ。
間違ったことは言ってない・・・ハズ。
「親は居ないのか・・・
というか、アナタは鍛冶職人のヒルダ・スミット殿か?」
「あぁ、確かに私はスミットだよ」
ふ~ん、師匠って、この街では、結構有名なのか?
まあ、あれだけの腕だもんな。
といった話の流れで、オレは何とか、自分の出自を誤魔化し切れそうだったんだけど、
次の瞬間、騎士団の中から予想外の声が上がってきたんだ。
「なあ、この方って、ヴァン・ハールト家の三男、アルフレッド様じゃないか?」
「あぁ、確かに似ているな」
「アルフレッド様に間違いない!」
う~・・・
流石にこの街じゃ、オレは顔が売れちゃってるんだなぁ。。
有名人は辛いぜ。。
「アル、お前って、そうなのか!?」
騎士団員以上に驚いたのは師匠だ。
でももう、ここまできたら誤魔化し切れない。
なので・・・
「うん、師匠、黙っててゴメンな」
「・・・・」
という感じで、結局オレは、騎士団にも師匠にも、正体がバレてしまうことに・・・
とはいえ、言うべきことは言っておかないといけない。
「オレ、"ジョブ鑑定の儀"で思うような職を宣告されなかったから、
ヴァン・ハールト家を勘当されたんだ。
だからオレ、今、親が居ないっていうのは本当のことだぜ!?」
騎士団と師匠に、オレはそう訴えたんだ。
結局、その場は何とか話がついて、
騎士団員達は、そのまま5人の黒服達を連行していったんだ。
けどなぁ・・・
騎士団って、ヴァン・ハールト家には絶対に逆らえないはずから、
いずれ、あの黒服たちは、釈放ってことになるんだろうな・・・
オレは心の中で、そう感じていたんだ。
第8話を読んでいただき、ありがとうございました!
襲撃者の持っていた剣と衣服から、ヴァン・ハールト家の家紋が見つかりました。
さらに、アルフレッドが公爵家の三男であることも、師匠のヒルダに知られてしまうことに。
果たして、黒服の男たちはこの後どうなるのか?
そして、アルフレッドを狙ったのは一体誰なのか――。
次回もお楽しみください!




