セム救出の裏に潜む街の闇!黒幕はやはり・・・
【毎日 夜21時10分投稿!】
蒼河遥です。
第44話をご覧いただき有難うございます。
セムを無事に救出したアルフレッド。
敵への尋問によって、事件の黒幕も明らかになりました。
しかし、騎士団に事件を報告したアルを待っていたのは、思いもよらない話でした……。
ということで、セムを無事解放したオレだったんだけど・・・
さぁてコイツら、どうしてくれようか?
30人を縛るのもめんどくせぇしなぁ。
まあ、取り敢えず、今回の件を命令したヤツでも聞き出すか!
ということで、オレはリーダー格の奴にパラライズを掛けた後、
スリープを解除していくことにしたんだ。
その上で・・・
「マインド・ハック!」
そう、自白を強要する闇魔法を掛けていく。
「さて、オッサン、今回の指示を出したヤツを教えてもらおうか?」
まあ、どうせ、商業ギルド長か医療ギルド長だろうけどな。
「・・・あぐぐ・・・うぐぐ・・・・・」
「ホラホラ、粘るとドンドン辛くなっていくぞ?
指示を出したヤツを早く教えやがれ!」
「・・・マウ・・・リッツ・・・・」
「やっぱりそうか。他にはいねぇのか!?」
「フ・・・・ルール・・・・
「フルールは医療ギルド長だったよな?」
「そうだね、マウリッツ・シュトライトが商業ギルド長で、
フルール・バッケルが医療ギルド長・・・姉さんがそう言ってたよ。」
「しかし、その2人、そんなにオレのことが邪魔なんかねぇ~」
「まあ、お金が絡むからね」
取り合えず、これで今回の件の首謀者がハッキリした。
あとはどうしてくれようかな・・・
「アル、取り敢えず、お前がこの悪党全員をどうこうするのは難しいから、
コイツらにもう一度スリープかパラライズを掛け直した上で、
先日の騎士団に連絡した方が良くないか?」
ユウマがそんな提案をしてくる。
「そうだな、そうすっか!」
他に策も見つからないので、
オレはユウマの提案に乗って、この30人にエリア・パラライズを掛け直し、
その上で騎士団本部に向かうことにしたのだった。
「・・・なるほどな、アル。今度は30人に襲われたというのか・・・」
「そうなんだよ!
っていうか、オレをおびき寄せるため、奴らはセムを誘拐したんだ!
それって、立派な犯罪行為だろ!?
ほら、これが証拠だぜ!」
オレは騎士団本部に到着すると、先日のリーダーっぽい兄ちゃんを見つけたので、
倉庫で起きたことを話していった。
そして、その流れで、奴らがセムの家のテーブルに残していった紙を
騎士団の兄ちゃんに渡していく。
「でさぁ、この間みたいに、自供させる魔法を掛けて問い詰めたら、
マウリッツとフルールって名前を吐きやがったんだ。
それって、商業ギルド長と医療ギルド長の名前だよな!?」
オレはかなりの怒りで興奮していたのか、捲し立てるように
騎士団の兄ちゃんに訴えていく。
だって、子供相手に、あんなやり方ってすっごく卑怯だし、汚すぎるんだ。
「そうか・・・」
ただ、騎士団の兄ちゃんの表情は少し暗いような感じがした。
何かあったんだろうか。
「実はなアル、この間、お前さんが広場で捕らえた悪党5人だが、
あの後、騎士団で尋問していたところ、市長からの圧力が掛かってな。
即、解放するようにと・・・」
「市長!? なんで市長が圧力を掛けてくるんだ?」
オレは騎士団の兄ちゃんに、怒りをぶつけていくんだけど・・・
"まあ、市長と2人のギルド長が裏で繋がってるんじゃないのか、アル?"
と、ユウマの冷静な声が。
「私からはその理由を説明できないんだが、まあ、そういうことなんだ、アル」
「じゃあ、今回の30人も、このまま放置するのか!?」
オレは更なる怒りを、騎士団の兄ちゃんにぶつけていく。
まあ、この人も、苦しい立場なんだろうけどな。
「いや、30人はこちらで責任をもって拘束する。
場所は南東の食料倉庫だったな?
ただ・・・」
「ただ?」
「今回も、その30人を拘束した後、圧力が掛かるかもしれないが・・・」
その言葉を聞いて、オレはちょっと後悔していた。
もしそうであれば、あの30人に対して、オレの手で、罰を与えてけば良かったって。
「アル、罪を犯した人を、個人で裁いてはダメだ。
この街の場合、あくまで騎士団に委ねるしかないんだぞ」
「なんでだよぉ!?」
「法を犯した人間を裁けるのは、法で定められた人だけ。
裁く立場にない人間が勝手に裁いてしまったら、今度はそいつが犯罪者になるんだ」
「そんなのオレ、よく分かんね~よ、ユウマ!」
オレはユウマにそう答えたけど、実は何となく彼の言う事は理解できていた。
ただ、怒りが収まらず、それを受け入れたくなかったのかもしれない。
その後・・・
騎士団の兄ちゃんは、他の仲間を7~8人連れて、食糧倉庫に向かっていった。
「アル、こちらでもできる限りのことはするから」
そんな言葉を言い残して・・・・
そして・・・
オレとセムが家に帰るころ、もう、すっかり空は暗くなっている時間帯だった。
勿論、アンネも家に帰っていた。
「アル、セムを助けてくれて、本当にありがとう」
事情を聞いたアンネは、驚きながらも、そう言ってくれるんだけど、
ただ、今回セムが誘拐されてしまった原因は、オレにあるように感じていた。
なので、アンネの感謝の言葉に、オレはかなり複雑な思いだった。
第45話をご覧いただき有難うございました。
セムを誘拐した30人を騎士団に引き渡し、事件の解決を託したアル。
ところが、以前捕らえた悪党たちは、市長からの圧力によって解放されていたことが判明します。
商業ギルド長と医療ギルド長、そして市長。彼らは裏でつながっているのでしょうか?
セムを危険な目に遭わせてしまったと感じ、複雑な思いを抱くアル。今後、彼はどう動くのか……。
次回も、ぜひご覧ください。




