無料の治癒魔法で町の人々を救え!
【毎日 夜21時10分投稿!】
蒼河遥です。
第36話をご覧いただき有難うございます。
アンネとセムの生活を支えることにしたアルフレッド。
今度は、光魔法の修行を兼ねて、町の病人たちを助けることにします。
【視点変更】 アルフレッド (主人公 14歳男性)
「アル、おはよう~」
「・・・・んん・・・・・おは・・よ」
翌朝、オレはアンネの声で目を覚ます。
なんか、女性の声で目を覚ますのって、
ヴァン・ハールト家で姉貴か妹のフィオナに起こされて以来かも?
こういう目覚め方も、なかなか心地良いものだ。
そして・・・
「アル、おはよう」
「おっ、セム、体調はどうだ!?」
「うん、昨日までに比べて、全然良いよ!
アル、ユウマ、ホントにありがとう!」
セムはオレと、オレの肩に乗ったユウマにお礼を言ってくる。
ユウマも、元気になった彼の姿を見て、とても嬉しそうだ。
「そうか、それは良かった。
セムの病気は完治したはずだけど、
体力をつけるために、あと数日は、ちゃんと食べて、ゆっくりしとくんだぞ?」
「うん、分かったよ」
見たところ、セムは、とても元気そうだった。
恐らく、体調はもうバッチリだと思うんだけど、いきなり無理をさせたくないので、
様子見も兼ねて、彼には、もう少しゆっくりする様にアドバイスしておいた。
セムは、とても素直なヤツなので、オレの言う事をちゃんと守ってくれそうだ。
そして、オレ達はアンネが作った朝飯を美味しくいただいていく。
しかも朝から肉だっ!
今日一日分の元気がみなぎってくるぜぇ!
「で、アル?キミは今日、どうするの?」
そんな朝食中、アンネがふと、オレにそんなことを聞いてくる。
今日の予定・・・
既にオレは、今日一日の計画を立ててあった。
「オレ、今日ちょっとやりたいことがあってな。
昨日みたいに広場に立って、希望する人にハイヒールを掛けていこうかなって」
そう・・・
オレは光魔道士のレベル上げも兼ねて、
街で困っている人達の病気を治してあげることを計画していた。
「分かったわ。
私はいつも通り、冒険者ギルドに行って依頼を受けて、それをこなしていくから、
多分、帰りは夕方になると思うわ。
ところでアル? しばらく、ウチに泊まっていくでしょう?」
「迷惑じゃなきゃ・・・な」
「迷惑なわけないわ!
キミのお陰で、私達、どれだけ助かったか。
遠慮なんか全然しなくて良いからね」
「分かった、サンキュー!」
取り敢えずオレ、セムの体力が完全に戻って、
更に、彼らの生活が安定するまで、もうしばらく、この家に留まろうと思っていた。
「良いと思うぜ。ただ、1点だけ気になることがあるんだが・・・」
「何?なんかある?ユウマ」
「お前がもし、無料で住民にハイヒールを掛けていこうとすれば、
それを面白くないと考える奴らがいるかもしれない。
例えば、夕べ、アンネの話に出てきた、
ボッタクリの医療ギルドとかな。
もしかしたら昨日も給水の件で、商業ギルドの恨みも買っているかもしれないな」
「そんなの、向こうが悪いんだろ!?」
「まあ、そうなんだけど、そういった奴らって他責志向の強い奴が多いから、
自分の悪行を顧みないで、アルに逆ギレしてくるかもしれない。
そこは注意するんだぞ?」
「あぁ、分かったぜ。
もし何かあったら、返り討ちにしてやるだけさ!」
ということでオレは、朝から再び、街の広場に立つ事にしたんだ。
【当方、光魔法の修行中のため、
本日"無料"で病気の方にハイヒールを施します!】
そんな立札を立てて、オレは日陰の場所を選んで、お客を待つ事にした。
本来ならば、病気の人を並ばせて、その上、そこで待って貰うことは、
彼らにとって負担になってしまいそうなんだが、
ただ、今回は、これ以外に方法が浮かばなかった。
そして、待つこと10分・・・
「ここに病人を連れて来れば、ハイヒールを掛けて貰えるのか?」
「あぁ、本当はオレの方から、その人の所へ行った方が良いんだろうけど、
それだと、沢山の人を治せなくなるんだ。悪いね」
「いや、大丈夫だ。今すぐ連れて来る!ちょっと待っててくれ!」
そんな会話が何度か繰り返され、オレの前には少しずつ列ができていったんだ。
そしてオレは、列の先頭から順番に、ハイヒールを掛けて行った。
ハイヒール自体は、10秒程度で終わる魔法なので、その回転は結構速い。
「ハイヒール!」
「おぉ!・・・・ありがとうございます」
「体の調子はどうだい?婆ちゃん」
「はい、お陰様で、とても良くなりました」
「それは良かったな!」
「じゃあ、次の人、いきますよ~!ハイヒール!」
「おぉぉー!」
次々に治癒魔法を掛けていくオレ。
そして体調が回復し、喜んでくれる街の人達。
"アル、今ので、お前の光魔法のレベルが1つ上ったぞ"
「おぉっ、やったぜ!
じゃあ、この調子でドンドン行くぜ!」
そんな感じで、オレは次々とハイヒールを掛けていった。
オレのMPのMAXは、現在1500を超えているので、
1回当たりMPを10も食わないハイヒールを何度掛けても全然大丈夫。
時々、MPを徐々に回復するリフレッシュという魔法を掛けたりし、
その上で、念のため、飲めばMP回復を果たせる、エーテル系の薬品も用意してあるしな。
そして・・・
街中に12時の鐘が鳴り響いていく。
ただ、ハイヒールを待つ列は、まだまだ途切れそうにない。
オレはグーグー鳴るお腹を我慢しながら、治療を続けて行ったんだ。
第37話をご覧いただき有難うございました。
無料でハイヒールを施し、次々と町の人々を治療していくアルフレッド。
しかし、ユウマが心配していたように、無料治療を快く思わない者たちもいるかもしれません。
果たして、この活動は無事に続けられるのでしょうか?
次回も、ぜひご覧ください。




