水魔法で町の人々を救え!
【毎日 夜21時10分投稿!】
蒼河遥です。
第33話をご覧いただき有難うございます。
水を求める町の人々が集まり、大騒ぎになってしまったアルフレッド。
今回は、いよいよ水の配給を始めることになります。
オレと姉ちゃんの会話を聞きつけた周囲の人たちが、
オレの周囲に駆け寄って来て、大変な騒ぎになってしまったんだ。
「分かった、分かったから!
じゃあ、水が欲しい人は、水を入れるバケツか何かを持って、
あっちの街の中心部の広場に集まってくれ!
オレ、そこで水を出していくからさぁ!」
結構、人が多くなりそうだったので、今オレがいる路地ではちょっと狭そう。
なのでオレは、すぐ先にある広場を指さしていった。
「分かった、ありがてぇ!」
「すぐ戻って来るから、居なくならないでくれよ!」
「私もすぐに戻ってくるわ」
そう言って、オレ達の周囲に集まっていた人は、
各自、自分の家にバケツか何かを取りに戻って行ったんだ。
「姉ちゃん、ごめんな。
姉ちゃん家、一番最後でいいかな?」
「じゃあ、急ぎ必要な分もあるから、私もバケツを取って来るわ。
最初にその分の水を貰って、後で家に来てタンクに水を満たして貰えないかなぁ?」
「あぁ、それで構わないぜ?」
「ありがとう~!」
そう言うと、彼女も自分の家のほうへ走って行ったんだ。
「そういえば、バタバタして、姉ちゃんの名前を聞き忘れたなぁ」
「まあ、それは後で聞けば良いんじゃないか?」
まあ、そうだよな。
ということで、オレは一旦、街の中心部の広場へ移動することにした。
そして、水の配給が始まっていく。
「は~い、水が欲しい人は、1列に並んでくれよ~!」
オレは広場の日陰になる場所に陣取り、給水を始めていく。
そんなオレの前に、ズラリと並ぶ人、人、人・・・・
それだけ、この街の人達は、水不足に困ってことなんだ。
「なあアル?」
「なんだ、ユウマ?」
「水を出すアクア・クリエイトは、ミネラル分が無い精製水が出てくるので、
それは飲み水に向かないんだ。
なので、アクア・フィルの魔法で、ミネラル分が含まれた飲み水を出すと良いぞ!」
「ミネラル?精製水??
まあいいや、アクア・フィルがいいんだな!?」
「あぁ・・・
更にアクア・フィルだと、みんなが用意してくれた容器一杯に水が満たされると、
給水が自動で止まる便利な魔法なんだ」
「分かった!
じゃあ、始めるよ!アクア・フィル!」
"ドバァーーーーッツ!"
「おぉ、凄い、本当に水が出た!」
バケツをオレの前に置いた30歳位の兄ちゃんは、
オレの水魔法を見て、驚きの声を上げていく。
それにしても、たかが水魔法で、この驚き具合・・・
この街って、マジで水の魔法使いが1人も居ないんだろうか?
本当に謎だ。
そしてオレは、みんなが持ってくるバケツに、ドンドンと水を注いでいった。
途中、MPの減り具合を確認していたんだけど、
この程度の魔法であれば、全然問題なさそうだ。
そして、オレから水を受け取った人達は、口々に感謝の言葉を口にしていた。
中には泣いて喜んでいる人も居たくらいだ。
「お、次は姉ちゃんの番だな?」
そう、最初にオレと水のやり取りをした、
オレよりちょっと年上の姉ちゃんの番が回って来る。
「そういえば、私、自己紹介してなかったわよね。
私の名前はアンネ・・・・アンネ・ロスト 16歳よ」
「オレはアルフレッド 14歳。みんな、オレのことをアルって呼ぶから、
アンネも、そう呼んでくれよな」
「分かったわ、アル!色々とよろしくね!」
そんな話をしながら、彼女のバケツにもあっと言う間に水が溜まって行ったんだ。
「じゃあ、この列が無くなりそうになったら、また来るわね~」
「分かった!」
ということで、彼女は一旦家のほうへ去って行った。
水を持ち帰る彼女を、待ち侘びる家族がいるんだろう。
そして、その後もオレは、列に並ぶみんなのバケツに、ドンドン水を注いでいった。
水を受け取ったみんなが、本当に喜んでくれる。
オレは、みんなのそんな表情が嬉しかった。
そんな感じで、大勢の人達に水を配り続けていき、
もう、どれだけの人に水を配ったのか分からないほどだ。
中には、同じ人が何度も並んでいるのも、何となく分かっていたんだけど、
オレは特に、それについて何も言わなかった。
だって、それだけ水に困っていたんだろうからな。
「いやぁ~、終わったぁ~!」
「お疲れ、アル」
「サンキュー、ユウマ!」
今日はこの街に早めに到着したので、のんびりできるかって思ってたんだけど、
今ではもう、日が傾く時間帯になっていた。
こういうのって、どこかで辻褄が合うようにできているってことかな?
でもまあ今回の給水で、魔導師のレベルが1つ上がって39になったので成果はあった。
これも魔法の修行と思えば全然問題ないさ!
「アルにしては、随分ポジティブな考え方だな(笑)」
「オレって、いつもポジティブだろ!?」
「まあ、そういうことにしておくか」
ユウマの、なんか含みのある言い方・・・
まあいいか。
「アンネ、お待たせ!じゃあ、行こうか!」
「ありがとね、アル」
給水が終わるのを待っていたアンネと合流して、
オレは彼女の家に向かう事になった。
彼女ん家のタンクに水を満たす約束だったからな。
第34話をご覧いただき有難うございました。
水魔法で町の人々に水を配り、たくさんの感謝を受けたアルフレッド。
そして、最初に出会った女性アンネとも、改めて自己紹介を交わしました。
給水を終えたアルフレッドは、約束どおりアンネの家へ向かいます。
次回も、ぜひご覧ください。




