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それでも地球はまわってる  作者: 浅野エミイ


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着信

 スマホをいじっていたところだった。その着信は、番号非通知。最近の詐欺電話を警戒して、俺は出なかった。本当に俺に用事があったらまたかけてくるだろうから。

 だが、詐欺電話じゃなかったらーー? 俺はどきりとした。

 小学校のとき、俺は米軍基地へ送られた。

 中学のときは、アメリカ・サンディエゴの国境警備と、ハワイでの地取り。

 高校のときに座間市の米軍基地。……って、俺はなんで軍人として育てられていたんだ?

 それはともかく。電話には出なかったが、もしかしたらまた俺は試されたんじゃないだろうか。

 今、俺は小説大賞の審査待ち。だけど『一度のチャンスをものにする』というアメリカ的な概念だったら。今朝の電話には出るべきだったんじゃないだろうか。俺はいつだってそうだ。人々や組織に試されている。


 ーーこうして後悔するくらいなら、一度切りの電話は出たほうがええな。

 そう思うと、俺は冷蔵庫にあったマスカットソーダをごくりと飲んだ。


 夏が来るのだ。


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