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〜 3 朝の出来事 〜
翌朝、目覚めると庭の方から音がする。
「ブラウン先生、おはようございます」
ラドニスだ。薪を斧で割っていたのだ。
「おはよう。朝から元気だな」
「まだ十四ですから」
ラドニスはそういうと、笑い声をあげた。
「薪割りは、体の鍛錬になりますね、先生」
私は頷いた。「あまり力を入れすぎるなよ」
「はい、先生」
朝食の時間となった。食堂に、私とフィム、そしてラドニスが集った。
朝の鐘が鳴る。
「ブラウン先生、僕立派な人物になりたいんです。どうしたらなれますか?」
「日々の修練が大事だよ。根気強く一つのことを続けることかな」私は噛むように、ゆっくりと語りかけた。
「分かりました、先生」
「ラドニス君、スープのおかわりはいかが?」
「はい、いただきます」
フィムはスープのおかわりをよそうと、ラドニスに手渡した。
「そうそう、今日は宝石職人のベルベリーさんがいらっしゃるそうよ」
フィムの言葉に、私は驚いた。
「珍しい来客だな、なんの要件だろう」
「さあ、詳しくは分からないけれど、お昼頃になるそうよ」
「判った。有難う」
「……先生、多分僕への用事だと思います」
「ラドニスに?」
「はい。先日お願いしていたペンダントが完成した件だと思います」




